2019年4月 5日アーカイブ

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■ミュージカル『SMOKE』2019年版 vol.1■
 
 
昨年日本初演され、その濃密な世界観と美しい音楽でたちまち話題となり、多くの熱狂的ファンを生み出したミュージカル『SMOKE』
20世紀初頭に生きた韓国の天才詩人、李箱(イ・サン)の遺した詩と彼の人生にインスパイアされたミュージカルで、たった3人のキャストが、ミステリアスで奥深い世界を作り上げていきます。

このミュージカルが早くも今年、再演されることになりました!

しかも今回は、昨年出演したキャストを中心としたバージョンを7~8月、
そしてニューキャストバージョンを6月と、
<ふたつのSMOKE>が上演されます!
 

◆ about『SMOKE』 ◆

李箱(イ・サン)の作品「烏瞰図 詩第15号」にインスパイアされ、その詩のみならず彼の人生やその他の作品群の要素も盛り込み作られたミュージカル。
イ・サンは、才気ほとばしる作風が讃えられる一方で、その独自性と難解さゆえに酷評もされた、両極端の天才詩人。結核をわずらった後、日本に流れつき、そのまま異国の地・東京で27歳の若さで亡くなります。

このミュージカルでは、彼の精神世界を謎めいた筆致で描き、誰も想像できなかった物語が繰り広げられます。
登場人物は、
 詩を書く男「(チョ)」、
 海を描く者「(ヘ)」、
 心を覗く者「(ホン)」
の3名のみ。 俳優の実力も問われる、スリリングな作品です。

 
まず最初に登場するのは〈NEW CAST〉バージョン
こちらは石井一孝藤岡正明彩吹真央という、いまのミュージカル界を支える実力派が出演します。

さっそく3人にお話を伺ってきました。
SMOKE2019-01-01_2C0A9439_re.JPG

★ 石井一孝×藤岡正明×彩吹真央 INTERVIEW ★

 
―― 昨年の日本初演版を、彩吹さんはご覧になったそうですね。どんな印象を抱きましたか?


彩吹「まず最初に、タイトルがどうして『SMOKE』なのかなと思ったんです。そしてモチーフであるイ・サンのことを私は存じ上げず、「難しいかもしれない」と思いながら観に行きました。この作品から私はどんなインスピレーションを得られるんだろう、と思いながら観ようとしたのですが、実際に劇場に入ったら、そんなことを途中で忘れてしまうくらいに作品の世界にのめりこみました。去年の上演は浅草九劇だったのですが、客席が四方をぐるりと取り囲んだステージで、とても密な空間だったということも相まっていたのかもしれません。映像や実際のスモークを使った演出も素晴らしく、エンタテインメントとしてすごく贅沢だな、という印象です。あとは、音楽の素晴らしさですね。感動しました。だから今回、出演のお話をいただいたときはまず、あの数々の歌を歌わせていただくんだということに喜びを感じました」


―― まだお稽古も始まっていない段階ですが、石井さんと藤岡さんは現時点で作品について、どんな印象でしょうか。

藤岡「台本を読みましたが、悪い意味ではなく "ぶっとんで" いる。感情を辿っていこうとしても跳んでしまう、線で繋ぐのが難しいというか。芸術ってある種、そういうものかもしれません。3×4が1になったりマイナス5になったりすることが起こりうる、理屈で説明できない作品なのかなと思いました。世の中にはサイケデリックなことや前衛的なことをやればスゴイ、という風潮ってあるじゃないですか。たまにそれを気取った舞台作品に出会うこともあって、そういうのって僕はシラケるんですが(笑)、『SMOKE』はそうではなく "本物" になるんじゃないのかなと思いました。なんか妙な説得力を感じたんです」

石井「僕もまだ語れるほどではないのですが、台本や資料をあたった感想だと、難しいところもあるのかなって思うんです。ただこの物語、最初は犯罪劇のように始まり、だんだん心の葛藤の物語になっていく。登場人物3人の謎を解き明かしていく中で、イ・サンという人の悲しみや、背負ってきた十字架がわかってくる。素晴らしい着眼点で描かれた戯曲だと思います。あと、最初から今回のキャストを聞いていていたんですよ。トーマス(藤岡)が<海>で、ゆみちゃん(彩吹)が<紅>だって。だから、トーマスだったらこう来るだろうな、ゆみちゃんだったらこうやるだろうなって想像しながら読んで楽しかった! そこにさらに、菅野こうめいさんの熱い演出でどうなっていくのか。初演メンバーの『SMOKE』とはまた違う『SMOKE』を作っていけるんじゃないかなと、楽しみにしています」

▽ 石井一孝SMOKE2019-01-31-2C0A9186_re.JPG


―― ......藤岡さんのことをトーマスと呼んでいるんですか?

石井「(そう呼ぶのは)業界オンリーですね! 機関車トーマスから?」

藤岡「違いますよー。10代の頃、なぜかわからないのですが、当時のレコード会社のスタッフたちと、外国風の名前をつけるとしたら(藤岡さんは)トーマスっぽいよね、と言われたんです。で、カズさん(石井)と最初に『レ・ミゼラブル』でご一緒させていただいたとき「何て呼べばいい?あだ名は?」と聞かれて、「何ですかねえ、よく"マサ"って呼ばれてますが」と答えたら、「マサはなぁ......ほかにないの?」「10代の頃にちょっとだけトーマスって呼ばれてました」と言ったら「それもらった!」と(笑)。カズさんしかそう呼ばないですよ!」

彩吹「呼びましょうか」

藤岡「いいですよ、今更変えなくても(笑)」SMOKE2019-01-02-2C0A9297_re.JPG

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■音楽劇『ライムライト』vol.1■


チャップリン晩年の傑作映画として名高い『ライムライト』
その名作を2015年に世界で初めて舞台化、好評を博した作品が、4年ぶりに上演されます。
 
映画でチャップリンが演じた老芸人カルヴェロに扮するのは、初演に引続き石丸幹二
カルヴェロと心を通わすバレリーナ、テリー実咲凜音
テリーに想いを寄せる作曲家ネヴィル矢崎広と、爽やかなふたりが初参加。

ほか吉野圭吾、植本純米、保坂知寿、佐藤洋介、舞城のどかというベテラン勢が初演から続投し、ノスタルジックな『ライムライト』の世界を作り上げます。

3月末の某日、稽古場を取材してきました!
 
 
物語は1914年、ロンドンが舞台。
かつて名声を得ていたものの、いまは落ちぶれた老芸人カルヴェロが、自殺をはかったバレリーナ・テリーを助けるところから始まります。01_AAA1791.JPG

......もちろん原作がありますし、基本的にストーリーは初演と変わらないのですが。
どうやらセットも変わりそうですし、幕開きから初演と違います!

具体的にどこがどう違うか......は、実際観てのお楽しみにしていただきたいのですが。
ポエティックに描かれていた初演に対し、2019年版は物語の輪郭がくっきりとし、より伝わりやすくなった、という感じでしょうか。

初演時、ご自身のパブリックイメージを覆す"老人"役に挑んだ石丸さん。
稽古場の石丸さんは、いつもの品のある素敵なビジュアルなのですが、芸人らしい調子の良さ、かつての栄光を捨てきれないプライド、アルコールに溺れる弱さ......といった、幾重にも重なるカルヴェロの心の層を、見事に立ち上げていきます。limelight2019-01-13_AAA2120.JPG

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