■『ロンドン版 ショーシャンクの空に』vol.2■
映画でも大名作として知られる物語が、2009年にダブリン&ロンドンで舞台化。
大絶賛を浴びたその舞台『ロンドン版 ショーシャンクの空に』が、いよいよ日本に上陸します。
ショーシャンク刑務所という閉じられた世界の中で、絶望と希望を描いた物語。
佐々木蔵之介、國村隼をはじめとする個性的かつ実力派揃いの男優18名がどんな世界を創出するのか、楽しみでなりません。
その中で、若い囚人トミー・ウィリアムズを演じるのが三浦涼介。
主人公・アンディの無罪を証言できる存在だと判明するのですが、トミーの身の上にも思いもよらない展開が...。
物語のキーマンとなる役どころであるとともに、物語の外でも、男くさい『ショーシャンク』カンパニーで三浦さんの爽やかさが清涼剤となりそうな...!?
そんな三浦さんのプログラム撮影現場を取材してきました!
●三浦涼介 撮影風景レポート●
まず最初に、デザイナーさん・カメラマンさんとイメージを共有します。
「笑顔は一切、なくていいですので」
という説明が。
囚人の役ですからね。
撮影現場はこんな感じ。
檻を髣髴とさせるポールが何本か立っています。
「手前の棒のところでポーズをとってください」
「今度は奥の方で」
等々、指示が出されていきます。
ヘアメイク中。
しかし三浦さん、どのポーズも決まります!
そしてどうしてそんなに色んなポーズが出てくるんだろうというくらい次々とポーズが変わる。
いやぁ、プロですねえ!
そんなこんなで、サクサクと撮影は進み、あっという間に終了してしまうのでした。
三浦さんに、作品にかける思いもお伺いしてきました。
●三浦涼介 INTERVIEW●
――映画でも有名な作品ですが、この映画はご覧になっていましたか?
「もともと好きで見ていました。僕、基本的に作品を観る時に物事を深く考えるというよりは、ただ自分に重ねて観てしまうんですが、この映画は何度も観て、そのたびに感じる気持ちが毎回違う。そういうところが魅力的です。最後のシーンも好きですし、特にアンディが脱獄して、汚い下水の中を這って抜け出した先で、雨に打たれるところ。そのシーンはジャケットになっているんですが、あの写真が大好きで、ずっと部屋のテレビの脇に飾ってるんです」
――ではこの作品への出演のお話が来た時は...
「「まさか」と思いました。それは、自分がやる、やらないというよりも、この作品を舞台にするんだということに面白さを感じました。原作が大きなものって、映像化にしても舞台化にしても、みんなの期待が大きいじゃないですか。大変なことだと思うし、勝負だと思うんです。それを作ろうと思った大人たち(笑)に感動しました。大人ってすごいな、やるなあ、かっこいいなあ、って」
――舞台版の『ショーシャンクの空に』にはどんな印象を持ちましたか?
「僕はまだ本読みしか参加していないのですが、いろんな意味で意外性はあります。それは自分の役に対してもそうですし、作品全体に対しても。もちろん原作や映画と同じところはありますが、原作にも映画にも媚びていない、オリジナルなところがある。だからこそ僕も自分がやる役に対してプレッシャーや不安感があるんですが、僕がやらせてもらえるからには、映画とは違った魅力を出して、作品のスパイスになれるのかなとは思えました。ただ、"原作・映画ありき"の部分もあると思うので、そのバランスは難しいです。演出の白井(晃)さんからはダメ出しをたくさん言っていただくのですが、それを日々考えながら、役を自分に近づけるべく頑張っています」
――トミー・ウィリアムズはどういう人ですか?
「...(しばし悩む)。映画を観ていた時と、今、稽古に入って自分がやっていく中で、すごく印象がが変わってきているんです。若者だから、ただただ明るく。それが逆に最後は観ている方に悲劇的に感じてもらえる。それが多分、僕に求められていることだと思うんですが、それだけでいいのかと今、わからなくなってきているんです。それだけではない何かを稽古中に見つけられたらいいなと今は思っています。...うん、見つけようとしています。本当はこの質問、以前はもっと簡単に答えていたんですよ(笑)」
――では幕が開いた時、三浦さんのトミーがどんな人物になっているのかを楽しみにさせていただきます。ただ彼は、映画でもそうでしたが物語の後半になってから登場するし、お芝居を作るテンションとしても、難しいのではないですか?
「精神的にはちょっと大丈夫かなと不安に思うところもあるんですが(笑)。まだ稽古も本読みしか参加していない、このあと途中から入っていくというのは、実際この物語におけるトミーの立場と同じじゃないですか。それが役に反映できたらいいなと思っています。...でも、やっぱり稽古が始まって、楽しくなっていくんだろうなというドキドキワクワクした気持ちはありますよ。同じメンバーと毎日長い時間一緒にいて、みんなで作っていく舞台、というのはすごく素敵なことだな、楽しいことだな、とも思っています」
【公演情報】
12/11(木)~29(月) シアタークリエ(東京)
1/7(水) 東京エレクトロンホール宮城(宮城)
1/10(土)・11(日) 名鉄ホール(愛知)
1/14(水) アステールプラザ 大ホール(広島)
1/16(金)~18(日) 森ノ宮ピロティホール(大阪)
1/20(火)・21(水) キャナルシティ劇場(福岡)