2019年10月 8日アーカイブ

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女優、朴璐美がプロデュースする演劇製作団体「LAL STORY」が10月に上演する、テネシー・ ウィリアムズ作「さけび」。そのビジュアル撮影が去る8月、都内で行われた。

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今回、フライヤービジュアルのデザインを担当するのは、数々の舞台公演のフライヤービジ ュアルを手がけているグラフィックデザイナー、山下浩介氏。 今回も演出を担当する東憲司(劇団桟敷童子)と、朴がタッグを組んだ舞台「夏ノ方舟」「透 明な血」「死と乙女」でも宣伝美術を担当し、その全てのビジュアルが好評を得た。

またカメラマンも、同じく数々の舞台公演や雑誌のビジュアル撮影を担当する神ノ川智早氏が担当。難解作である「さけび」の世界観をたった1枚の紙面の凝縮すべく、強力なスタッフ陣が結集した。

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今回のビジュアルイメージは「離れたくても離れられない」「逃れたくても逃れられない」。 作中の兄妹の関係性、そして作品に込められたテネシーの想いを表現すべく、試行錯誤が繰り返された。

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特に今回こだわり抜いたのが、顔の揺れ。微妙な表情の変化や、顔を動かす速度、向きで印象が全く変わってしまい、フェリース役の山路和弘(青年座)やクレア役の朴も苦戦した様子だった。

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それでも、何度も何度も繰り返していくうちに、作品の雰囲気を感じられる写真が撮れ始め、その度に歓声があがった。

写真の1枚1枚にそこまで大きな違いが無いにもかかわらず、ほんの僅かな違いにも敏感になり、納得がいくまで徹底的に追求するその様子に、LAL STORYのモノ作りに対する妥協なき姿勢が垣間見られた。

そして、芝居の稽古に負けず劣らずの熱量をかけて作られたそのフライヤービジュアルには、「さけび」の難解さと奥深さが両立し、テネシーがこの作品に込めた想いが息づいたものに 仕上がっている。

果たして、このビジュアルからどのような劇世界が立ち上がり、たった2人の出演者がどのように表現するのか。興味は尽きない。

チケットは、現在発売中。

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《公演概要》

LAL STORY PRODUCE-sp-「さけび」

2019年10月17日(木)~27日(日) サンモールスタジオ

作 : テネシー・ウィリアムズ

演出 : 東憲司(劇団桟敷童子)

出演 : 山路和弘 朴璐美

http://sun-mallstudio.com

公式HP

http://lal-story.wixsite.com/cry00

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現在歌舞伎座にて「芸術祭十月大歌舞伎」が上演中です。

第74回文化庁芸術祭参加公演として上演されている、夜の部を観劇してきました。

 

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演目は、通し狂言『三人吉三巴白浪(さんにんきちさともえのしらなみ)』舞踊『二人静(ふたりしずか)』のふたつです。

『三人吉三巴白浪』を歌舞伎座で序幕から大詰まで通しで上演するのは2004年以来、15年ぶり。

同じ"吉三"という名を持つ3人の盗賊たちと、百両の金と短刀をめぐる因果話を描いています。

和尚吉三を尾上松緑、お坊吉三を片岡愛之助、お嬢吉三を尾上松也(偶数日)と中村梅枝(奇数日)がダブルチャストで勤めます。

通称『三人吉三』と呼ばれる本作は、河竹黙阿弥の代表作のひとつと言われ、特に序幕の「大川端庚申塚の場」は上演回数も多く非常に人気があります。

振袖姿の美しい女に化けた男=お嬢が、正体を現して「月も朧に白魚の~」と謳うように聞かせる七五調の名台詞は、大向こうから「待ってました!」と声がかかるほど有名な場面。

他にも、百両の金を巡って斬りあっていたお坊とお嬢を諌める和尚の男気や、3人が兄弟の契りを結ぶ場面も粋な演出で、見どころ満載です。

 

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 ▲『三人吉三巴白浪』
(左よりお嬢吉三=尾上松也、和尚吉三=尾上松緑、お坊吉三=片岡愛之助)

 

けれども、『三人吉三』の本当の面白さは、物語そのものにあります。

「庚申丸」と呼ばれる名刀、そして百両の金にまつわる因果話は、彼らの親の代にまで遡るなかなかに根深い話なのです。

主人と従者、親と子、男と女、悪事と祟り、、、様々な要素が絡まりあう中、巧妙なパズルを解き明かしていくようにやがてひとつに繋がっていくと......抗いようのない宿命を背負った3人の姿が浮き彫りになっていきます。

ストーリー展開の巧みさや、ままならない運命に翻弄される登場人物たちの切ない思いは、通し上演で観てはじめて全貌がわかる仕掛けなのです。

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