日本人女性キャストで結成された「GIRLS DANCER」が異国の「BOYS DANCER」と「Meet」することによって生まれるコラボレーションダンスをコンセプトに掲げる「DANCE LEGEND」シリーズ。
2012年に上演された『BAD GIRLS meets BAD BOYS』に続き今夏、待望の第2弾『アルジェンタンゴ』が登場します。
宝塚OGを中心とした名ダンサーたちによるダンスユニット"BAD GIRLS"が今回新たに出会うのは"TANGO BOYS"!
前作はバレエと「Meet」した彼女らが、今作ではアルゼンチンタンゴに挑みます。
5名の女性ダンサーが全員日本人なら、
男性ダンサーは全員、アルゼンチン人。
世界にも類を見ない組み合わせで贈るダンス公演ですが、構成・演出・振付のグスタヴォ・ザジャックは「ミュージカルでもある」と話します。
つまり、ダンステクニックのみを披露するのではなく、歌もあり、登場人物それぞれにキャラクター性があり、物語がある「シアトリカルショウ」である...ということ。
彼女ら、彼らが贈る、情熱的で官能的なタンゴの世界。
その世界の一端を稽古場で覗いて来ました!
今回の「BAD GIRLS」メンバーは湖月わたる、水夏希、彩吹真央、原田薫、碓井菜央の5名。
5名それぞれに、物語があります。
湖月わたるさん。
彼女は"男性に虐げられている女性"。
そんな彼女が、徐々に自立し、自信をつけていきます。
水夏希さんは、セクシーで少々危険な香りがするプレイガール。
彩吹真央さんは、愛や男性を信じることができない孤独な女性。
原田薫さんは、禁じられた恋ながら、常にロマンチックでハッピーなカップルの女性。
碓井菜央さんは、初めてタンゴバーに来た、無邪気でハッピーな女性です。
ある晩のブエノスアイレスのタンゴバーを舞台に、5人の女性の物語が交錯します...。
アルゼンチンタンゴは、ペアダンスの世界。
密着度も高く、とても色っぽい!
特に湖月さん、水さん、彩吹さんといった元男役スターの皆さんは、今までにないような表情を見ることが出来そう。
(彩吹さんは以前もアルゼンチン・タンゴをテーマにした公演に出演されていましたが)
カップルの間に流れる空気も大事なようで、演出家からも、何度か「お互いを見ましょう」という言葉が出ていました。
ほかには「自分のカップルのことを感じるように、隣にいるカップルのことも感じて」というような指摘も。
そんな空気感がつみかさなって、アルゼンチンタンゴの濃密な世界が作り上げられていきます。
稽古場には日本語とスペイン語と英語が飛び交います!
ちなみにグスタヴォさんは現在上演中の宝塚星組公演『The Lost Glory-美しき幻影-』の振付も担当。
ブロードウェイでは、あのアントニオ・バンデラス&チタ・リベラ主演『ナイン』など数々の作品を手掛ける、国際的に有名なコレオグラファーです。
ちなみにグスタヴォさんは現在上演中の宝塚星組公演『The Lost Glory-美しき幻影-』の振付も担当。
ブロードウェイでは、あのアントニオ・バンデラス&チタ・リベラ主演『ナイン』など数々の作品を手掛ける、国際的に有名なコレオグラファーです。
取材のあいだ、皆さんはオープニングナンバーを繰り返し練習していましたが、ダンスってスポーツだなあ、と思ってしまうハードな動きの連続。
男性キャストはプロのアルゼンチンタンゴダンサーなのですが、稽古の進行にあわせて少しずつ入る振付の変更や、パートナーからのアドバイスにも細かく反応していく女性ダンサーたちのテクニックも凄い!
こんなアクロバットもあります。
そしてカウントで稽古を続けるメンバーの姿を見、そのテクニックに感嘆していたのですが、最後に音楽に合わせた瞬間、ガラリと表情を変えるキャストの皆さん!
今度は一気に物語の中に引き込まれてしまいました...。
最後に少し、湖月さんにお話を伺ったところ
「こういうタイプのペアダンスは初めてで大変です。相手に委ねてしまえば楽なのですが、(男役出身者らしい)自立心が自分の中にまだあって...」と苦笑する湖月さんでしたが、いえいえ素敵に色っぽかったです、とお伝えしたところ
「本当ですか(笑)! でも男性ダンサーみんな素敵な方ばかりなので、信頼して委ねて、楽しみたいです」と話していらっしゃいました。
また水夏希さんからも「アルゼンチンタンゴは女性なら一度はやってみたいと思うジャンルなのではないかと思います。なかなかきっかけがないと始められないので、とても嬉しいです。簡単にはいかないと思いますが、出来るところまで男性ダンサーたちについていきます。『アルジェンタンゴ』は全体がストーリーになっているので、それぞれのキャラクターを想像しつつ、自由に妄想してください」というコメントをいただきました。
情熱的で、どこか哀愁もあるアルゼンチンタンゴの世界。
ハイレベルなダンスパフォーマンスと、ミュージカルファンも馴染みやすいシアトリカルなストーリー展開で、見ごたえ充分な作品になりそうな『アルジェンタンゴ』、公演をお楽しみに!
取材・文・撮影:平野祥恵
【公演情報】
8月21日(木)~26日(火) 東京芸術劇場 プレイハウス
8月29日(金)~31日(日) 梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ(大阪)
9月3日(水) 日本特殊陶業市民会館 ビレッジホール(愛知)
★東京公演は、「デカダンス ドュ ショコラ」の焼き菓子付チケットも発売中!