『レディ・ベス』開幕直前スペシャルイベント レポート

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■『レディ・ベス』世界初演への道 vol.2■


日本の地で世界初演の幕をあける大作ミュージカルとして注目を集めている『レディ・ベス』
3月23日、帝国劇場で「開幕直前スペシャルイベント」が開催されました。
登壇者はメインキャスト14名そろい踏み!豪華です。
開幕を心待ちにするファン1000人の前で、楽曲披露やトークショー、プレゼント抽選会が行われました。
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違うカットのお写真でのご紹介ですので、こちらもチェックしてみてください。


イベントは、まずは楽曲披露からスタート。

♪「神に見放されて」
メアリにー捕らえられたベスが死に怯え歌うナンバー、だそうです。
平野綾さんのベスで。
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♪「悪魔と踊らないで」
ベスの姉、メアリーのナンバー。
未来優希さんと吉沢梨絵さんのデュエットで。
本番の舞台では一緒には立たないメアリーがパワフルに歌うこの曲には、客席からも手拍子が!
カッコイイ~!

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↑未来優希さん

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↑吉沢梨絵さん


♪「誰でも歌える」
ベスとロビンがお互いのことをもっと知りたいと歌うナンバー、とのこと。
花總まりさん、加藤和樹さんのカップルは並びも美しい!
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↑花總まりさん

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↑加藤和樹さん


♪「何故好きなのか?」
ベスとケンカをしてひとり残されたロビンが、それでもベスに惹かれてしまうのは何故なんだろうと歌うナンバーとのこと。
山崎育三郎さんがロマンチックにしっとり聴かせてくれました。
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東宝チャンネル(公式)に、動画もアップされています。


4曲、いずれも世界初披露!でした。
これら『レディ・ベス』の楽曲に関しては、後ほど山崎さんが「今までのクンツェ&リーヴァイの作品とちょっと変化がある気がします。それぞれのキャラクターにあわせた楽曲なになっています。(キャラクターごとに)ロックだったりポップスだったりクラシカルだったりスペイン風だったり、いろんなメロディが流れる。皆さんに新しいミュージカルが見ていただけるんじゃないかな」と話していました。

続いて、登壇者の皆さま勢揃いしてのトークショー。
平野綾さんは
「ベスが女王になるまでにどういう風に成長していくかを、ぜひ皆さまに見ていただきたいと思っています」と挨拶。
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ミュージカル界の鬼才・小池修一郎演出を初めて受ける平野さんですが、小池演出については
「それぞれの役になりきって、すごく細かい動きまでつけていただける。自分の気付かなかった癖だったり色々教えていただく事が多くて、小池先生のおっしゃることを全部やっていたらきっとすごい完璧な女性像が出来上がるんだろうな...」と感想を話し、さらに
「演出のスピードがとても早いので、追いついていくのが大変。どんどん次のところに進んでしまうので、そのテンポに慣れなきゃ!と必死です」と、その苦労も話していました。
(ちなみに石丸さんから「(早いのは小池先生の)しゃべるスピードじゃなくて(笑)?」というツッコミ付き・笑)


花總まりさんは
「素敵な歌があって、素敵なお衣裳をたくさん着させていただきます。ちょっとベスが面白いところもあるので、そこを皆さまに楽しんでいただければいいなと思っています」と笑顔で。
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ロビン役の山崎育三郎さんは
「ロビンはこの作品の中で唯一架空の人物。客席に下りての芝居も何度もあります。帝国劇場を走り回ってやんちゃに飛び回りたいと思っています」
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同じくロビンを演じる加藤和樹さんも
「物語としては結構シリアスなシーン、見ていて辛くなるシーンもあるかもしれませんが、そんな中でロビンは皆を明るく照らす太陽のようで、走り回ったり笑ったり、皆さんの心をほっとさせるような存在です。楽しみにしていてください」と走り回る宣言。
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ベスの姉であり、イングランド女王であるメアリーを演じる未来優希さん。
「先ほどお聴きいただいたように、メアリーが歌うの? っていうくらいロックな曲を歌います。ロック魂を持ったまま、ひとりの女性として、メアリーの人生を貫いて演じていきたいと思います」と挨拶。

同じくメアリー役、吉沢梨絵さんも
「迫力あるナンバーを担っている役だと思うのですが、かっこよく、時にコミカルなダークヒーローとして頑張れたら」と意気込みを話しました。
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スペイン皇太子、フェリペ役もWキャストです。
平方元基さんは「フェリペはスペインからやってきたので、異国の風を漂わせて、スペインの風を帝国劇場に吹かせたいと思っているのでぜひご期待ください!」
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古川雄大さんは「フェリペはとても頭の切れる、何手先も読めるような人物なので、そういった場面が要所要所出てきます。そのあたりも期待していただければと思います。...とてもカッコいいです。はい」
...古川さん、言い切りましたね!
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ベスの母、アン・ブーリン役の和音美桜さんは
「今回"も"幽霊役、最初から最後までずっと死んでおります。急に出てきたりしますが驚かないでください(笑)」
前出演作『レ・ミゼラブル』のファンテーヌも幽霊として登場しました。
和音さん、『ウーマン・イン・ホワイト』の役柄も幽霊っぽかったですね(笑)。
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シモン・ルナール役の吉野圭吾さんは
「この作品のスパイスになれるよう頑張りたいです。以上!」と簡潔に。

名前の<ルナール>はフランス語で<狐>の意味だそうで、チラシなどの扮装写真の肩にある毛皮も狐かと問われ、
「あれは狐です。ナマの。...いえ、死んでるんですが、魂とはよく会話するんです。『レディ・ベス』の、誰も信じられない世の中で、こいつだけが信じられる。こいつと共に歩んでいきたいと思います」と話し、会場を笑わせていました。
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石川禅さんは、ガーデナー大司教役。
「よく雑誌の取材などで、皆さんの度肝を抜くような作品であるというような話をさせていただいていますが、一番度肝を抜かれたのは私自身」と話す石川さん、
司教は赤がテーマカラーということで、この日はワインカラーのシャツに加え、真っ赤なベルトチラリと見せるサービスっぷり。歓声を浴びていました(笑)。
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キャット・アシュリー役、涼風真世さん。
開口一番「昔妖精、今妖怪、です...」と客席を笑わせ、
「私の役はベスを誰よりも愛し、信じ、心配し、慈しみ、そして誰よりもベスが幸せになることを願っているという役」と役どころを紹介していました。
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ベスの家庭教師、ロジャー・アスカムもWキャストです。
石丸幹二さんは「ベスが女王になるためにいろんなことを教えていくのですが、時々ふっと出てきてすっといなくなる、幽霊ではないですが、そういう人です(笑)。低音部のパートの歌をたくさん歌うので、低音の魅力を聞いてください!」とアピール。

『モンテ・クリスト伯』『もっと泣いてよフラッパー』と出演舞台が立て続けな石丸さん、本番舞台と次の作品の稽古がかぶっているそうで(!)、役の切り替え方を問われ、
「切り替え...られません(苦笑)。でも面白いもので、その時々で髪型、ひげが大体違う。鏡に写る自分のその顔を見て、その役だと、切り替えます。今はロジャー・アスカム仕様で、稽古から口髭とあごひげをつけていますので、それを着けて鏡で見ると「ロジャー・アスカムだ」となります」
と話していらっしゃいました。
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そしてもうひとりのロジャー・アスカム、山口祐一郎さん。
「低音の魅力...という俳優さんとか、私は妖怪だ...と言う女優さんとか、僕はカッコイイ...という俳優さんとか、俺は太陽だ...というような男優さんとか、私は魅力的だというような女優さんたちを稽古場であたたか~く見守っている、そういう役どころがそのまんま舞台に乗ってくるので、ぜひ皆さまと共に楽しみたいと思います」
と、皆さんのご挨拶を総括するような、ご挨拶!
さすがです。
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トークショーでそのほか、お客さまから募った質問を中心に、様々な話題が飛び出しました。

花總さんと吉沢さんは、口をあわせて「衣裳が重い」とのこと。
「まだ全部はお衣裳あわせをさせて頂いていないのですが、最初に袖を通した感覚は、お、お、重い...、という(苦笑)。もちろん時代に沿った素敵なお衣裳なのですが、本当に重くて、きちんとエリザベスに相応しい動きができるように、いろいろ試行錯誤しながらやりたいなと思っています。お衣裳あわせをしてから、スクワットなど体力作りをやらないと大変だな、とも思いました...でも、メアリーさんも重いんですよね、メアリーさんの方が豪華なお衣裳になるので...」と花總さんが話せば、

吉沢さんは「ホントに、8キロくらいあるお衣裳があって...。でもお客さまはきっと見て楽しんでいただけるお衣裳ばかりだと思います。私たちに限らず、男性陣のものも素敵なので、置いてある衣裳を見るだけでも楽しいんです。あとは本当に腿を鍛えて頑張らないと」と話していました。

さらに狐と会話をする吉野さんも「僕も重いんです。やたらと動くシーンがあって、果たして動けるのだろうかとちょっと心配」とも!
豪華衣裳にも、注目ですね。


また石川さんは、この日の登壇者ほとんどと共演経験がある(共演経験がないのは平野さんと吉沢さんのふたりのみ、だそうです)、という話から
石川「...昔妖精、今妖怪の涼風さんは、妖精時代からご一緒していますが...。もうかれこれ、7度目の共演になりますね。うち、夫婦役が4回。今回は敵同士。ご本人が妖怪と言うほどの、変わらないその美しさの秘訣は何なんですか?」
涼風「(力強くひと言)ないっ!」
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Wキャストで意識することは?と問われたフェリペさんたちは
平方「古川君とは『エリザベート』『ロミオ&ジュリエット』で共演させて頂いているので、もはや安心感がある。自分の出ているシーンを客観的に前から観ることができるので、Wキャストっていいなと思うところがたくさんあります。雄大のフェリペはすごいカッコイイなと思うし、自分は誰よりも古川雄大のことを知ってるなと思います!」

古川「当たり前なんですが、片方にされているダメ出しは自分のダメ出しでもあるので、彼のお芝居をしっかり見て、ダメ出しもしっかり聞く、ということで意識はしています。...あと。稽古着をどのタイミングで洗うのかなっていうのを意識しています。(同じ役なので)動く量も同じじゃないですか。だから汗かく量も同じだと思うので、あ、稽古着洗ってきたんだ、じゃあ俺も次の日洗おう、って」

...というエピソードで、この日一番の笑いをかっさらった古川さん!
平方さんも笑っちゃっていましたよ。
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ちなみにその後、突然石川さんに話題をふられた古川さん、「稽古着の話とかも、昨日お風呂で考えてきて話してるんです...。急に振られてもなんも出てこないです...」とちょっと情けない声を上げ、またまた会場の笑いを独占していらっしゃいました。



日本で上演されたクンツェ&リーヴァイ作品5作、全出演の山口さん、涼風さんには、このコンビの作品の魅力についての質問が。

涼風「どの作品も皆さんよくご存知のとおり素晴らしくて、どの楽曲も魂に届くような素晴らしい楽曲。そして今回の『レディ・ベス』も先ほどお聞き頂いたように素晴らしい楽曲ですし、クンツェさんの本も素晴らしくて、皆さんも期待していらっしゃいますでしょうが、それ以上のステージをお届けできるんじゃないかと思っています。いかがですか、山口さん」

山口「涼風さんのおっしゃるとおりだと思います。考えていたことを涼風さんに全部言われてしまって、本当に一心同体だな、って思いました! (クンツェ&リーヴァイ作品は)あっというまにその俳優の魅力を引き出してくれる魔法があるような作品。ここに今座っている皆さんが、幕が開いて、あのスクリプト(台本)と音楽があると、みんなとってもチャーミングに見えるんです。...見えます! ね、涼風さん!」

...と、ユーモアを交えて、その魅力を話してくれました。


ほかにも「かーくん」「いっくん」と呼び合うWロビンの仲の良さが垣間見える会話や、亡霊役でベス以外に絡まず孤独で、一生懸命稽古場でみんなとコミュニケーションをとろうとしているという和音さんのエピソード、未来さんによる小池さんのモノマネなど、キャストの皆さんの人柄も楽しめたイベントでした。


さいごに、Wロビンの違いについて聞かれ、
「全然違うよね」「面白いー」「面白いよねー」と、おっとりとした口調で同意しあうWベスがとても可愛らしかったので、そのカットでイベントレポート終了いたします!
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●公演情報●
4月11日(金)~5月24日(土) 帝国劇場(東京)

 ※4/11(金)・12(土)はプレビュー公演。
7月19日(土)~8月3日(日) 梅田芸術劇場 メインホール(大阪)
8月10日(日)~9月7日(日) 博多座(福岡)
9月13日(土)~24日(水) 中日劇場(愛知)


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