げきぴあブログをご覧の皆さま、こんにちは。FUKAIPRODUCE羽衣です。
間もなく6月20日(木)~、『ピロートーキングブルース』@本多劇場が開幕いたします。
是非お運びいただけましたら、嬉しいです。
FUKAIPRODUCE羽衣メンバーで挑む、新作公演。
新メンバーになりました松本由花が、最新の稽古場写真とともに、このメンバー総出の出演者の紹介をいたします!
まずは、鯉和鮎美と高橋義和です。
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この世にある癒しはすべて、元はこいわさんから湧き出ているんじゃないかと思います。歌い踊り喋るこいわさんを見るということは、癒し源泉掛け流しということです。とても贅沢です。
そんな可愛らしさの中に灯って揺れる激情は、羽衣の作品や、糸井さんの楽曲にはなくてはならない要素なんだと思います。
こいわさんといえば歌、なのですが、心が鳴っているようですごくすごく美しいです。詩とメロディーとをいちばんおいしく響かせます。悲しく儚く、可愛らしく元気に、強くおおらかに、どんな歌い方をしていても(できてしまうのも憧れます)こいわさん節があって、しかも年々磨きがかかっているというのが恐ろしいです。
こいわさんの一挙手一投足を見ていると、"女性らしさ"みたいな、今の時代じゃ一歩間違えるといやな顔をされそうな価値観に、溺れちゃっていいやーと思えます。勝手に許された気分になれちゃいます。
もちろん大前提に、人として底知れぬあたたかさがあります。羽衣に入りたてで、右も左もわからぬわたしに、いつもさりげに寄り添ってくれていました。エスパーなの?と思いじわりと涙が浮かぶこともありました。深井さんが、こいわさんにお母さんを感じる理由がわかる気がします。はだかのことを"はだかんぼさん"と言うところとか。4文字増えてます。
『ピロートーキングブルース』で、本多劇場が、下北沢が、いや日本が、こいわさんのマイナスイオンでいっぱいになったらいいのにな、と思います。
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大学で、深井さんの授業に歌人の枡野浩一さんがゲストでいらしたいらしたことがありました。
その際、高橋さんの作った短歌を紹介するとともに、若かりし高橋さんの破天荒エピソードを聞き、やさしげな面持ちとは裏腹に、鋭いナイフのような人なのかもしれない、、という印象を抱いていました。
実際は、熱さも優しさも並外れていて、鋭く突き刺すナイフというよりは、海外の火炎放射器のような。家庭用の。家庭用でその火力?!というところがミソです。
たとえば先日こいわさんがわたしに「たまには子どもらしくして良いんだよーおねしょしたって良いんだよー」と言ってくださった時、一緒にいた高橋さんがすかさず「俺も漏らすよ!」と宣言し、撃ち抜かれました。
すべてを包み込む優しさというより、一瞬で焼け野原になったかと思いきや花が一輪、そこに残った、みたいな、そのたくましい希望のような優しさが、救いになることが何度もあるんだろうと思います。
羽衣の作品にも分厚い層をたくさん堆積させていく高橋さん。誰よりもハリのある声と、大きな体で奇妙な動き、肩から上が上下しながら笑うところなどが好きです。
誰に対しても丁寧で、たまに男性であることを忘れます。どう見てもたくましいのに不思議です。
高橋さんの火炎放射で、本多劇場、焼けちゃうかもですが、やけどとかはきっとしないので安心してご来場ください。
文・松本由花(FUKAIPRODUCE羽衣)
撮影・金子愛帆