井上芳雄、追い詰められて胃も痛む!? ―『正しい教室』開幕

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井上芳雄が主演する舞台『正しい教室』が3月21日にZeppブルーシアター六本木で開幕した。ミュージカル界のプリンスが、気鋭の演出家・蓬莱竜太とともにガッツリと骨太なストレートプレイに挑む注目作。前日の20日には井上、共演する鈴木砂羽、近藤正臣が意気込みと見どころを語った。
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井上が蓬莱の書いたストレートプレイをやりたい、とラブコールを送ったことから実現した今回の作品。とある地方の小さな町、小学校の6年2組の教室に、かつて一緒に学んだ同級生たちがやってくる。現在はその学校で教師をやっている元クラス委員長の男の企画で、事故で息子を亡くしたかつてのマドンナを元気付けようと同窓会が開かれるのだ。思い出話に花を咲かせる同窓生たちだが、そこに厳しい指導で生徒たちに嫌われていた当時の担任教師がやってきて空気は一変。険悪なムードの中、思いもよらない過去の出来事が次々と暴かれていく...。

会見では井上が「僕は本当にやりたいと熱望して、今回の舞台をやらせてもらった。出来上がった台本もとても面白いと思いましたし、何度も何度も繰り返す百本ノックのような蓬莱さんの稽古も楽しかった」と振り返ると、嫌われ者のかつての教師を演じる近藤は「俺は苦しかったよ...」とポツリ。「もっと嫌われて、もっと嫌われてと繰り返されて...。物語のためだからいいんだけど、やっぱり精神的にキツかった!」と言う近藤に、マドンナ役の鈴木も「私の役もかなり傷が深い役。舞台上に居ながらずっと黙っているという、あまりこういう役をやらないので、家でも悶々としていました」と明かす。負けじと元委員長役の井上も「僕もどんどん状況が悪くなるという役なので、追い詰められていきました。この稽古に入ってからずっと胃の調子が悪かった(笑)。この役のような大ピンチになることはそうそうない!」と苦労をアピール。

とはいえ「やっている方は大変ですが、観る方は「ちょっと笑えるミステリかな」くらいの気持ちで気楽に、でも注意深く観てください」と近藤が楽しみ方を伝授。井上も「僕らと一緒に同窓会に参加するくらいの気持ちで観に来てください。思いもよらない体験が待っていると思います」、鈴木も「同窓会というテーマは皆さんにも近しい話題だと思います。その題材が蓬莱さんの手で迫力のある会話劇になりましたので、とても見応えのある舞台です」とそれぞれ見どころを語った。どんでん返しの連続から、各々が隠していた裏の顔が見えてくるスリリングな物語。一筋縄ではいかない物語を楽しんで欲しい。

六本木公演を経て、3月24日(火)には愛知・名鉄ホール、3月26日(木)には福岡国際会議場 メインホール、3月28日(土)には大阪・森ノ宮ピロティホールで上演。その後ふたたび東京に戻り4月2日(木)から19日(日)にPARCO劇場で上演される。チケットはいずれも発売中。
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げきぴあでは、初日前日に行われた囲み取材の様子も詳しくお伝えいたします。

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――蓬莱さんの演出はいかがでしたか?

井上「僕は本当にやりたいと熱望してやらせてもらいました。出来てきた台本を読んで面白いなと思いましたし、初めて受けた演出も独特のやり方。すごく繰り返すんです、何回も。でも何かダメ出しをするわけでもなく、とにかく何回も何回も繰り返す。百本ノックみたいに繰り返す稽古は最初びっくりしたのですが、でも面白いなと思いました。楽しかったですね」
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近藤「俺は苦しかったよ...」

井上「すぐ帰ろうとしますもんね、近藤さん(笑)。蓬莱さんに「もう1回」って言われると「もう1回!?」って。そういう時けっこう厳しいですよね、蓬莱さん」

鈴木「近藤さんが帰りたいって目配せをしてくるんですよ(笑)」

近藤「いや、でも言われてしゅんとしつつも、やりますよ」

鈴木「しゅんとしないで(笑)。でも動きや演出が派手ということはないのですが、同窓生が集まった雰囲気を出すのにやっぱり何回も稽古する必要があった。それに暴力教師と呼ばれた教師が突然同窓会に現れたらということを自分たちの心の中でもシミュレーションできるような稽古だったなと思います」

近藤「私は疲れました。でもこれからなんだよね。今(ゲネプロを終えて)やっとほっとしたかな。本は面白いです。面白いんだけど、彼(蓬莱)独特のスタイルで日常の会話を書いていくから、小さな言葉の中に何気ない会話の中のヒントを見つけるのは大変なんだよね。普通のドラマは流れて覚えていけばなんとなく(セリフが)入るんだけど、彼の本は入らないね! 行きつ戻りつで、ジグソーパズルみたい。そこがきっと面白いんですよ」


――キツかったというお話ですが、具体的にはどのあたりが大変でしたか

鈴木「本当に繰り返すんですよね。約2時間なんですが、寺井先生(近藤)が出てくるあたりから心理的にキツイ感じになってきます。みんながギュッと萎縮する、気持ちがどんどん...」

近藤「キツいだろ~? 俺もキツイの! みんなから嫌われているところに入っていくんだから。それを何回も何回も、(演出で)もっと嫌われてもっと嫌われてって言われて。いやいいんだよ、物語の上だからさ。でもやっぱりなんか精神的にキツいよ」

井上「それぞれどんどん苦しくなるんですよね、状況が」
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――それぞれが心に傷を負っている役ですね

鈴木「私の役はかなり傷が深いといいますか、いろいろなものを背負っている役。あまり普段、こういう役をやらないんです。舞台の上に居ながらずっと黙ってるというのも珍しい。家でも結構役をひきずってしまって、鬱々と悶々としてくると身体の内側がこわばってくるようでした。こういう役をやるのは本当に久しぶりですし、心理的にしんどいです」

井上「僕もホントにどんどん状況が悪くなるという役。追い詰められていって、苦しいというか...この稽古に入ってからずっと胃の調子が悪いんです...。まあちょっと食べ物にあたったせいもあるんですが(笑)。でも(それだけじゃなく)なかなか治らなかったし、砂羽さんと一緒で引きずるものがありましたよね。役柄としては僕も生徒会長とかやってたタイプなので似てはいるのですが、こんな大ピンチになることはそうそうないと思うので。それを本当に自分の苦しみとして体験しようとすると、もう本当にヘトヘトになりました」

近藤「でもやっている側は大変で、確かにそうなんだけど、観る人はもっと気楽に観てくれていいですよ。ちょっと笑えるミステリかな、というくらいに。深刻な話ですが、それを乗り越えて笑って欲しいですね」
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――ここに注目して欲しいというポイントがあれば教えてください

近藤「ここがピークだという作りの作品じゃないから、注意深く、気楽に...でもやっぱり注意深く聞き逃さないようにして欲しいですね。観終わってちょっと疲れるのもいいのでは(笑)」

井上「同窓会の話なので、皆さん何かしら身に覚えがあるでしょうし、やっていると同級生とか先生って何なんだろうと考えてしまいます。お客さんはどうやって自分の体験と照らし合わせて感じてくださるのかなというのは興味深いです」

鈴木「でもこういう同窓会が実際にあったらしんどくてたまらないですね、もう集まりたくないくらいトラウマになると思う(笑)。私は2年くらい前に同窓会があって行ったのですが、ちょっとしたミステリ明かし、答え合わせみたいなのはやっぱりありました。「あの時あの子あんなこと考えてたんだね」「違うよそれ言ったの私じゃないよ」とか、そういう話が出てくるんですよ。...この話ほど殺伐とはしていませんが。でもそういうこともあったので、観ている人の中にも身に覚えがあったりするんじゃないかなと思います。同窓会って良くも悪くも特殊な会だと思うので、これを観て同窓会を...する人もいないか!(笑)」

近藤「同窓会でこれを観に来るのはどうだ」

井上「ぎすぎすしますよ!」

鈴木「でも多分あいつどうしてるかなぁ、とか思うようなことになったら良いんじゃないかな」
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――ご自身はどういう小学生でしたか

鈴木「井上君はまさにね(役柄のように)学園のアイドルだったんだよね」

井上「はい。モテモテの(笑)」

鈴木「自分で言う(笑)。まだ会って間もない時にこのエピソードを話されてびっくりしたんですけど」

井上「僕は生徒会長をやってたので。生徒会長って誰がなっても人気が出るんですが、ま、そこは僕だったんで(さらに凄かった)」

近藤「おいおい!」

鈴木「自分で言っちゃうのがすごいでしょ!でもネタなんですよね(笑)。学園のアイドルで、芳雄が歌えばみんなが歌うみたいな学校だったんですって」

井上「僕が外掃除してたら、一年生の女子が教室から外を見ちゃうから、僕、掃除場所を変えられたんですよ。...っていうような学生時代。(取材陣、一瞬の間が開き...)今ちょっとシーンってなってたじゃん!」

鈴木「こんな話なかなかないですよ!私、色んな俳優さんに会ってますが、どの方も素敵でイケメンですが芳雄さんのこのエピソードが一番...(すごい)」

井上「その頃が一番モテました」

鈴木「この自信が素晴らしい。でもそんな生徒会長だったら私も会ってみたかった。...私は本当に底辺をさまよっていました。(役柄の)マドンナとはほとんど無縁。でもやっぱり変わってて目立ちたがりやで、先生に、それこそ寺井先生みたいな体育の先生にオシリひっぱたかれたりしていました」
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※学生の頃から<出待ち>があった井上さんのモテエピソードは以前にも...→コチラ


――最後にPRを

井上「とっても面白い舞台になっていると信じてやっています。お客さまに来ていただいたらこの作品はどうなるかなと思ってます。本日のゲネでも観てくれる方の存在が力になる舞台だなと非常に思いましたので、一緒に同窓会に参加しているくらいの気持ちで観に来ていただければ。思いもよらない体験が待っていると思いますので、ぜひ劇場でお待ちしています」

鈴木「同窓会というのは皆さんにも近しいテーマだと思うのですが、それが蓬莱さんによって迫力のある会話劇になっています。とても見応えのある舞台になっていると思いますのでぜひ観に来てください」

近藤「幕が開いてどうなるんだろう、楽しみだなという舞台は、そんなにない。だいたい(どうなるのか)わかる。でもこの作品はわからない。だから観る方も楽しんでいただきたいが、申し訳ないが私もやりながら楽しませてもらいます」

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取材・文・撮影:平野祥恵

【公演情報】
3/21(土)・22(日) Zeppブルーシアター六本木<終了>
3/24(火) 名鉄ホール(愛知)
3/26(木) 福岡国際会議場 メインホール
3/28(土) 森ノ宮ピロティホール(大阪)
4/2(木)~19(日) PARCO劇場(東京)

[作・演出]蓬莱竜太
[出演]井上芳雄/鈴木砂羽/前田亜季/高橋努/岩瀬亮/有川マコト/小島聖/近藤正臣

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