プリンスはなぜシベリアで命を落としたのか。劇団四季ミュージカル『異国の丘』開幕

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■劇団四季創立60周年 特別連載■


【チケットぴあニュース】

戦争の悲劇に正面から向き合った、劇団四季のオリジナルミュージカル"昭和の歴史三部作"。劇団創立60周年を迎えたアニバーサリー・イヤーである今年、劇団四季はこの3作を連続上演している。今月初旬まで上演されていた『南十字星』に続き、6月20日(木)からは『ミュージカル異国の丘』が開幕。初日に先駆け6月19日、東京・四季劇場[秋]にて最終舞台稽古が行われた。 
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シリーズ第2弾として2001年に初演された『ミュージカル異国の丘』は"シベリア抑留"がテーマ。首相令息として将来を嘱望されていた青年・九重秀隆が、終戦後、極寒のシベリアの地で過酷な労働の果て、なぜ命を落とさなければならなかったのか......。留学先のニューヨークで出会った中国高官令嬢との許されざる恋、帰国後に奔走した日中の和平工作。実在した人物をモデルに、高潔な魂を持った青年の激しい生涯をドラマチックに描いていく。モノトーン調で描かれたシベリアのシーンは、まるで吹雪が吹きすさぶように寒々とし、ダンスシーンもふんだんに盛り込まれたニューヨークのシーンはカラフルに華やかに......と、その対比も面白く、重いテーマを扱いながらも、観る者を飽きさせない作品だ。 
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特にシベリアのシーンが秀逸で、いつ帰国できるかもわからず、理不尽な労働を課せられている抑留者たちの、それでも"清き心"を持ち続けるという日本人の誇りが胸を打つ。上演に際し、九重秀隆を演じる荒川務は「戦後の最大の悲劇である『シベリア抑留』の現実を語り継ぐ責任の重さに、毎回身の引き締まる思いがしています。私が演じている九重秀隆は、当時の男たちがそうであったように、日本人であることへの誇りや信念を持った気高い男です。戦後68年がたちますが、若い世代のお客様にもこの作品をご覧いただき、秀隆のように激動の時代を生き抜いた方たちの想いをお伝えできればと思います」とコメント。時の流れの中で、昭和という時代は遠くなっていくが、この記憶は風化させてはならない。そんな思いが伝わる公演だ。 
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公演は6月20日(木)から7月13日(土)まで、東京・四季劇場[秋]にて。チケットは発売中。

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