キャラメルボックス、2014年のサマーツアーは時代劇2本立て!
3度目の上演となる人気作『TRUTH』と、
その前日譚を描く新作『涙を数える』を交互上演します。
7月上旬の某日、まずは『TRUTH』の稽古場を取材してきました。
『TRUTH』初演は1999年。
当時、"キャラメルボックス初の悲劇"と銘打たれた作品です。
時代は幕末。
世間が倒幕へと向かっている中、上田藩でも幕府の味方につくか、薩長(官軍)側につくかで揺れていた。
もう幕府に先はないと感じている弦次郎、鏡吾、英之助ら若い藩士たちは、慎重派の重役が藩内で力を持っていることを歯がゆく思っている。
そんなある日、仲間のひとりである隼助が改造した銃を持ってくる。
試し撃ちする中で銃が暴発。弦次郎は聴力を失ってしまう。
そしてそのことが悲劇へと繋がっていく...。
初演、再演とキャスティングが変わらなかった弦次郎、鏡吾、英之助のメインキャスト3人をはじめ、2014年版はすべてが一新します!
聴力を失い、友に裏切られる...という苛烈な運命に飲み込まれていく弦次郎に、畑中智行さん。
心に暗い思いを抱く鏡吾は大内厚雄さん。
初演・再演と、理知的で優しげな英之助を創造していた大内さんが、今回は敵役へ!
英之助に、三浦剛さん。
三浦さんがどんな"友情"を描き出してくれるのかも、楽しみ。
友人だった彼らをバラバラにしてしまう、ある事件。
その事件はなぜ起こったのか。
三人が、どんな"TRUTH"を胸に抱き、その道を選択していくのか。
ドラマチックな物語展開の中、男たちの熱い思い、切ない思いが描かれていきます。
さてさて。
取材に伺った日は、物語のクライマックスと言っても過言ではないシーンの稽古中!
仲間たちの運命が一気に悲劇へと転がっていく、その出来事が発生します。
すでに聴力を失っている弦次郎。
会話は筆談で行われています。
仲間たちが議論するシーンでは、筆談のため会話が遅れる弦次郎に関し、演出の真柴あずきさんから「まわりのみんなは弦次郎の反応を"いい子"に待ちすぎ。もっとイラっとしていいんじゃないの?」という言葉も。
真柴さんの演出は、必要な事を的確に端的に指摘していくような感じで、ひとつひとつ「うーん、確かに」と納得してしまいます。
そんな中で三浦さんには「手話がわかる人の理解の速さになっている」というユニークな指摘が(笑)。
さて、若い藩士たちは藩と日本の将来を思い、藩の上役のひとりを斬ろうと計画しており、まさにそれを実行せんとする場面。
一方同時刻、英之助もまた同じ目的のため、彼らと同じく倒幕派の上役と会っています。
写真左は筒井俊作さん。
最初、ふたりは向き合って対峙していましたが、「座り芝居になっちゃうなあ」という真柴さんの指摘で、動きを工夫していました。
それにしても時代劇って、男優さんたちの男らしさ、男臭さが一段とアップする気がします!
皆さんの眼光の鋭さも5割増しくらい!?
斬り役に名乗りを上げた、弦次郎。
全身から、人を斬るという行為を決意した信念と、緊張が伝わってきます。
そしてこの畑中・弦次郎の思いつめたような視線に、2014年版『TRUTH』への期待度が一気に高まってしまいました!
また、青い炎が背中から立ち上るかのような、大内・鏡吾もイイ!
表面は明るくひょうきんに振舞っていた彼の暗い情念が一気に吹き出るさまを、舞台ではぜひ注目して欲しいです!!
殺陣も迫力があってカメラで追いきれません!
実はこの時、ゲスト出演 兼、殺陣指導の武田浩二さんが開始前に「いくつでいきますか?5?(※危険だから5割の力であわせましょう、の意)...じゃあ7で」と話していたのですが、終わってみれば「バリ10でしたね(笑)」。
...皆さん、入り込んで全力(10)を出してしまったようです。
しかも皆さん、すごくいい表情をしていて、目が離せません!!
そしてシーンを通したあと、武田さんによる殺陣指導も入ったのですが、
開幕までまだ随分ある中、皆さんすでに身体に動きが馴染んでいるようで、「(位置が)奥すぎると刀の角度が...」といったような、ちょっとした動きの修正、という段階でした。
稽古場での段階で、すでにグッと来まくり。
これがどんどんブラッシュアップされると、本番のステージではどんなになっているか...想像すると、楽しみでなりません。
その後のストーリー展開はちょっとボカします。
左はゲスト出演:アクションクラブの武田浩二さん。
若き藩士たちに「TRUTH」を教えた人物です。
右は林貴子さん。黄色い浴衣がキュートです。
岡内美喜子さんは、シリアスな物語の中、ふっと空気を緩める役どころも。
実川貴美子さんも相変わらずの透明感でした!
そして上田藩の仲間は弦次郎、鏡吾、英之助のほかに隼助、三郎太、虎太郎と3人いますが、
彼らもまた、自らの"TRUTH"を抱いているのが、しっかりと伝わってきます。
演じるのは左東広之さん、小多田直樹さん、鍛治本大樹さんの3人。
確かに悲劇ではありますが、青春群像劇でもあり、キャラメルボックスらしい熱いまっすぐな思いが届く作品。
2014年版『TRUTH』も乞うご期待!です!!
【公演情報】
7/26(土)~8/17(日) サンシャイン劇場(東京)
8/21(木)~25(月) サンケイホールブリーゼ(大阪)
●お得なチケットも続々販売決定!●
【タイムズ スパ・レスタとのコラボ企画チケット】
(東京公演のみ)
夏休みのイベントのひとつに演劇とスパをセットでいかがでしょう?
今回のお得なチケットは【キャラメルコラボ入館券】と【キャラメルステイパック】の2種類をご用意!
★詳しくは、コラボ企画特設ページをご覧ください。
【『TRUTH』撮影会付きチケット】
終演後のキャストと記念写真が撮れる特典付きチケットです!
・販売:7/14(月)昼12:00~
※30組限定販売です!
★詳しくは、撮影会付きチケットページをご覧ください。
[同時上演]『涙を数える』
7/30(水)~8/16(土) サンシャイン劇場(東京)