●『カム・フライ・アウェイ』の音楽●
前回の記事では、『カム・フライ・アウェイ』がダンス・ミュージカルであることをお伝えしました。それでは今回は、作品のコンセプトを押さえることにしましょう。どこに主眼を置いて作られたのか。何が一番の特徴なのか。
コンセプトは実に明快です。ずばり、ある有名シンガーへのオマージュとして発想された作品なのです。全編にその人の歌声が流れ、それに呼応する形で、華麗なダンスが展開していきます。では、そのアーティストとはいったい誰でしょう?
ヒントを差し上げましょう。20世紀を代表するアメリカ人男性歌手のです。1915年に生まれ、1998年に82歳でこの世を去りました。おわかりでしょうか。
前回の記事では、『カム・フライ・アウェイ』がダンス・ミュージカルであることをお伝えしました。それでは今回は、作品のコンセプトを押さえることにしましょう。どこに主眼を置いて作られたのか。何が一番の特徴なのか。
コンセプトは実に明快です。ずばり、ある有名シンガーへのオマージュとして発想された作品なのです。全編にその人の歌声が流れ、それに呼応する形で、華麗なダンスが展開していきます。では、そのアーティストとはいったい誰でしょう?
ヒントを差し上げましょう。20世紀を代表するアメリカ人男性歌手のです。1915年に生まれ、1998年に82歳でこの世を去りました。おわかりでしょうか。
↓ この写真の人物です。
(C)Frank Sinatra Enterprises
そう、フランク・シナトラです! 大人の方々には懐かしい名前ですよね。若い人のために少し説明しましょう。イタリア系移民夫妻のもとニュージャージー州で生を受けた彼は、10代から歌の道にのめり込み、20代半ばで国民的歌手へと大ブレイクを果たします。全米No.ヒットやミリオン・セラーは数え切れません。代表曲に『My Way』や『New York,New York』などがあります。一方で、映画俳優としても活躍し、『地上(ここ)より永遠(とわ)に』、『上流社会』など、60本もの映画に出演しています。日本でいうと、石原裕次郎や加山雄三のような存在だったかもしれませんね。
生涯になんと1500曲以上をレコーディングしたというから驚きです。そして、『カム・フライ・アウェイ』では、その膨大な音源から選りすぐられた30曲あまりが使用されています。
※以下、公演内容に関わる詳細な記述がありますので、"ネタばれ"を気にされる方はご覧になりませんように。
・『Stardust』
・『Luck be a lady』
・『Let's Fall in Love』
・『Fly Me to the Moon』
・『I've Got a Crush on You』
・『Body and Soul』
・『Here's to the Losers』
・『You Make Me Feel So Young』
・『Witchcraft』
・『Yes Sir,That's My Baby』
・『Leranin' the Blues』
・『That's Life』
・『Makin' Whoopee』
・『I Like to Lead When I Dance』
・『Jumpin' at the Woodside』
・『Saturday Night is the Loneliest Night of the Week』
・『I'm Gonna Live'Til I Die』
・『Pick Yourself Up』
・『Let's Face the Music and Dance』
・『Teach Me Tonight』
・『Take Five』
・『Lean Baby』
・『Makin Whoopee』(reprise)
・『One for My Baby』
・『The Way You Look Tonight/My Funny Valentine』
・『My Way』
・『New York,New York』
使用楽曲はこんな感じです。ちなみに『カム・フライ・アウェイ』は公演を重ねるごとに進化を続け、それに伴って曲の入れ替えが行われることもありそうです。上のリストはご参考まで。
ところで、ひと組のアーティストを全面フィーチャーしたミュージカルは、少なくありません。ABBAのナンバーを使った『マンマ・ミーア!』や、クイーンのロックで織りなす『ウィ・ウィル・ロック・ユー』がその代表格で、"カタログ・ミュージカル"とか"ジュークボックス・ミュージカル"という呼ばれ方をします。『カム・フライ・アウェイ』もその系譜に位置づけて間違いはないのですが、他とは大きな違いがあることにお気づきでしょうか?
次回は、そんなところに踏み込んでいきましょう。
今日覚えていただきたいのは、『カム・フライ・アウェイ』は全編フランク・シナトラの歌声にのせて展開する、ということです。
(C)Frank Sinatra Enterprises
(C)Frank Sinatra Enterprises
そう、フランク・シナトラです! 大人の方々には懐かしい名前ですよね。若い人のために少し説明しましょう。イタリア系移民夫妻のもとニュージャージー州で生を受けた彼は、10代から歌の道にのめり込み、20代半ばで国民的歌手へと大ブレイクを果たします。全米No.ヒットやミリオン・セラーは数え切れません。代表曲に『My Way』や『New York,New York』などがあります。一方で、映画俳優としても活躍し、『地上(ここ)より永遠(とわ)に』、『上流社会』など、60本もの映画に出演しています。日本でいうと、石原裕次郎や加山雄三のような存在だったかもしれませんね。
生涯になんと1500曲以上をレコーディングしたというから驚きです。そして、『カム・フライ・アウェイ』では、その膨大な音源から選りすぐられた30曲あまりが使用されています。
※以下、公演内容に関わる詳細な記述がありますので、"ネタばれ"を気にされる方はご覧になりませんように。
・『Stardust』
・『Luck be a lady』
・『Let's Fall in Love』
・『Fly Me to the Moon』
・『I've Got a Crush on You』
・『Body and Soul』
・『Here's to the Losers』
・『You Make Me Feel So Young』
・『Witchcraft』
・『Yes Sir,That's My Baby』
・『Leranin' the Blues』
・『That's Life』
・『Makin' Whoopee』
・『I Like to Lead When I Dance』
・『Jumpin' at the Woodside』
・『Saturday Night is the Loneliest Night of the Week』
・『I'm Gonna Live'Til I Die』
・『Pick Yourself Up』
・『Let's Face the Music and Dance』
・『Teach Me Tonight』
・『Take Five』
・『Lean Baby』
・『Makin Whoopee』(reprise)
・『One for My Baby』
・『The Way You Look Tonight/My Funny Valentine』
・『My Way』
・『New York,New York』
使用楽曲はこんな感じです。ちなみに『カム・フライ・アウェイ』は公演を重ねるごとに進化を続け、それに伴って曲の入れ替えが行われることもありそうです。上のリストはご参考まで。
ところで、ひと組のアーティストを全面フィーチャーしたミュージカルは、少なくありません。ABBAのナンバーを使った『マンマ・ミーア!』や、クイーンのロックで織りなす『ウィ・ウィル・ロック・ユー』がその代表格で、"カタログ・ミュージカル"とか"ジュークボックス・ミュージカル"という呼ばれ方をします。『カム・フライ・アウェイ』もその系譜に位置づけて間違いはないのですが、他とは大きな違いがあることにお気づきでしょうか?
次回は、そんなところに踏み込んでいきましょう。
今日覚えていただきたいのは、『カム・フライ・アウェイ』は全編フランク・シナトラの歌声にのせて展開する、ということです。
(C)Frank Sinatra Enterprises