2012年10月より大阪四季劇場でロングラン上演中のミュージカル『ライオンキング』。関西ではこれまでにも『オペラ座の怪人』『マンマ・ミーア』『キャッツ』『ウィキッド』など、さまざまな作品がロングラン上演されてきたが、11月16日、『ライオンキング』が関西最長ロングランを達成。同時点での通算公演回数は699回、『オペラ座の怪人』の記録を更新し、特別カーテンコールが行われた。
本編終了後、関西弁を話すミーアキャットのティモンとイボイノシシのプンバァコンビが登場。「関西最長記録達成」を観客に伝えると、キャストが客席通路まで下りながら『He lives in you (リプライズ)』を披露した。その後、出演者を代表してシンバ役の田中彰孝が「『ライオンキング』大阪公演は、本日の公演を持ちまして699回を迎えました。これは、関西地区での最長ロングラン記録として、新記録の達成でございます。これもひとえに作品を愛し、育んでくださったすべてのお客様の温かいご支援のたまものと、出演者・スタッフ一同心より御礼申し上げます」と心を込めて挨拶。
さらに、「『ライオンキング』大阪公演は、2015年7月までの延長が決定しております。これからも『ライオンキング』の感動をしっかりとお届けできるよう、一回一回の舞台に心を込めて、精一杯努めてまいりたいと思います」と伝えると、客席からは大きな拍手が沸き起こり、スタンディングオベーションに。幾度となくカーテンコールが繰り返された。
大阪公演開幕から2年が過ぎても、連日大賑わいを見せる『ライオンキング』。アフリカ・サバンナを舞台に展開するライオンの子・シンバの成長を描いた物語で、サバンナに陽が昇り、動物たちがゆっくりと集まってくるオープニングは、鳥肌が立つほど圧巻。一瞬にしてその世界へと引き込まれる。また、インドネシアの影絵、日本の歌舞伎や文楽など、アジアの伝統芸能の表現を活かした演出や、ティモンとプンバァの関西弁の掛け合いなど、見どころ盛りだくさん。さまざまな目線で楽しめる本作は、何度観ても新たな発見が生まれるはず。
来年7月末まで大阪四季劇場(ハービスENT内)にて上演中。
取材・文:黒石悦子