【演劇ニュース】
今年1月にセカンド・シーズンがスタートしたミュージカル『テニスの王子様』。その第2作である「青学(せいがく)vs聖ルドルフ・山吹」が、4月8日、 TOKYO DOME CITY HALLにて開幕した。地震の影響により一部公演中止を余儀なくされたこの作品、会場には開幕を待ち望んだ大勢のファンが駆けつけ、熱気に包まれていた。
許斐剛(このみ たけし)の同名の人気漫画を舞台化したミュージカル『テニスの王子様』は、2003年4月にファースト・シーズンを開幕し、15回の本公演と7回のライブ・ステージで累計動員100万人を突破。演劇界に"テニミュ旋風"を巻き起こした大ヒット作だ。テニスの天才少年・越前リョーマ(小越勇輝)が青春学園(通称・青学:せいがく)中等部の部活仲間と試合を通じて成長する様を描いており、セカンド・シーズンは前シーズンとは違った演出で全国大会決勝までの道のりを歩む。
今回は、都大会での準決勝・対聖ルドルフ学院戦と決勝・対山吹中戦。他校の情報分析に長けた司令塔・観月はじめ(小林豊)率いる聖ルドルフと、"ラッキー千石"の異名を取るJr.選抜・千石清純(聖也)に異端児・亜久津仁(岸本卓也)を擁した山吹中はまるで静と動といった雰囲気。初日前日の会見では小林が「今回、観られないお客さんに向けても、気持ちを伝えられるくらい全力で演じたい」、聖也が「みんなとひとつになるのがこの舞台の目標なので、楽しく元気にみんなにパワーを与えられるように頑張りたい」と力強いコメントをそれぞれ残している。
一方青学は、主演でリョーマ役の小越の存在感が光った。普段のクールな佇まいと裏腹に、試合ではキレのある演技を連発。またソロパートの歌声や群舞でセンターを張るダンスも安定していた。公演に際し小越は「青学は2回目の公演なので、前回の経験を活かしてよりいい舞台をつくっていきたい。青学・聖ルドルフ・山吹と3チームのパワー・勢い、元気な姿を見てもらいたい」と主演らしく各チームのアピールも忘れなかった。
公演は4月17日(日)まで。その後、4月27日(水) から5月3日(火・祝)までメルパルクOSAKAでの大阪公演を経て、5月8日(日)から15日(日)までTOKYO DOME CITY HALLでの東京凱旋公演を行う。チケットはいずれも発売中。