【演劇ニュース】
劇団☆新感線プロデュース『港町純情オセロ』の製作発表が2月16日に都内で行われ、主演の橋本じゅんをはじめ、石原さとみ、大東俊介、田中哲司ら出演陣のほか、演出のいのうえひでのり、脚本の青木豪が会見に出席した。上演するのは、2006年の宮藤官九郎脚色による『メタルマクベス』以来のシェイクスピア悲劇。物語の舞台を戦前の関西、とある港町に置き換え、チンピラやくざの人情悲喜劇として再構成する新感線版『オセロ』だ。
主役のオセロを演じるのは新感線の橋本じゅん。やくざの組長で日本人とブラジル人のハーフという設定だ。「ジョー山中というか、ライオネル・リッチーというか、見ての通り僕だけ加工されてますが......」と報道陣を笑わせながら、「シェイクスピアにはつまづきっぱなしだったので、これを機会にシェイクスピアの面白さに入っていけたら」と意気込みを語った。そんなオセロにこよなく愛される妻・モナを演じるのは、石原さとみ。『幕末純情伝』など舞台経験も豊富な彼女だが、新感線の舞台へは今回が初参加。「台本がすごく面白い。夫婦の会話が面白くて、ずっといちゃいちゃしてます」と笑顔で話すと、橋本は「台本に書かれていることなので......。合法です」と照れ笑いした。
原作ではイアーゴーにあたる役で、組のナンバー2・通称ミミナシを演じるのが田中哲司、原作にないオリジナルの役でミミナシの弟分を演じるのが大東俊介。ふたりはともに新感線の大ファンだという。「片耳がないのはどうしてなんだろう。(脚本の)青木さんの深い解釈があって、ミミナシという設定を作ったのかなと思って聞いてみたら、『イヤー(耳)がゴーしてイヤーゴーだ』とありがたいお言葉をいただきまして、ああ新感線の舞台に出るんだなと、自覚しました」(田中)、「原作にないオリジナルの役ということで、どんなふうに登場するのかと思って台本を読んでいたら、ゲイの役で。いきなりやってくれたなと、心を一気につかまれました」と、新感線初参加にあたってそれぞれ感慨を語った。出演はほかに、伊礼彼方、松本まりか、粟根まこと。
公演は、4月15日(金)から22日(金)まで大阪・イオン化粧品 シアターBRAVA!、4月30日(土)から5月15日(日)まで東京・赤坂ACTシアターにて。チケットの一般発売開始は3月6日(日)より。なお、チケットぴあでは東京公演のインターネット先行抽選「プレリザーブ」を2月22日(火)11:00まで受付中。