『ALTAR BOYZ』観劇レポート

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「あなたの心を浄化する?!神に仕える5人のイケメンたちのエンタメ・ショー」


ミュージカル『ALTAR BOYZ1121()、新宿FACEにて開幕した。

5人の実力派若手俳優たちが、2時間一度も休むことなく踊るそのステージはまさに圧巻!観劇後に思わず口ずさみたくなるキャッチーな曲と、ひとクセもふたクセもあるキャラクターたち。そして、人種や宗教、移民、差別などに鋭く、真正面から切り込むそのストーリーは、中毒性があり、リピーターも続出しているとか!

本作は『RENT』や『ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』を生み出したオフ・ブロードウェイ発祥の作品であり、エスプリが効きつつもエンタテインメントとして完成されているという、バランスの良さも秀逸。アメリカはもちろん、韓国やフィリピンなど、世界8ヵ国で繰り返し上演されている。

日本でも過去4回上演され、毎度大好評を博してきた。日本版は、自身もタップダンサーとして活躍する玉野和紀が演出を手がけ、各国に比べ激しくノリの良いダンスで、さらに魅力的な舞台となっている。

この2014年のツアーでは、『ALTAR BOYZ RED』と『ALTAR BOYZ LEGEND』の2チームに分かれての開催で、さらに12月には両チームが出演する『ALTARBOYZ Special Christmas』の公演も決定している。

今回はそんな、『ALTAR BOYZ RED』の観劇レポートをお届けします!


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 (c)引地信彦

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<ストーリー>

福音書を記したとされるキリストの使徒、マタイ・マルコ・ヨハネ・ルカに相当する名前を持つマシュー、マーク、フアン、ルーク。

それにユダヤ人であるアブラハムを加えた5人の青年が、神様の言葉を伝えるためにボーイズ・バンドを組み、ライブを訪れた観客たちの迷える魂を《浄化》する。

はじめは順調(?)に進んでいた「魂の浄化ライブ」だが、とある瞬間から暗雲が立ち込める。それには、彼らの秘められた事実が関係していて・・・・・・。

人種や宗教、移民、LGBTへの差別や非行などをはじめ、各々の問題を抱えたALTAR BOYたちは、コミカルにではあるが、決してそれらを軽んじるわけではなく、真正面から爽やかにそれを乗り越えていく。そんな、観る人たちに笑いと感動を与えてくれるストーリーとなっている。

 

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今回観劇したALTAR BOYZ RED』。

出演は、大久保祥太郎、大山真志、川原一馬、法月康平、山下翔央という五人の人気若手イケメン俳優である。

彼らは全員、ALTAR BOYZ初出演!

同時に上演しているLEGENDはもちろん、過去のORANGEGREENチームともまた違ったALTAR BOYZとなっている。

ここでは、そのひとりひとりについて触れていく。

 

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(c)引地信彦


■マシュー(大山真志)

ALTAR BOYZのリーダーとなる存在である。

他の4人に比べて、際立った悩みや問題があるわけではなく、演技が難しい役どころではあるが、リーダーらしく、まわりのメンバーを引っ張り、時には包み込む風格はバッチリ!

また、彼の"エンジェル"とのほろ苦い恋愛経験を描いたソロナンバー「Something About You」では、深みのある声を活かしたセクシーな歌唱を披露している。同じく新宿FACEで上演された「CLUB SLAZY」でも堂々とした演技・歌・ダンスを見せていた大山だが、さらにパワーアップした姿を見ることができるこの舞台。ファン必見!

 

■ルーク(川原一馬)

"ストレス"に苦しむ非行少年。

彼が"ストレス"と名づけるむしゃくしゃに突き動かされ、自分でも思いのよらない非行に走ってしまう。そんな彼も「神」との出会いで光を見出し、大事なのは魂を鍛えること!という結論に至る。

ソロナンバーの「Body Mind & Soul」では、そんなルークのはちゃめちゃさが爆発!舞台上を駆け回り、そのパワフルさを見せ付ける。さらに、川原の演じるルークは過去に日本で演じられてきたどのルークともまた違う、天真爛漫で非常にチャーミングな、今までにない解釈がなされている。

 

■フアン(大久保祥太郎/ D-BOYS

幼い頃に両親に捨てられた孤児で、メキシコからの移民。(スペイン訛りは、日本版では関西弁で表現されている)。

彼の両親にまつわる秘密が明らかになった後に、披露されるのが「La Vida Eternal」。劇中のどの曲とも違う、ラテン系の楽曲で、ラストに向けての盛り上がりが楽しい一曲である。

演じている大久保は、19歳というチーム最年少ながら、すべてにおいて安定感があり、そのキレのあるダンスは思わず目で追ってしまいたくなるほど!

 

■マーク(法月康平)

情が深い上に芯が強く、リーダーであるマシューに熱い視線を送る登場人物。

彼が劇中に何度も言う言葉、「自分を恥じないで」という想いが強くこめられた楽曲が、終盤で歌われる「Epiphany」である。長い独白を終えた後、虹色に輝く十字架の前で朗々と歌いあげるその姿は、神々しささえ感じる。法月の高く伸びる歌声と相まって、非常に感動的なシーンだ。

また法月は、自身の代表作と言える「ROCK MUSICAL BLEACH」での黒崎一護役と一味違った役どころを演じることで、その演技の幅の広さを見せ付けている。

 

■アブラハム(山下翔央)

一人、ユダヤ人である彼が、何故キリスト教のバンドにいるのか・・・・・・。

その理由こそが、この物語の核となる。劇中、騒がしい四人に比べて、物静かな印象だったアブラハムであるが、

その秘めた想いをぶつけて歌い上げる「I Believe」は、胸打つ楽曲となっている。大きくて澄んだ瞳を持つ山下が、訥々と語る仲間への想いは不思議な説得力があり、実直で、実は誰よりも熱いアブラハムの役にぴったりであると言えよう。

 

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劇中で観客たちから日ごろの「懺悔」を集めて浄化してくれるお楽しみコーナーもあり、

何度も通いたくなる演出も。また、上記で紹介した楽曲以外にも、魅力的な楽曲がたくさんある。

 

ちなみに、筆者が一番好きな楽曲は、物語中盤で歌われる「Everybody Fits」。キリスト教のモチーフとして頻出する「羊」の可愛らしいパペットを持った5人のイケメンたちがぴょんぴょんダンスをする姿はユニークで可愛らしく、「みんなだいじょうぶ!」という歌詞も相まってほっこりする場面となっている。


チケットぴあでは、1219()21()まで東京・AiiA Theater Tokyoにて行われる「ALTAR BOYZ Special Christmas」のチケットは11月30日(日)発売。こちらは、REDチームとLEGENDチームがコラボしたスペシャル公演であり、それぞれのチームでの公演を終えた彼らのパワーアップしたパフォーマンスに期待大!



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