■新演出!『レ・ミゼラブル』2013■
11月27日に帝国劇場で大千秋楽を迎えた、2013年版の『レ・ミゼラブル』。
オールキャストが登場し、45分くらい続いた感動の特別カーテンコールの模様は昨日お伝えいたしましたが、その後報道陣向けに、ジャン・バルジャン&ジャベール役の福井晶一さんと吉原光夫さん、ジャベール役の川口竜也さん、テナルディエ役の駒田一さん、マダム・テナルディエ役の森公美子さん、ガブローシュ役の加藤清史郎さんの"囲み取材"も行われました。
★大千秋楽特別カーテンコールの模様
まずは、千秋楽を迎えた現在の心境を。
ジャン・バルジャンとジャベールの2役を演じた福井晶一さんは
「帝国劇場の主演、その重圧を...それなりに...果たした安堵感と、やりきった達成感、これで終わってしまうのかという残念で寂しい気持ちが入り混じって複雑な気持ちです。でも今日発表がありましたように、『レ・ミゼラブル』は2015年にここでまた上演されることが決定しました。まだキャストは決まっていませんが、またこの舞台に立ちたいなという思いで胸が熱くなっています」と、話します。
同じくジャン・バルジャンとジャベールの2役を演じた吉原光夫さん。
「自分は本日が千秋楽だったので、(舞台を終えて)今、非常にすっきりした気持ちです。再来年、2015年の上演が決まったので、またたくさんのお客さまがこの『レ・ミゼラブル』という作品をご覧になられたらいいなと思います」。
ジャベール役の川口竜也さんは、
「今日千秋楽を迎えましたので、今はすっきりした気持ちでいますが、2015年の上演が決まりましたので、僕もそれに向けて精進していきたい」と意気込みも。
テナルディエを演じた駒田一さん。
「みんなと同じくすっきりした気持ちなのは変わりないのですが、これで一区切りはつきましたが、やり残していることが僕の中にはまだ色々あります。その答えはいつ出るのかと考えると、(この日発表になった)再演というのは、僕にとっては非常に大きなチャンス。出られたら、の話ですが、そのときにまたトライできるものがあれば、2年後にまた挑戦してみたいです」と、千秋楽を迎えてもなお、意欲的。
マダム・テナルディエ役の森公美子さんは開口一番、
「2015年に、必ず出てやる! 何が何でも出てやる...!」と宣言!
「マダム・テナルディエは今回の新バージョンでは、より最強になっているので、(2015年には)"よりより"最強になり、極悪非道な役どころを貫いてやる、と真摯に思っています」と話しました。
そして、カーテンコールで本当に素晴らしいご挨拶をした、ガブローシュ役の加藤清史郎君。
「みなさんといっしょで、すっきりしたというのはあるのですが、7ヵ月間、最初は長いなと思っていたんですが、そんな日々はあっというまに過ぎてしまって、少し今、悲しい、寂しい思いもあります。僕もどんどん大きくなるので、2015年は出れるかはわかりませんが、大人になって、また『レ・ミゼラブル』に戻ってこれたらいいなと思っています」と話しました。
現在マリウスを演じている原田優一さんも、子役時代にガブローシュを演じ、この舞台に戻ってきています。
清史郎君にもぜひ、大きくなってレミゼの舞台に戻ってきて欲しいですね。
そんな清史郎君、大きくなったら何役を演じたいかという質問には
「正直に言ってしまうと...本当は全部やってみたいです。プリンシパルさんだと...誰だろう...。うーん...。『レ・ミゼラブル』の中にはたくさんの役があって、ひとつひとつの役がいろんな意味を持っているので、ちょっとまだ決められないです」
と本当に悩みながら返答を搾り出しました。
そんな清史郎君に、まわりの大人たちは「マリウスもいいよね」「ジャン・バルジャンも狙えるよ」「ジャベールもきっと出来る」「ひとり『レ・ミゼラブル』が出来ちゃうね」と口々に(笑)。
7ヵ月の長丁場の公演でしたが、印象的なエピソードと、大変だった思い出については
まず稽古期間中にケガをし、開幕からしばらくは欠場となってしまった福井さんが
「なんといってもケガをして4月の開幕に間に合わなかったこと。復帰日が6月7日に決定し、そこに向かってみなさんの協力を得て、帝劇の舞台に立たせていただくことができました。その初日は僕にとっては一生忘れられない舞台となりました」と話し、
大変だったこと、に対しても「同じです。僕、今でも装具を(ケガをした)左足につけて本番に立っているのですが、今度は右足に負担がかかってしまって。ケアしながらやるということが大変でした」と振り返ります。
吉原さんは
「僕はその福井さんの初日だった6月7日に、ジャベールとしての初日を踏みました。福井さんの思いといっしょで、忘れられない日です」と印象的な公演を挙げ、
「前回の演出でも出ていましたが、新演出では動いたり担いだり、よりハードになっていて、さらにまた福井さんと自分に関しては(バルジャンとジャベールの)2役をやったので、より身体への負担が多かった。それが苦しみというか、ケアしながら毎日の本番をやるのはすごく大変ではありました」としみじみ。
川口さんは
「自分は初めてのプリンシパルだったので、母が観に来てくれたプレビューの日と、大阪でもう一度観にきてくれたので、その日が印象に残っています。...大変だったことは、5月に最長で<17連チャン>というのをやりましたので、そこが一番大変でしたね」と語りました。
川口さん、最初の東京公演は本当に出ずっぱりでした...!
駒田さんは
「大変なことだらけでしたが...ちょっとピントはずれかもしれませんが、(大阪)フェスティバルホールで、楽屋から袖ににいく距離が非常に長くて、大変だったかな(笑)」。
こんなところでも場を和ませてくれる駒田さんです。
森さんは「8月、9月、10月と旅公演をして、(おいしいものを食べて)8キロリバウンドいたしました。今東京に帰ってきてから徐々に戻しつつありますが...色んなところで言われていますが、この胸は本物です(笑)。でも私は『レ・ミゼラブル』で大変だと感じたことが一度もありません。それくらい『レ・ミゼラブル』が大好きです」。
清史郎君も「(思い出は)僕もたくさんあって言いきれないんですが、各地方のおいしいものとかを食べたことが楽しかった。あと今日は本当にガブローシュをできる最後の日だったので、この日も絶対に忘れないと思います。大変だったことは、ちょっと一さんに似ちゃいますが、名古屋の中日劇場で、奈落を通って楽屋まで戻らないといけなくて、階段を下りたり上ったりが大変だったのですが、筋肉がついたので、良かったところでもあります」とコメント。
うーん、しっかりしてますねぇ。
最後に、開幕前には様々な場所で「ファンテーヌを狙っている」と仰っていた森さん。
2015年での再度の挑戦はないのかを伺ったところ、「もう一回狙っていいですか?」との言葉!
「...とりあえずオーディションがあればもう一度ダイエットを頑張ってファンテーヌを狙ってみたいとは思います(笑)。ファンテーヌは蹴られて、それが致命傷になって病院に入るという設定なんですが、(現在は)蹴られてもなんてことないよー(ポンとおなかを叩く森さん)という身体なので。(痩せて)ぜひ狙ってみたいと思います...落ちると思いますが」
と言ったところで、すかさず駒田さんの「書類でね!」という合いの手が入り、楽しい笑顔の中、囲み取材は終了となりました。
皆さんのすっきりした表情が印象的な千秋楽でした。
少し寂しいですが、2015年公演、楽しみに待ちたいと思います!