2015年、平田オリザ原作「幕が上がる」を映画・舞台化し、主演に起用したももいろクローバーZの女優として才能を開花させ、見事に高校生たちの群像劇を創り上げた本広克行。彼が、「幕が上がる」と同じ2015年に演出した舞台「転校生」(平田オリザ脚本)が、2019年夏に再演されることが決定しました。
本作品は1994年青山演劇フェスティバルで初演されて以来、高校演劇のバイブル的戯曲となっています。平田オリザ戯曲特有の「同時多発」会話で繰り広げられる、ある高校生たちの一日。他愛のない日々の会話の中に彼女たちの日常と社会への好奇心、あるいは大人達への不信感、将来への不安を垣間見る戯曲です。
まだ見ぬ才能と出逢いたい、そんな思いを継承し、初演と同じく全キャストオーディションにて実施する「転校生」。従来の作品は女子校が舞台で描かれていますが、本年はこの女子校版に加え、新たに平田オリザ氏が改定版として男子校バージョンを翻案、オリジナル女子校版と男子校新版の2バージョンの同時上演となります。
2019年夏、新たな才能との出逢いにご期待ください!
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「転校生」あらすじ
ある高校の教室。高校生達の一日。課題図書や近しい人の病気や出産の事が話題になっている。
そこへ、「朝起きたらこの学校の生徒になっていた」と言う転校生がやってくる。
日々教室で繰り返されている他愛のない会話とともに「生」と「死」が同時に語られていく。転校生を受け入れながら、身近で起きている出来事をとおして、人間の存在の不確かさが浮かび上がる現代口語演劇の秀作。
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