スーパー・エキセントリック・シアターが主催する戦国TAPミュージカル「TAKEDA」が東京芸術劇場シアターウエスト開幕。初日に先駆けて、ゲネプロが行われた。
公演は、作・演出を務める赤堀二英が、2009年に「タイツマンズ番外公演さくら組LIVE」にて、当時は全身タイツ姿で上演された作品をベースに、演出・キャスト・衣装を一新。戦国時代を駆け巡る「馬」たちが主人公という設定はそのままに、戦国時代を駆け巡るこれまでにない視点での物語を作り出した。
コミカルな作風で、戦乱の世を生き抜いた馬たちを描くのは、赤堀二英。時々にストーリーに沿ったなぞかけを披露する菊蔵としても出演する。タップダンスと歌を中心に繰り広げられる本作、振付にはタップダンスの名手であるHIDEBOHが参加し、出演者としてパフォーマンスする、その迫力に思わず息を呑むようなタップダンスは見所のひとつだ。
出演には、「滝沢歌舞伎2018」でもタップダンスを披露した長谷川純。風太郎という精悍な若者を演じながら、ダイナミックなタップダンスで作品をもりあげる。
不思議な力をもつ「うつけ」を演じるのはAKB48・中野郁海。ちょっとヌケたキャラクターをかわいらしく演じながら、歌・ダンスもこなすギャップが魅力だ。
他にもミュージカルでの活躍目覚しい芋洗坂係長、水谷豊監督「TAP THE LAST SHOW」で主演を務めた清水夏生など、豪華キャストが揃い、歌あり、タップダンスあり、コメディありの作品を作り上げた。
タイトルの「TAKEDA」は、その名のとおり甲斐・武田軍で戦に励む馬たちのこと。戦乱のさなかをかける馬たちが身を投じる合戦もタップダンスで表現され、キャスト総勢で踏み続けるタップの迫力、音は圧巻。タップダンスだからこその、馬の駆ける音に聞こえるような、殺陣だけではない新しい時代劇、そしてパフォーマンスの形を見せてくれる。
公演は12月2日(日)まで、東京芸術劇場シアターウエストにて。毎公演当日券を、開演の1時間前より受付にて販売。