舞台「パタリロ!」加藤諒インタビュー「2.5次元が初めての方もちゃんとなじめる舞台に」

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12月に上演される舞台「パタリロ!」

きっと誰もが一度は耳にしたことがあるこの作品は、1978年から連載中の、魔夜峰央先生の大人気漫画です。

その主人公・パタリロ殿下を務めるのが、加藤諒さん! 

キャスト&ビジュアルが発表されたときは、その完成度の高さに話題騒然。

一気に期待が高まりましたよね。今回、そんな加藤さんは舞台初座長。意気込みを伺ってきました!


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――ご自身がパタリロ殿下を演じることになっての感想を教えてください。

「まず、この作品を生身の人間がやるんだということに驚きがありました。しかもそれを自分がやることへの驚きと、ちゃんとできるかなっていう不安が大きかったですね」

――舞台化発表の時点から「パタリロ殿下は加藤諒さんなんじゃないか」と言われていたことは、どう思われていましたか?

「バレてる!って(笑)。でも名前があがることは嬉しかったです。それだけ自分を知ってくれてる方がいらっしゃるんだなってことも」

――原作はご存知でしたか?

「有名な作品なので知ってはいたんですけど、読んだことはなくて。出演させていただくことになって、コミックスを読み始めました」

――これから演じるつもりで読まれての感想は?

「未知数というか、これをどう表現するのかなって。自分が演じるということで不安な気持ちもありますが、僕も『観てみたいな』って思いました、すごく」


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――演じたいシーンはありましたか?

「ダンスが好きなので、『クックロビン音頭』はやりたいなって思ってるんですよね。

それと"ゴキブリ走法(パタリロ殿下の特技)"とか、これ本当にできるのかな?みたいなことを舞台上で『こう表現するんだ!』という驚きも、あったたらいいなと思います」

――パタリロ殿下のビジュアル、素晴らしかったです。撮影時のエピソードはありますか?

「パタリロって眉毛がないんですよ。だからこの"眉毛を残すか問題"があって。

僕はつぶしたほうがいいんじゃないかなと思ってたんですけど、スタッフさんから『加藤諒がやるっていうことで眉毛は残しておいた方がいいんじゃないか』という案がありまして。この自眉でいくことになりましたね」

――不自然さを感じなかったです。

「ほんとですか! 僕、眉毛を残したことで嫌がる声とかもあるのかなと思ったんです。でもそこが気にならない完成度だったって言ってくださったから、よかったなって」


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――ブランコのビジュアルは世界観をすごく表現していますね。

「ブランコがけっこうミシミシ言ってたのでちょっと不安とかあったんですけど(笑)、しっかり作ってくれていたので大丈夫でした! 撮影のときは周りのお花とか蝶々はいなかったので、出来上がりを見たときにはテンション上がりましたね」

――こういう世界観はお好きですか?

「好きです。僕は元々、きゃりーぱみゅぱみゅさんとかSEKAI NO OWARIさんみたいな、ファンタジックで完成された世界が好きで。

『パタリロ!』もファンタジックだけど、ちょっとリアル。僕の好きな世界観に自分が飛び込んでいけるのはすごく嬉しいです」

――ポージングは原作を参考にしたんですか?

「はい。ちょっとセクシーな目をしたりするんですよね。そういうのを意識したカットと、子供っぽいやんちゃなところを見せるカットと撮りました。あと原作に『美少年パタリロ』っていうのが出てくるんですけど」

――ちょっと修正してあるパタリロ殿下ですね(笑)。

「そうそう! 僕のブロマイドはこれにしてほしいです(笑)」

――修正しなくても加藤さん十分かわいいと思いますよ。

「いやいや、それはないですよ!」


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――パタリロ殿下ってどんな人だと思われますか?

「ギャグを言いながらも相手の揚げ足を取ったり、頭が切れて国王的なところもちゃんとあるんですけど、やっぱり子供でかまってちゃんみたいなところがすごくあって。ずるいなって思います! かわいさも頭の良さも両方持ってるから」

――ご自身との共通点はありますか?

「けっこう自分もかまってちゃんなんですよ。そういうところが似てるかなって思います」

――稽古場でもそういう感じですか?

「そうですね。僕、ボディタッチが好きでワーッていっちゃったりするので、パタリロ的な要素はあるかもしれない。でも国王とかそういう、団体の頂点に立つ経験はあまりないので、そういうところは今回の『座長』っていう立場として、国王に近づけたらいいなって思っています」


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――座長はひとつの挑戦ですね。

「挑戦です、ほんとに。最初は不安の方が大きかったんですよ。自分なんかが座長という立場になってみんなを引っ張ってくことはできるのだろうかっていうものがあって。周りに須賀健太くんとか松岡広大くんとか座長を務めてきた人がいて、自分の中での座長像っていうのを考えたりはして。

でもやっぱり自分はそういう人じゃないから、自分なりの、須賀氏とも広大くんとも違う座長になる気がするんですよね。

先日、取材で魔夜先生とお会いしたら『あなたならできる!』って言ってくださって。そこで覚悟ができたというか。あとはやるしかないっていう気持ちになって、今はすぐにでも稽古したい気持ちです」

――ご自身としてこういう作品にしたいと思っていることはありますか?

「今回はきっといろんな世代の方、初めて2.5次元の舞台を観に来る方もいると思うのですが、そういう方がちゃんとなじめるような舞台になったらいいなって。ノリについていけなくなる人が出ないような舞台にしたいです」

――そうするにはどうしたらいいとお考えですか?

「『パタリロ!』の世界を僕たちがちゃんと作って、引き込めたらいいなって思っています。

劇場を出て普通に生活しているときにも『パタリロとかマライヒとかバンコランもどこかで生きてるんだ』って思ってもらえるような」

――どうしてそう思うようになったんですか?

「確信を持ったのは残酷歌劇『ライチ☆光クラブ』ですね。『ライチ☆光クラブ』って設定としては無理なところがいっぱいあるから、そこに真実味を持たせることはひとつの課題で。

そこをみんなで作り上げていった感覚がすごくあったんです。それで観てる人たちも『すごかった』『パワーがあった』って言ってくださって。引き込む力のある作品になったのかなって思っていました。あと、オープニングって大事ということもすごく感じましたね」

――確かにオープニングで一気に引き込まれました。

「それは『ライブ・スペクタクル「NARUTO-ナルト-」』(出演作)でも思ったことで。

今回の演出の小林顕作さんがやられていた學蘭歌劇『帝一の國』でもオープニングがかっこよかったですし、楽しみにしているところです」


――今回はいろんな世代が観に来られる作品になるでしょうね。

「僕のお友達も、親と一緒に観に行くって言ってくれてたりして。舞台の敷居って高いじゃないですか。なかなか観に行きづらいなって思ってる人たちにも、この機会に観に来てもらいたいなって思います!」



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ライター:中川實穗

カメラマン:源賀津己

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舞台「パタリロ!」

公演期間:2016年12月8日(木)~25日(日)

会場:紀伊國屋ホール


原作:「パタリロ!」魔夜峰央

脚本:池田鉄洋

演出:小林顕作

CAST:

<パタリロ>加藤 諒

<マライヒ>佐奈宏紀

<タマネギ部隊>

細貝 圭 金井成大 石田 隼 吉本恒生

<魔夜メンズ>

佐藤銀平 吉川純広 三上陽永

柴 一平※Wキャスト 香取直登※Wキャスト

<バンコラン>青木玄徳



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