宝塚歌劇星組「ミュージカル・プレイ『黒豹の如く』/ダイナミック・ドリーム『Dear DIAMOND!!-101カラットの永遠の輝き-』」東京公演が3月27日、東京宝塚劇場で開幕しました。
この公演は、2009年より星組トップスターとして組を牽引し、絶大な人気を誇った柚希礼音のサヨナラ公演。
柚希とコンビを組んでいたトップ娘役・夢咲ねねも同時退団。
様々な名作を贈り出した人気トップコンビの宝塚での最後の公演ということで、大きな注目を集めています。
初日に先駆け同日、柚希、夢咲が取材に応じました。
その会見の様子をレポートします。
==ミュージカル・プレイ『黒豹の如く』==
==ダイナミック・ドリーム『Dear DIAMOND!!-101カラットの永遠の輝き-』==
柚希礼音&夢咲ねね 囲み取材
「こうして取材していただくのも最後だと思うと...。(報道陣からそんなことないと言われ)そうでもない(笑)? あの、幸せです。最後までよろしくお願いいたします」と柚希さん。
夢咲さんも
「私も最後の公演なので、精一杯自分の力を出し切って燃え尽きたいと思いますので、最後までよろしくお願いいたします」とご挨拶。
――宝塚大劇場を終えて、最後の東京公演を迎える今、どんなお気持ちですか?
柚希「本当に最後の舞台になります。5月10日まで、始まったらあっという間ではないかと思いますので、すごく大切にしようと思っています」
夢咲「私も大劇場の時はまだ色々なお仕事もたくさんあり、目まぐるしくあっという間に過ぎてしまったので、東京公演は一日一日を大切に過ごしていきたいなと思います」
――おふたり並んでの会見は最後になるかもしれません。長年コンビを組んできた相手役に対する思いをお聞かせください。
柚希「この公演をしていても、初めて『ブエノスアイレスの風』で組んだ時や、 『太王四神記 ver.II』でお披露目した時など色々な思いが走馬灯のように浮かんできます。本当にふたりで山あり谷ありでやってきましたので。手を離さず歩んできて良かったなと思います」
夢咲「先日『ノバ・ボサ・ノバ』を見返したのですが、すごくちえさん(柚希)がかっこ良くって(笑)。客観的に見てもカッコいいですし、銀橋をふたりで見つめ合いながら渡るのなんかもなんてカッコいいんだろうと...。いつも惚れ惚れしています」
なんだか照れてしまったふたりが、長年コンビを組んできた間柄とは思えないほどフレッシュで可愛らしい!
――役柄に込めた気持ちと、見どころを教えてください。
柚希「『黒豹の如く』で私が演じるのはアントニオという人物です。彼が海軍と時代のはざまで苦しんでいることを、男役の柚希礼音が色々なことで苦しみ、乗り越えていった感情を織り交ぜながらできたらいいなとお稽古中から思ってやっていました。大劇場でもずいぶんそれをやりましたが、もっと東京ではできたらいいなと思って挑みたいと思います」
夢咲「お芝居では昔恋仲だったふたりが3年経って再会して...という間柄です。やはり6年間組ませていただいていたので、その"馴染み感"が出るといいなと思います。ショーも見どころばかりなのですが、私はちえさんのドアボーイが可愛くて好きです(笑)」
――全体がサヨナラショーのようなすごいショーでした。この公演を星組の仲間と演じる気持ちを。
柚希「後半はサヨナラショーっぽいですが、そこまではそうでもないかなと、自分たちでは思っています。サヨナラショーのような部分もありますが、明るく楽しく星組らしく、でもまだまだゴールは先だという思いで、全員で進化していきたいなと思います」
――おふたりにとって宝塚とはどんな場所でしたか?
柚希「夢咲も言っていましたが、私もコンプレックスだらけの自分だったのですが、それに向き合い自分を認めてなんとか歩んでいけるようにしてくれるような場所でした。自分自身を好きになることができるんじゃないかなと思います」
夢咲「私が入団する前の作品をいま見返してみてもやっぱり夢があるし、元気になれるし、幸せになれる。そういうエネルギーをくれるものかなと思います」
取材・文・撮影:平野祥恵
【公演情報】
・5/10(日)まで上演中 東京宝塚劇場