■『ウェディング・シンガー』2013 vol.1■
井上芳雄主演、観ると幸せになれるハッピー・ミュージカル『ウェディング・シンガー』。
2008年の初演、2011年の再演を経て、今回が3度目の上演となる人気ミュージカルです。
物語は、結婚式を盛り上げる<ウェディング・シンガー>のロビーが主人公。
何組ものカップルの結婚を祝福してきた彼ですが、実生活では結婚式当日に婚約者に逃げられるという散々な目に。
同じ式場で働くウェイトレスのジュリアは、金持ちの恋人のプロポーズを心待ちにしている。
傷心のロビーを励ますジュリアだったが...。
個性豊かなキャラクターが、結婚をテーマにしたコミカルで心温まる物語を彩り、とにかく明るく楽しい作品になっています。
80年代の洋楽へオマージュを捧げる楽曲も、インパクト大!
このシーンはあの映画、あのミュージックビデオのパロディ!?とチェックするのも楽しいですよ。
2月14日バレンタインデー、この作品に出演する男性出演者が「バレンタインデー スペシャルトークイベント」と題したイベントを開催しました。
男性陣からファンの皆さんへの"逆・バレンタインプレゼント"ですね。
出席者は、ロビー役の井上芳雄さん、ロビーのバンド仲間ジョージ役の新納慎也さん、同じくバンド仲間サミー役の吉野圭吾さん、そしてジュリアの婚約者グレン役の大澄賢也さん。
いい男揃いですね~。
当日は1200名の応募の中から選ばれた110名のファンが来場しました。
新納さん曰く「今年の運を使い果たした皆さん」の前で、大盛り上がりの楽しいトークを繰り広げました。
様々な話題が飛び出しましたが、やはりバレンタインデーですから、こんな質問からスタート。
「もらったチョコレートの数は、最高いくつですか?」
「数えていない」という井上さんですが、やはりたくさんもらっているようで「この話が難しいのは、基本的に自慢話になっちゃうところですよね(笑)」
新納さんも「やっぱ、なんだかんだ言って、(自分たちは)そこそこいい男たちじゃない?(笑)」
...ですよね~。
そりゃ、もらいますよね~。
で、井上さん
「デビューしてすぐくらいは、すごくいただいたと思います。やっぱり10年前くらいが多かったんじゃないですかね。20代前半。基本的にはだんだん少なくなってくる...そういうもんじゃないですか?」
と、このあたりからすでに会場は爆笑です。
そしてデビュー前、学生時代は「それはまあ、確かにもらってましたよ。帰り際とかに呼び止められて。僕、生徒会長やってたんで、会長!って呼ばれて」と井上さん。
井上さん生徒会長だったんですね!
新納さんが「その頃から"出待ち"があったんだ(笑)」とツッコミを入れつつ、
新納「生徒会長で、このスタイル?」
大澄「そりゃ、モテるよね~」
新納「なんかね、歌ってたりしたんだって。生徒会長が突然体育館とかで歌いだすんだよ!」
井上「レミゼの『民衆の歌』を。たーたかーうもーののー♪って。たいていがポカーンとしてましたけど(笑)」
と、どんどん脱線していくトークです。
ちなみに大澄さんは「昔はそういう文化がなかった。小学校の3年生くらいです。10歳くらいの時、バレンタインデーというものがあるみたいだってことで。ホワイトデーは、その2年後くらい。小学校5年生くらいからだったと思う」なんて衝撃発言!
バレンタインデーの歴史も勉強できちゃいました。
こちらもモテていたであろう吉野さんは
「あんまり欲しい人からはもらえないんですよね...。あ、中学高校の頃は、ですよ(と、チョコをくれるファンに気を遣いつつ)。でも、いくつかもらって。もったいなくて食べられないじゃない。机の引き出しとかにしまって、しばらくたつと白くなっちゃって、という思い出ですね」
先ほどから強気発言の新納さんは「それなりにもらってますよ。僕くらいになると!」で笑いをとり、「でもやっぱり欲しい人からはもらえないし、もらったものは家族に食べられちゃうし」という切ないエピソードでした。
また新納さんから「この人気者のみなさんに訊きたいんですけど。いっぱいファンの方からいただくじゃないですか。ホワイトデーになんかやってますか?お返し的なこと...。僕やっぱり育ちがいいので(笑)、もらいっぱなしはどうなんだろうって」という質問が飛び出し、ちょっと沈黙してしまった3人。
で、吉野さんが「その分、舞台で返す!」と言い、場内から拍手。
「ありがとう状とか送ってるのかなとか、いろいろ気にはしていたんですけど。舞台上で返せばいいのか。そうしますみなさん!」と新納さん。井上さんは「あと、公演をやってると、トークショーをしたりするじゃないですか。その日来場した人にはチョコレートあげるといったようなイベントとか。...それは東宝さんが返してるんですけど、僕ものっかっていいのかなって(笑)。今回もやります。トークのお返しがありまーす」
ということで、3月8日~14日に<ホワイトデー スペシャル ウィーク>が開催されます!
詳細はコチラ。
ロージーとジョージの恋愛相談室、気になるなあ~。
ほかには『ウェディング・シンガー』のお気に入りのシーンについてなどのお話も。
井上さんは、1幕で落ち込んでるロビーがゴミ箱に落ち、「そこから出てきて」とジュリアが歌いかけるシーン。映像を見ながら大澄さんが
「2年前?王子、若いよねえ。でも今のよっしーの演じ方、ほんとにしょうもない感じで...これすごい褒め言葉です。芸風がお父さんっぽくてすごくいい。稽古場でも"情けないロビー"っていうのが出てる。力の抜け具合が絶妙」と言い、皆で今回のほうが面白い!と絶賛されていましたので、お楽しみに~。
大澄さん、新納さんはそれぞれご自分の出演シーン。
大澄さんは80年代を表現している、"時代感"が微妙にチープで面白いシーン。
デロリアンや、肩掛けカバンサイズの、当時最新鋭だった携帯電話を使ってる場面をチョイス。
新納さんは『ジョージの祈り』のナンバーがヘブライ語で、初演のときに、歌唱指導の人も誰もヘブライ語がわからず「新納さん、この歌を誰も教えられないんです」と言われた...という話、
(その後、『恐れを知らぬ川上音二郎一座』で共演した方がたまたまユダヤ人でヘブライ語ができて、直接耳から聴くという形で教えてもらったそうです)
トランペットがどんどん上手くなっていってしまう話、
ロビーのおばあちゃんであるロージーを演じる初風さんとのダンスとラップが今回さらにパワーアップしている話などを披露。
新納さん、トランペット吹いてます。↓
今回初参加の吉野さんは、1幕ラストと、2幕のラスベガスでのそっくりさんたちのシーンをセレクト。
初演を観て興奮したという吉野さんですが、
吉野「水が来るじゃないですか。あれで「ヨシ!」って思ったの。よくやった!って」
井上「でも今回初めてやっている彩吹さんは「なぜここで水をかぶらなければ...」と、役的な心情に悩んでいましたけど(笑)」
吉野「じゃあ相手役だし、俺も一緒に考える...。でも、あれは必要!」
という話も。
そして初参加の方々についての話も。
吉野さんもですが、ジュリア役の高橋愛さん、ジュリアの従姉ホリー役の彩吹真央さんがメインキャストではニューフェイスです。
吉野「ある程度決まった中に入るのは楽と言えば楽。でもその中で自分なりのものを出していければ」
新納「かなり圭吾さんなりのものになってます。全然違う。まずちょっと、バンドの見た目が良くなりましたね!(場内爆笑)」
大澄「スタイリッシュになった!」
井上「スタイリッシュバンドになりましたね。見た目がね!」
...前回まで、サミーは鈴木綜馬さんでした。
高橋愛さんについては新納さんが興味深いことを言ってました。
ちなみにジュリアは初演・再演は上原多香子さん。
「上原多香子演じるジュリアと芳雄が演じるロビーはすごくお似合いだと思ってたんです。"おバカふたり"って感じで。あのぽわーっとした"何も出来ない感"がすごく良くて、上原多香子以上におバカなジュリアをできる人はいないと思ってたんだけど、今回高橋愛ちゃんになると、ジュリアがしっかりしてる。前は、こんなダメなロビーには、こんなおバカなジュリアでお似合いだ!と思っていたんですが、今回のはこれはこれで、こんなダメなロビーには、しっかりした人をお嫁さんにもらったほうがいいよっていう成立の仕方が面白い」。
担当、先日稽古場にも行ってきましたが(そのレポートも後日UPします!)、この見解、大きく同意です!
彩吹さんに関してはこんなお話が。
新納「マジメですよね」
大澄「ゆみちゃん(彩吹さんの愛称)、こういうホリーみたいな、とんでるキャピキャピした役柄、あまりないんじゃないかなあ」
井上「でも彩吹さん、すごい女っぽくなりましたよね」
新納「前は樹里(咲穂)さんだったじゃないですか。割とお笑い要素が強かった」
井上「この人、関西出身だろうなっていうホリーだった!」
新納「今回は圭吾さんと彩吹さんのペアになって、もちろん面白いですが二枚目路線。今回は、ふたりの恋愛はふたりの恋愛でこうだったっていうのがちゃんとしてて面白い」
と、今回のキャストならではの魅力を話していました。
爆笑に次ぐ爆笑のトークショーとなりましたが、最後に井上さんが
「今回はファイナルということですが、悔いのないように、毎回毎回を千秋楽と思ってやりたいと思います。やっぱり改めていい作品だな、演じていて嬉しいなと思っています。皆さんも観にきていただいて幸せになって帰っていただければと思って頑張って稽古していますので、ぜひ本番も劇場でお待ちしています」とご挨拶して終了。
観ると楽しくなるミュージカルは、出演者の話を訊いているだけでも幸せな気分になりました!
公演は3月1日(金)から20日(水・祝)まで東京・シアタークリエ、3月23日(土)・24日(日)に福岡・博多座、3月31日(日)に東京・日本青年館 大ホールにて。チケットは発売中です。