宝塚歌劇花組『ME AND MY GIRL』制作発表レポート

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宝塚歌劇花組公演、『ME AND MY GIRL』の制作発表会が1月22日、都内にて行われました。
『ME AND MY GIRL』は1937年にロンドンで初演され、現在に至るまで愛され続けている名作ミュージカル。
宝塚では1987年の月組より再演を重ねる、宝塚きっての人気作のひとつです。
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物語は、1930年代のイギリスが舞台。
名門貴族・ヘアフォード伯爵家では当主が亡くなったことから遺言により亡き伯爵の落し胤を探すことになるのですが、後継ぎと判明したのは下町ランベスに暮らす青年、ビル。
粗野な言動と訛り丸出しの彼を世継ぎとして恥ずかしくないように、急遽行儀教育する親族の面々。
一方ランベスに暮らすビルの恋人・サリーは、彼のチャンスをつぶさないよう、身を引くことを考えるのですが......。

あたたかな愛情とロマンスがいっぱいのこのロマンチック・コメディ、今回は主人公のビルに花組トップスターの明日海りお、サリーに花乃まりあが挑み、ほか、主要キャストは役替わりで演じます。

ウィリアム・スナイブスン(ビル)...明日海りお
サリー・スミス...花乃まりあ
ジョン・トレメイン卿...芹香斗亜/瀬戸かずや
 ジャクリーン・カーストン(ジャッキー)...柚香光/鳳月杏
 ジェラルド・ボリングボーク...水美舞斗/芹香斗亜
 セドリック・パーチェスター...鳳真由/柚香光
 ディーン・マリア公爵夫人...桜咲彩花/仙名彩世


会見は、劇中歌のパフォーマンス披露からスタート。

♪『ミー&マイガール』
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△ 明日海ビル。可愛い&カッコいい!
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△ 花乃サリー。
「ポケットに手を入れたりとか、ちょっとしたしぐさで「サリーだな」と思っていただけるように、お客さまが思い描く「サリーといえば」というポージングだったりを、勉強していきたい」と話していました。
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△ ふたりとも、いい笑顔です

♪『愛が世界をまわらせる』
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△ ジョン卿の芹香斗亜さん。
「全場通して、ヒゲ(をつけている)というのは、初めての経験」と芹香さん。
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♪『ランベス・ウォーク』
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△ "ミーマイ"といえば、『ランベス・ウォーク』! 
記者たちの座る客席へ降りてのパフォーマンスに、取材陣からは手拍子も起こっていました。
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△ 朝月希和さん、華雅りりかさん、羽立光来さんも参加しての、笑顔いっぱいの『ランベス・ウォーク』のシーンとなりました。
(第7回「マグノリア・コンサート・ドゥ・タカラヅカ」出演のメンバーですね)
花組のメンバーについては、小川友次 宝塚歌劇団 理事長から「明日海が引っ張ってくれて、ひとりひとり個々の力がどんどん上がって、まさに花が開いている。この組で(この作品を)やらせていただけることが本当にありがたい」というようなお話も。
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△ 華雅りりかさん、羽立光来さん
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△ 朝月希和さん


会見では、出演者・スタッフがそれぞれ意気込みを語りました。

主人公のビルを演じるのは、花組トップスター・明日海りおさん。
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「『ME AND MY GIRL』に出演させていただくのは2回目。前回出演した時(2008年月組)に、新人公演でビルを演じさせていただきましたが、とてもとても楽しかった思い出があります。本公演では役替わりで、ジャッキーと、女性役のアンサンブルを演じていましたので、新人公演では「男役だ!」と発散できて楽しかったというのもありますが、やはりビルという人がとても素敵だった。今まで演じてきた役の中で一番理想に近いかもしれません。とても温かく、芯がまっすぐで、そしてサリーへの愛がすべてという...彼のふざけているようでいて、でもとても誠実なところが大好きだったので、その役にまた出会えることがすごく幸せに思います。
『ME AND MY GIRL』といったら、夢の世界。お客さまにも、「ミーマイも新しくなってしまったんだな」ではなく、「やはり『ME AND MY GIRL』には変わらない、『ME AND MY GIRL』らしいハッピーがある、ハートが飛んでいる」と感じてもらえたらいいですね」と、ビル役への、そして作品への思いを語ります。

演じる上で大切にしたいことは、「とにかく思い切り舞台の上を駆け回りたい。そして私がビルが素敵だと思う点は温かさ、なんともいえない包容力、自由なところ。ですので、そこを見ていただきたい」とのこと。

そんな明日海さんに対する期待を語る、演出の三木章雄さんのコメントが熱かった!
「みりお(=明日海さん)は、下級生の時からよく見てきていますが、特に花組に移ってからの成長・飛躍は素晴らしい。ビルはとてつもなく懐が深い。ビルにはサリーという恋人もいるし、自分のことをビシバシしつけてくるマリア、おっちょこちょいのジェラルド、怖いおじさん(ジョン卿)もいる。その中で、人間関係の作り方が、先天的にとっても賢いんです。
そして僕は『Hold My Hand(私の手を握って)』という曲がこの作品の中で一番好きなんですが、サリーがふてている時に、ビルが色々な冗談を言って、最後にサリーも思わず吹き出してしまう。そこで「♪誰かが君を見なきゃ それは僕の仕事さ」という。その温かさ、率直さが良いのですが、そこの箇所、英語では
You require a lot of looking after.(あなたは私にたくさんの面倒を要求する)
That's one job in which I take a pride.(それが僕の仕事で、僕はそれにプライドを持っている)
といいます。
日本語では2行ですが、その裏にここまで含まれている。日本語ではどうしても短くなってしまいますが、でもやる側は「in which I take a pride.」を演技で言えるようにしなくてはならない。そこを代々のビルは...ウタコ(剣幸)も天海(祐希)もあさこ(瀬奈じゅん)も埋めてきたと思います。みりおにも「それに僕は誇りを持っている」というところがリアルに伝わる歌い方、喋り方ができるところまで演じてほしいし、今のみりおなら出来ると思いますので、期待しています」


サリー役・花乃まりあさん。
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「『ME AND MY GIRL』は、劇場でも観ていますし、映像でも、宝塚に入る前から何度も見返すくらい大好きで、憧れの作品でしたので、夢のような機会をいただき本当に幸せです。作品のこと、そして今まで先輩方が演じてきたサリーという素敵な女性のことをしっかりと勉強して、この素晴らしい作品に携わらせていただく幸せを噛み締めて頑張ります」と意気込みを。
またこの日のパフォーマンスを振り返り、「主題歌の『ミー&マイガール』の歌詞にある「ふたりの愛、ハッピー」というところが、印象的で素敵。"ふたりの愛、ハッピー"を大切に演じていけたら」とも話します。

花乃さんへの、三木先生の期待もユニーク。
「花乃はいまや、天下の二枚目であるみりおの相手役なので、とってもエレガントに美しいんですが、本来の彼女は"ドッカン娘"で、"ドスンバタン、ドンドンドン!"みたいな子(笑)。今回のサリーという役は、花乃が本来持っているドッカンぶりがぴったりの役じゃないかな。サリーはランベスで働いている子。そういうバイタリティのある、生活を持っている下町の女の子が、伯爵家のご落胤と似合いのカップルになっている、そこが話として面白い。
最初、こだま愛が演じた時(1987年)に、歩き方をめちゃくちゃ怒られていました。ふつう娘役は足を揃えてしなしな歩くのですが、サリーはとにかくバタバタ大またで歩けと、娘役セオリーに反することを要求される。それはサリーの出自が(歩き方にも出て)欲しかったんです。花乃は...これは褒めことばですが(笑)、その可能性をすごく感じています。そういうユニークなことが出来る子。そして最後に美しく変身して欲しいと思います」


芹香斗亜さんは、ヘアフォード伯爵家の古い友人であり、遺言の執行人であるジョン卿(渋い男性)と、ビルの親戚にあたるジェラルド(若くチャーミングな青年)の二役を役替わりで演じます。
この日はジョン卿の扮装で登壇。
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「私は『ME AND MY GIRL』に出演させていただくのは初めてなのですが、今日少しパフォーマンスをさせていただいただけでも、どのナンバーも楽しく、袖から見ているのも楽しかったです。お稽古が楽しみです」と感想を。
また演じる役柄については「ジョン卿はビルとサリーのふたりを見守る温かさ、大きさを。ジェラルドはやはり可愛さが魅力かなと思うので、そのふたつを頑張っていきたい。今までたくさんの上級生が演じてきた役ですが、それをあまりプレッシャーに感じず、ハッピーなミュージカルですので、楽しんで演じていけたら」と話しました。

芹香さんへの、三木先生からの期待はこちら。
「芹香君はいま二番手で頑張ってる人なので、大人の役をやって欲しいなと思いました。若い頃から妙に落ち着いたところがある人で、それを舞台上の芸として出していけたら。ヒゲが似合う、付けヒゲじゃなくて(実際に)生えてるんじゃないかと思えるところまでやって欲しいです(笑)。美男子役だけでなく、もう一歩踏み込んだところで演じられるようになれば。そういう意味では芹香はまだまだ若いですが、それを乗り越えてやることでもう一回り大きく、逞しい男役になって欲しいと思います。
もうひとつのジェラルドは、等身大の役だと思います。おっちょこちょいで、甘えん坊で、モテまくる。芹香そのものだと思いますが、こっちは、これから先、こういう役はもう回ってこないと思うので、卒業のつもりで最大限に魅力的にやってほしい。自分が若いから若い役をやって...というのではなく、若さを卒業しつつある段階で、客観的に、若さゆえの危うさを掴んだ上で演じてくれればいいなと思います」



そんな、アツい三木先生の意気込みもご紹介です。
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今回、明日海りおという絶好調の(スターが演じる)ビルが登場するということで、大変期待しています。僕が演出するようになったのは、天海祐希が主演した再演の時(1995年月組)からです。その時は、阪神淡路大震災の直後、秋頃の公演でした。宝塚歌劇も再開して頑張っていましたが、ロビーではまだまだお客様は、リュックを背負っていたりと震災ルックでした。そんな中、天海をはじめとする月組が本当に明るく、この作品のテーマのひとつでもある「信じていくことが大事」というものを、全員が全力で出来た、ということがすごく記憶に残っています。
今年も海外含め、色々なことがある中で"明日の海"と書く明日海が主演ですから、輝く明るさをお客さまにぶつける舞台を、原点に帰って作っていきたい。やる側のエネルギーが要求される作品でもありますが、全力投球をしたいと思います。
前向きに人のことを考えていくことが大事だということが伝わるはずで、それを伝えることがこのミュージカルの肝だと思うので、それを楽しく作っていくことをこれからやっていきたいと思います。
そしてミュージカルなので、ここぞというところはセリフじゃなく歌になる。そこでいかにお客様を陶酔させるか。花組のみんなには、多少芝居がガタついていても、歌をきいただけで「うっ、納得」というところまでお客さまを陶酔させられるように、歌を磨いてやって欲しいなと思います」


花組による『ME AND MY GIRL』、楽しみですね!
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取材・文・撮影:平野祥恵

【公演情報】
・4月29日(金)~6月6日(月) 宝塚大劇場(兵庫)
  一般発売:3月26日(土)
・6月24日(金)~7月31日(日) 東京宝塚劇場
  一般発売:5月22日(日)

◆『ME AND MY GIRL 前夜祭』◆
・4月8日(金) 宝塚大劇場(兵庫)
主な出演者:
(花組)明日海りお、花乃まりあ 他
(ゲスト)剣幸、こだま愛、麻乃佳世、彩乃かなみ 他
(ゲストコーナーMC)未沙のえる

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