芸劇eyes vol.03 ジエン社 作者本介

お初にお目にかかる方も多いかもしれませんが、ジエン社という劇団を主宰する、作者本介です。

今回、芸劇eyesの番外編という事で、えらい劇団達の中に放り込まれてしまった感があります。
何回か、取材や話し合いなどで、他の4劇団の主宰の方々と会う事があったのだけれども、なんといったらいいか。
佇まい、落着き、存在感、びっくりするほど、皆、格好がよい。

これがオーラってやつなのか。

そういえば、事あるごとに私は出ている俳優達に「俺はな、オーラが欲しいんだよ、オーラが」と愚痴っているような気がする。「オーラがあれば、皆稽古に遅刻したりしないんだろ?」と嫌味も言ったりする。私には人をひきつける輝きというものがあんまりない。

オーラなぁ。オーラ。

でも、ふと考えてみたけれど、ジエン社に出てくれている俳優たちは、オーラがぼんやりというか、ないというか、いや、ないわけじゃないんだ。彼らにだって、人をひきつける魅力が。ちゃんと一人や二人くらい、場合によっては、三人くらい、ファンだっているはずだ。知らないけど。
ただ、演出していて私は、とにかく人のオーラやらなんやらを、なるべく消そうとしているのではないか、とふと思った。
電車の中にいる人のように、そこにいてくれないか。
よく演出する時に使う言葉です。
一日の仕事を終えて電車に乗って、張っている心がふっと緩み、オーラが消えて、やる気が消えて、中の明かりが、不意に節電で、消える。街の明かりも消えて、遠くの火だけが、ちろちろと見える街の夕暮れには、ただ星の明かりだけがある。
そのときの私達の、私達のだらしなくもやる気のない姿は、誰かのために見せようとしていない月みたいに、かわいいんじゃないか?
それが面白くやれるかどうかは、まだ分かりませんが、少なくとも私たちは断言します。
バリバリしません。

そんなわけで、バリバリしない稽古場で、しかし、鋭く、稽古場で試行錯誤を重ねています。どうぞ『20年安泰。』をゼヒトモお楽しみください。

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では、前回の「マームとジプシー」の藤田君よりの質問。

「芸名みたいなの、やめたらどうですか?」

私の本名を検索すると、沢山ヒットしてしまうんですよ。CG作家とか、鉋職人とか、繊維課長とか。すでに繊維課長って何だ、と混乱している現場に、劇団主宰なんてのが増えてややこしくしても天下のためにならないし、いいんじゃないでしょうか。偽名で。

そしてもう一つ。制作の栗原さんよりの質問。「20年後の自分に一言」。

28歳の時の自分のいう事に、いちいち耳を貸さなくてよいです。
どうせあなたは成長していることでしょうので。

以上です。
次は範宙遊泳の山本卓卓君ですが、彼への質問。

「どういう態度が今格好いいんだろう?」

卓卓君の思う「格好いい態度」を聞いてみたいです。よろしくお願いします。

<ジエン社>
かつて"早大最後のパフォーマー"を自称していた作者本介が、演劇表現により特化する形で2007年に旗揚げした演劇ユニット。「やる気がない」、「だめだ、動けない」、「でも仕方なく生きている」人々が、本当にほとんど何もしないという感じの作品を上演してきた。すでに敷かれている口語演劇の轍を 仕方なく踏んでいたが、「客に背を向けてぼそぼそ言う」「同時にいろいろ言ってセリフが 聞き取れない」といった技法に突破口を見つつあり、よりやる気なく、仕方のない表現ができないかともがいている。

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