【ぴあ×パルコステージ特別企画『ウォーター・バイ・ザ・スプーンフル』尾上右近密着取材vol.3】相関図&あらすじ

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『ウォーター・バイ・ザ・スプーンフル』で、現代劇に初挑戦する歌舞伎界の新鋭・尾上右近さんに密着するこの企画。第3回目は、あらためて本作のあらすじ、そして相関図について触れ、作品内容への理解を深めたい。

  

  

■相関図■

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上記の通り、チャットルームでの人間関係を軸とした物語となるので、ほとんどのキャラクターは、実際の名前とチャットルームの名前の二種を持つ。

現実とWEB上の人間関係が交錯するのも、本作の魅力の一つ。

「相関図」には描かれていない関係については、下記にて補足をする。

◎エリオット⇔オデッサ

実の母と息子だが、オデッサのネグレクト(育児放棄)を機に、エリオットは伯母のジニーに育てられる。

  

◎エリオット⇔ヤズミン

互いに良き相談相手となっているいとこ同士。一緒にジニーの弔いを進めていくなかで、それぞれの問題に立ち向かう。

  

◎エリオット⇔アマン教授(幽霊)(警官)

エリオットのもとに現れる亡霊が話すアラビア語を翻訳。それがエリオットの転機となる。

  

◎ヤズミン⇔アマン教授

同じ大学で働く教授。

  

◎マデリーン⇔ウィルスキー

いつも辛辣な言葉を投げかけるウィルスキーがいつしかマデリーンにとって大切な存在に!?

  

◎オデッサ⇔ジョン

共通点などどこにもなさそうなふたりだが、互いに信頼し、助けを求めるようになる。

 

◆ ◇ ◆ ◇ ◆

そして、詳細なあらすじについては、以下の通り。

■あらすじ■

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フィラデルフィアに住み、サンドイッチショップのサブウェイで働きながら俳優を目指している25歳のエリオット(尾上右近)。足を引きずっているのは、2年ほど前、海兵隊員として出兵したイラク戦争で負傷したからだ。育ての母である伯母のジニーががんに冒されているという心配ごともある。

いとこのヤズミン(南沢奈央)はそんなエリオットの良き理解者だ。が、彼女もまた悩みを抱えている。音楽家として身を立てるつもりだったのに、今は大学の非常勤講師として音楽を教える身。しかも、反対するエリオットをよそに、夫と離婚調停中である。

エリオットを悩ませるのはそれらだけではない。身体の傷以上に重くのしかかるトラウマをイラク戦争で負っていたのである。それは今、イラク人の亡霊となって現れるようになっていた。亡霊が話すアラビア語を、ヤズミンと同じ大学のアマン教授(陰山泰)に翻訳してもらったことで心の痛みはより深くなっていく。

 

そんな悶々とした日々のなか、ジニーが亡くなった。

 

その訃報は、ジニーの姉であり、エリオットの実の母親であるオデッサ(篠井英介)のもとにも新聞を通して届いた。彼女は今、ヘロインやコカインといった依存症のあるドラッグ中毒者たちが集まるサイトを[俳句ママ]のハンドルネームで管理している。

中毒から立ち直ろうとサイトに集まりチャットで会話しているメンバーには、ハンドルネーム[アミダクジ]で56歳のウィルスキー(鈴木壮麻)、ハンドルネーム[オランウータン]で31歳のマデリーン(村川絵梨)がいた。3ヶ月ぶりにログインしたマデリーンは、自分が日本で生まれた日本人であり、生後9日目でアメリカに里子に出され、ルーツを辿るべく日本へ来ているのだと打ち明ける。その告白に刺激されたのか、ウィルスキーも黒人である自分が受けてきた仕打ちを口にし始めた。

ある日、新メンバーがチャットに入ってきた。[ミネラルウォーター]と名乗るジョン(葛山信吾)だ。41歳の白人で起業家で、何不自由のない生活のなかでコカインに手を出したように見える彼は、マデリーンにもウィルスキーにも別世界の人間にしか思えず拒否するが、それでもオデッサはジョンを受け入れた。自身も、コカイン中毒のためにかつて幼い娘と息子を見殺しにしかけ、娘を失ったという過去を持つオデッサは、誰も見捨てることができないのだ。

連絡を寄越したジョンに実際に会ってみることにしたオデッサ。そこにジニーの死をきっかけにオデッサに会いに来たエリオットとヤズミンも現れる。そうして、やがて、リアルな世界でも関係がつながっていく人々。人とつながることが、それぞれに少しずつ変化をもたらしていくことになる──。

◆ ◇ ◆ ◇ ◆

期待作、『ウォーター・バイ・ザ・スプーンフル』は、7月6日(金)から22日(日)まで、東京・紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYAにて。

文章・大内弓子

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