■『エリザベート』への道 2012 第6回■
『エリザベート』2012年版に新トートとして登場するマテ・カマラスさん。
"新"と言っても、本場ウィーン、そして母国であるハンガリーでもトートを演じていらっしゃいます。
現在のところウィーン版で唯一のDVDも、マテさんのトートなので、日本のファンにもおなじみかも。
といっても、ウィーン版と日本版では曲構成から全体のイメージまで、同じ『エリザベート』とはいえ細かいところに大きいところとずいぶん違うので、やっぱり日本版『エリザベート』の舞台に立つマテさんは新鮮です。
そんなマテさん、すでに来日していらっしゃいます。
3月某日、その歌稽古にげきぴあ、単独潜入してまいりました!
『エリザベート』2012年版に新トートとして登場するマテ・カマラスさん。
"新"と言っても、本場ウィーン、そして母国であるハンガリーでもトートを演じていらっしゃいます。
現在のところウィーン版で唯一のDVDも、マテさんのトートなので、日本のファンにもおなじみかも。
といっても、ウィーン版と日本版では曲構成から全体のイメージまで、同じ『エリザベート』とはいえ細かいところに大きいところとずいぶん違うので、やっぱり日本版『エリザベート』の舞台に立つマテさんは新鮮です。
そんなマテさん、すでに来日していらっしゃいます。
3月某日、その歌稽古にげきぴあ、単独潜入してまいりました!
この取材の日は、マテさんの歌稽古初日。
前日に来日したばかりで、時差ボケも直っていないかも...、とスタッフさんもそのコンディションを心配する中、「ダイジョウブです」と笑顔のマテさん。
2007年のウィーン版『エリザベート』来日公演をはじめ、その後もコンサートや、昨年のミュージカル『MITSUKO』など、日本のステージにも数多く立っているマテさん。
通訳の方もいらっしゃいますが、歌唱指導の先生との会話もかなりのわりあいで直接理解している模様。
返事も「わかりました」「ハイ」と日本語です。
まず、アタマから順番にやっていきましょう、とプロローグの『私を燃やす愛』からお稽古はスタート。
マテさん、譜面見てません...!
日本語、全部アタマに入っている模様。
すごい...。
そしてやっぱり迫力&カッコイイ!すでに視線もビシっと決まっています。
といってもやはりネイティブではない言語、気になる部分もたくさんあるようで、歌唱指導の林アキラさんから
「音楽の流れを考えて。ひとつの音符に一音、一語ではない。"てんしの" "うた"という風に、横のフレーズも意識して」
と指導が入ります。
うーん、厳しい。
続いては製作発表でもマテさんが披露した『愛と死の輪舞』。
「勉強し直しました。こっちの方が日本ではいいんじゃないかと」とマテさん。
すっきりした歌唱で、これは林さんはじめ、スタッフが「ずいぶん良くなった!」と口々に褒め、「そんなに褒めていただいて幸せ」と照れ臭そうなマテさんでした。
次は結婚式のシーン、『不幸の始まり』。
ここでは...セリフが入ります!
セリフもやっちゃいますか?と林さん。
やっちゃいましょう、とセリフ入りバージョンで。
で、セリフはするっと出たのですが、「セリフが言えてほっとしちゃった」とここで歌詞を初めて飛ばしてしまって苦笑するマテさんでした。
しかし繰り返しになりますが、ほんとに譜面みずに、ここまでまったく日本語間違えてないんですマテさん。
譜面、ココ↓です。
すごい。
で、セリフのアクセントは歌よりもやはり苦労しているようで、アクセントの強弱、音の高低と、細かく確認が入ります。
お次は人気ナンバー『最後のダンス』。
パワフルなロックナンバーで、最後のシャウトも聴きどころです。
ですがここで、今まで静観していた演出の小池修一郎さんが「最後のシャウトのところ、今のだと日本語として成立していない」とバッサリ。
通訳さんにも「言葉の構造として、"オレ"と"さ"が別のものだということをちゃんと説明して」と注文がつきます。
林さんも「根本的なところはすごくいい」としながらも、「(シャウトで伸ばす部分で)"オレ"の"オ"と"レ"がイーブン、もしくは"レ"の方が長いなら成立するけど逆はない」「たとえばこんなかんじ、もしくはこんなかんじ」と実演つき(林さん、美声です)で説明していきます。
またマテさんからも「僕はここはインテンポでやるより、少しためた方が緊張感が高まると思うんですが」など意見が飛び出て、稽古場は白熱していきました...。
マテさんの日本公演への意気込み、さらに一音一音にこだわる音楽スタッフたちの姿勢がビシビシと伝わる稽古場で、よりいっそう公演が楽しみになった担当でした!
公演は、5月9日(水)から6月27日(水)まで東京・帝国劇場にて。その後7月に福岡・博多座、8月に愛知・中日劇場、9月に大阪・梅田芸術劇場 メインホールでも上演されます。
前日に来日したばかりで、時差ボケも直っていないかも...、とスタッフさんもそのコンディションを心配する中、「ダイジョウブです」と笑顔のマテさん。
2007年のウィーン版『エリザベート』来日公演をはじめ、その後もコンサートや、昨年のミュージカル『MITSUKO』など、日本のステージにも数多く立っているマテさん。
通訳の方もいらっしゃいますが、歌唱指導の先生との会話もかなりのわりあいで直接理解している模様。
返事も「わかりました」「ハイ」と日本語です。
まず、アタマから順番にやっていきましょう、とプロローグの『私を燃やす愛』からお稽古はスタート。
マテさん、譜面見てません...!
日本語、全部アタマに入っている模様。
すごい...。
そしてやっぱり迫力&カッコイイ!すでに視線もビシっと決まっています。
といってもやはりネイティブではない言語、気になる部分もたくさんあるようで、歌唱指導の林アキラさんから
「音楽の流れを考えて。ひとつの音符に一音、一語ではない。"てんしの" "うた"という風に、横のフレーズも意識して」
と指導が入ります。
うーん、厳しい。
続いては製作発表でもマテさんが披露した『愛と死の輪舞』。
「勉強し直しました。こっちの方が日本ではいいんじゃないかと」とマテさん。
すっきりした歌唱で、これは林さんはじめ、スタッフが「ずいぶん良くなった!」と口々に褒め、「そんなに褒めていただいて幸せ」と照れ臭そうなマテさんでした。
次は結婚式のシーン、『不幸の始まり』。
ここでは...セリフが入ります!
セリフもやっちゃいますか?と林さん。
やっちゃいましょう、とセリフ入りバージョンで。
で、セリフはするっと出たのですが、「セリフが言えてほっとしちゃった」とここで歌詞を初めて飛ばしてしまって苦笑するマテさんでした。
しかし繰り返しになりますが、ほんとに譜面みずに、ここまでまったく日本語間違えてないんですマテさん。
譜面、ココ↓です。
すごい。
で、セリフのアクセントは歌よりもやはり苦労しているようで、アクセントの強弱、音の高低と、細かく確認が入ります。
お次は人気ナンバー『最後のダンス』。
パワフルなロックナンバーで、最後のシャウトも聴きどころです。
ですがここで、今まで静観していた演出の小池修一郎さんが「最後のシャウトのところ、今のだと日本語として成立していない」とバッサリ。
通訳さんにも「言葉の構造として、"オレ"と"さ"が別のものだということをちゃんと説明して」と注文がつきます。
林さんも「根本的なところはすごくいい」としながらも、「(シャウトで伸ばす部分で)"オレ"の"オ"と"レ"がイーブン、もしくは"レ"の方が長いなら成立するけど逆はない」「たとえばこんなかんじ、もしくはこんなかんじ」と実演つき(林さん、美声です)で説明していきます。
またマテさんからも「僕はここはインテンポでやるより、少しためた方が緊張感が高まると思うんですが」など意見が飛び出て、稽古場は白熱していきました...。
マテさんの日本公演への意気込み、さらに一音一音にこだわる音楽スタッフたちの姿勢がビシビシと伝わる稽古場で、よりいっそう公演が楽しみになった担当でした!
公演は、5月9日(水)から6月27日(水)まで東京・帝国劇場にて。その後7月に福岡・博多座、8月に愛知・中日劇場、9月に大阪・梅田芸術劇場 メインホールでも上演されます。