ミュージカル『モーツァルト!』、ついに11月8日、開幕しました!!
2002年の初演から数え、5演目の『モーツァルト!』。
私も早速拝見してきましたが、素晴らしい完成度の『モーツァルト!』です。魅せて、聴かせるキャストの皆さんの姿に、感嘆のひと言。今までにも何度も観ていますが、いつもにも増して密度の濃い時間を過ごした感覚で、3時間15分(休憩含)の上演時間があっという間に感じました。
本日は、初日直前に行われた囲み取材の様子をレポートします!
●帝劇開幕初日囲み取材レポート●
まずは皆さんから、ひと言ずつ意気込みが語られました。
ヴォルフガング・モーツァルト役・井上芳雄
「初演から数えると今回で5回目になりますが、相変わらず初日は緊張するなと思っています。今回のキャスト、スタッフでまた新たな『モーツァルト!』が出来ることをとても嬉しく思っています。頑張ります」
ヴォルフガング・モーツァルト役・山崎育三郎
「4年前に続いて2回目のヴォルフガングです。前回は本当に緊張で終わってしまったような感覚です。今回は4年経って、いろんな経験をさせていただいた今の自分ができるヴォルフガングというものを、全てを出しきって舞台に立ちたいと思います」
翌11月9日が初日だった山崎さん、会見には舞台衣裳ではない服装でのご登壇でしたが...
バッチリ"赤いコート"ですね!
ナンネール(モーツァルトの姉)役:花總まり
「今回、この『モーツァルト!』という作品に初参加させていただくので、今日は本当の初日。ちょっとドキドキしておりますが、一生懸命頑張りたいと思います」
コンスタンツェ(モーツァルトの妻)役:平野綾
「私も今回が初参加なのですが、世界中で上演されているこの『モーツァルト!』という作品に関われて、自分自身がすごくこの作品のファンだったので嬉しいです。頑張ります」
コンスタンツェ(モーツァルトの妻)役:ソニン
「私も初参加です。昨日のゲネプロを観て思ったのですが、本当にこの作品はすごく深い。音楽ももちろん素晴らしいですが、ストーリーにすごく深さを感じました。私にとっては、ミュージカルでは初めて、実在した人物の役をやらせていただきます。責任を感じるとともに、やりがいも感じてます。頑張りますのでよろしくお願いします」
レオポルト(モーツァルトの父)役:市村正親
「みなさんもご存知のように、病気をしまして、復帰第1作がこの『モーツァルト!』の父親役です。今は新人のように結構、ドキドキドキドキしています。自分にこういうドキドキする気持ちがあるんだなぁということを発見できて、まだまだ私もウブだなぁなんて思っております(笑)。舞台では厳格な父親を演じますが、実生活では、デレデレの父親です!」
復帰の市村さん、ユーモアたっぷりのコメントで、そのお茶目さも変わらず、です!
なのですが、復帰おめでとうございます、の拍手で「皆にあったかくされるとね、涙腺が弱い...」と
ちょっと目頭を押さえる市村さん。
「本当に神様のおかげで助けてもらったという気がします。僕がこんなことになり、いろんな方が便りをくれる中で、私もそう(病気)なんですという方もいっぱいいた。そういう方たちが「市村さんが頑張ってくださることがすごく励みになるんです」と言われたりするんですよね。僕自身が一生懸命、体調管理しながら、しっかり皆さんに元気な姿を見せることが、皆さんの力になれたら良いなと思っています」と話しました。
もちろん共演の皆さんも市村さんの復帰に喜びのコメントです。
井上さんは製作発表の場で「市村さんが帰ってきたらハグしたい」と言っていましたが...「できませんでした(笑)。嬉しくて、ハグしたい気持ちは山々だったんですけど、考えると今までプライベートでハグしたこともなかったですし(笑)。でも固い握手は交わしました。本当に稽古場に市村さんがいてくださるというだけで、全然雰囲気も違います。この『モーツァルト!』では12年間ずっとお父さん役を演じられていますので、やっぱり市村さんがいてくださらないとこの作品は始まらない。しかもさらに、以前より元気になって軽やかになって帰ってきて、市村さんの中はどうなってるんだろう? って思うくらい、エネルギッシュになって帰ってこられました。嬉しい驚きでした」。
なぜかお辞儀の市村さん...。
山崎さんも「以前と変わらず元気でいらっしゃいます。僕は嬉しすぎて、ちょっと思いが溢れすぎました。通し稽古が終わった後に、演出の小池(修一郎)先生が「本当の親子のように見えた」って言ってくださったのが、本当に嬉しかった。今回のステージは、市村さんに気持ちをガッツリぶつけていきたいなと思っています」と話します。
そんなWヴォルフガングについては、逆に市村さんから「歌もさることながら、人間的にすごく素晴らしいですよ。今どきの若い人の中でこんなに素晴らしい人はいないですよ」という最上級の褒め言葉が!
...ただし最後に「うちの息子の方がもっと素晴らしいけどね(笑)」というオチも付きましたが...。
そんな市村さん家の長男さんは、「一生懸命、「自由だー!」とよくマネしています」とのこと。
(一幕ラスト近くのシーンですね!)
市村さん、息子さんたちを「まずはアマデをやらせたい。子どもはふたりいるので、お兄ちゃんをモーツァルトにして、下をアマデにしようかと思ってます」というような話も...。
そんな話をする父&息子のお三方が本当にいい笑顔です!
最後に、ラスト・ヴォルフガングに挑む気持ちを井上さんが
「初日を迎える気持ちは、再演でも何度目でも毎回変わらない気持ちです。また今回で卒業させていただくということではありますが、"このメンバー"で出来るということは、いつの時も、その時が最後だと毎回思っています。一回一回の舞台を、本当に最後だと思ってやりたいです。当たり前のように日々僕たちは公演をやっていますけど、それは普通のことではなく、毎日毎日が特別で奇跡が起きていることなんだと思いながら2ヶ月半、この『モーツァルト!』をやりたいと思っています」
と言ったところで「次は"リターン"でしょ?」と市村さん。
「ここでリターンって言っちゃったら、いろんな人に怒られちゃう(笑)。でもリターンして欲しいって言われるくらいのファイナルにしたいです」と井上さんでした。
そして改めて市村さんが
「応援してくださったファンの皆様、劇場に足を運んでくれる皆様に、本当にご心配をおかけしました。今日から復帰ということで、これからしばらく休みのない人生が始まるかと思いますが、前のような無茶をしないで、半分くらいの力で(笑)、でも精一杯やれたらいいなと思っています。どうぞよろしくお願いします」
と感謝のメッセージを語り、会見は終了しました。
カンパニーの空気も素敵な2014年版『モーツァルト!』。
ぜひ劇場で、作品の素晴らしさを味わってください。
フォトセッション時、「もう少し皆さん詰めてください」という記者からの要請に、井上さんに近付きすぎなほどぐぐぐっと近付く市村さん...。
【公演情報】
12月24日(水)まで帝国劇場(東京)
1月3日(土)~15日(木)梅田芸術劇場 メインホール(大阪)