【演劇ニュース】
佐久間良子、浅丘ルリ子、江波杏子、安奈淳が4姉妹に扮する舞台『姉妹たちの庭で』。この作品の制作発表が4月20日、都内で行われ、上記4女優に加え、演出家の板垣恭一が登壇した。
本作は映画『エデンの東』で知られるポール・オズボーンのウェルメイド・コメディ。1939年にブロードウェイ初演、その後1980年の再演版ではトニー賞最優秀再演賞など数賞を受賞した作品だ。年配の仲良し四姉妹にはそれぞれ悩みがある。長女・エスティ(佐久間)は嫉妬深い夫(小林勝也)に、次女・コーラ(浅丘)は長年居候を続ける四女・アリー(安奈)と夫(田村亮)の仲に。そして三女・アイダ(江波)は現実に向き合えない夫(渡辺哲)とパラサイト・シングルの息子・ホーマー(岡本健一)に。そんな折、ホーマーが12年越しの婚約者(加藤貴子)を家族に引き合わせる決心をする。四姉妹は降って湧いたニュースに浮足立って......。
会見より。写真左から、板垣恭一、佐久間良子、浅丘ルリ子、江波杏子、安奈淳
プライベートでも仲良しという佐久間と浅丘。それぞれ東映、日活の看板女優だったため、これまで映画共演は1シーンのみだったが、今回浅丘のラブコールにより舞台初共演が実現した。佐久間は長女を演じるにあたって「外出も妹たちに会うことも禁じる大変嫉妬深い夫を持つ苦悩がエスティにはある。残された自分の人生をどう楽しんでいくか、大きな愛をもって演じたい」と語る。また浅丘は「私の家は4人兄弟で(役柄同様)私も次女。4人兄弟の心情はよく頷けます。(お客様には)ウチにもこういうことがあるわ!と思っていただけたら」と作品をアピールした。江波は佐久間、浅丘とも舞台共演経験が豊富。「今までやらせていただいた母親役も何かヘンな役が多い。普通の主婦役の三女は、私、江波と対極の世界。こんなに優しいお母さん役できますかね?」とおどけた。一方、数年前に同作品を同じ役で演じたという安奈は「ポール・オズボーンの姉妹は兄弟でありながらひとりひとりが個性的。きっと観終わったときに、四人姉妹っていいよね、羨ましいなと思われるはず。最後に楽しいお芝居だったと思わせたい」と締めた。
また、4人が本当の姉妹だったら? という質問を受けて、江波が「マージャンができるわね」と即答、安奈も「私もできます」と合いの手を入れる。浅丘が佐久間のマージャンを「優雅なマージャンなんですよ。『あらー、それポンしようかしらー』と言うので、私は『ポンするなら、早くしなさいよ』って。せっかちなものですから」と評して周りを笑わせ、仲の良さをのぞかせた。
東京公演は6月24日(金)から7月10日(日)までシアタークリエにて。以後、7月13日(水)・14日(木)は兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール、7月15日(金)・16日(土)は石川・北國新聞赤羽ホール、7月18日(月・祝)には新潟テルサと各地を回る。チケットの一般発売は東京公演が4月30日(土)、石川公演が5月9日(月)、兵庫公演が5月15日(日)より開始。