ミュージカル『タイタニック』が来春、日本で上演されます。
音楽は『ナイン』『ファントム』など、日本でもよく知られているミュージカルを生み出しているモーリー・イェストン。
処女航海で海に沈んだ巨大豪華客船・タイタニック号の悲劇をイェストンの美麗な音楽で綴った本作は1997年にブロードウェイで上演されると、同年のトニー賞ではミュージカル作品賞を含む計5部門を受賞という大ヒットに。
世界で愛され、日本でも過去2回、上演されています。
『タイタニック』と言うとレオナルド・ディカプリオが主演した映画も有名ですが、このミュージカルでは、実際に乗船した実在の人物たちをモデルに、一等客の富裕層、中流階級の二等客、そして三等客の移民たち、さらには船員たち...と、様々な立場の乗客がどんな夢や希望を抱きタイタニック号に乗船し、散っていったのか。そんな人間ドラマが描かれています。
さらに今回の上演は、2013年にロンドンで上演され大きな話題となり、「2013年夏の最も入手困難なチケット」と称されたトム・サザーランドによる新演出版が早くも日本上陸...!
ということも注目ポイントです!
気になるキャストも先日ついに発表に。
期待も高まるこのミュージカル、げきぴあではビジュアル撮影風景を取材!
まず第一弾では ベルボーイ/ハートリー役、矢崎広さんの撮影の模様をお届けします。
●矢崎広 撮影風景レポート●
2役演じる矢崎さんですが、撮影の衣裳は「ベルボーイ」の扮装とのこと。
「動きはやりながら決めていきましょう」とデザイナーさんの言葉からスタートしました。
ベルボーイ矢崎さん、こんな感じです。
...きっとこのベルボーイ、よく働くに違いない!
帽子なしパターンもアリ。
ポスターetcではどちらバージョンが使われるのでしょうか...。
物語のイメージを決める重要なビジュアル撮影ですので、メイクさん、ヘアメイクさんも細かく調整を繰り返しています。
担当の勝手な持論ですが、スタッフさんがそういう作業をする時に腰をかがめる人は、きっと「いい人」。
ということで矢崎さん、「いい人」決定です。
ビシっとカッコ良く決まったものの...
「柔らかめの表情も織り交ぜていきましょうか」とデザイナーさん。
矢崎さんも「なんで僕ベルボーイなのにカッコつけてんの!?って思っちゃった!」。
で、柔らかい表情です。
撮影したカットを確認中。
確認中の矢崎さんの図。
ほかには「誰もが悲劇だと知っているけど、気持ちとしては前向きに。その対比で、悲劇がいっそう浮かび上がる、というのを意図しています」というような指示も...。
そんな、前向き感が伝わる表情。
矢崎さんに少しお話も伺ってきました。
●矢崎広 INTERVIEW●
――まだ公演自体は随分先ですが、本日、『タイタニック』の衣裳を初めてつけた感想をお願いします。
「ベルボーイというイメージにぴったりの衣裳で、撮影もすごく楽しかったですし、入りやすかったです。衣裳の力ってすごいありますね!」
――このミュージカル版にはどんな印象をお持ちですか。
「映画とはまた違った視点で描かれている物語です。船員側だったり僕みたいなベルボーイだったり、たくさんの乗客だったり、色んな視点で語られます。タイタニックについて調べると本当に色んな情報が出てきて、すごく興味深いんですよ。例えば、女性の人はほとんど助かっていたりとか、船員たちは船と一緒に沈んでいったこと、また男性で生き残った人は、生き残ったら生き残ったで大変だったりとか...色んなことがある。タイタニックで一体何が起きていたんだろうというところに僕自身すごく興味があるので、そのあたりも深く掘り下げつつ、皆さまにお伝えできればなと思います。その部分を繊細に、妥協せず戦っていきたいと思っています」
――もうひと役のハートリーはバンドマスター。沈んでいった船員側のエピソードとして有名な実話でもありますね。
「はい、資料としても残ってるし、それこそ映画でもそのシーンはものすごく泣けました。その役を僕がやるので...頑張ります!」
矢崎さん、ベルボーイは14歳くらい、ハートリーは40代くらい?と、随分年の違う2役とのこと。
その演じわけにも注目です!
「げきぴあ」の取材です、と言ったら「こんなイメージ?」と、なぜか眉根を寄せた表情の矢崎さん...
いやわかります、「げき」って強そうな語感ですよね...。
いやわかります、「げき」って強そうな語感ですよね...。
...の後で、この笑顔!
【公演情報】
3月14日(土)~29日(日) シアターコクーン(東京)
4月1日(水)~5日(日) 梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ(大阪)
【『タイタニック』バックナンバー】