6月日生劇場、梅田芸術劇場シアター・ドラマシティで上演されるハロルド・ピンター作×デヴィッド・ルヴォー演出 舞台『昔の日々』。
演出家アシスタントの薛珠麗さんに本公演について語って頂きました!
★★★
『昔の日々』演出家デヴィッド・ルヴォーの演出家アシスタントを務めております、薛 珠麗(せつ しゅれい)です。
デヴィッドと出会ってから、21年になります。
彼の元で演劇の仕事を始めたのが、20年前。
彼の通訳兼演出家アシスタントを初めて務めたのが、19年前。
‥‥と書くとまるでベテランのようですが、とんでもない!
『昔の日々』には、舞台の上にも外にも、わたしがまだデヴィッドの舞台を観たこともなかった頃から彼と共に歩み、彼の作品を演劇的に支えてこられた皆さんが集まっています。
いわば【デヴィッド・ルヴォーのドリーム・チーム】が結集して
つくられているのが『昔の日々』なのです。
しかもこのドリーム・チームには、まさに【昔の日々】を共有してきた皆さんだけでなく、これから新しい歴史を共に刻むだろう新しいメンバーもお迎えしています。これぞ、本当の意味でのドリーム・チーム!
そしてその中に一人、目に見えないけれどとっても大切なメンバーがいます。
『昔の日々』の作家、ハロルド・ピンターです。
デヴィッドは生前ピンターの作品を3本、演出しています。
うち1本『ノー・マンズ・ランド』では何と、ピンター自身が出演していました。
2008年のクリスマス・イブに亡くなるまで親交が深かった【ハロルド】のことを、デヴィッドは稽古場でたくさん話してくれます。
【ハロルド】とその劇作の、不思議な関係。
役者としての【ハロルド】。
時に辛辣な、【ハロルド】一流のユーモア。
お酒を飲むと、時にその辛辣さが更にパワーアップしたこと。
奥さまとのドラマティックな出会い。
奥さまが社交の場で見せていた絶妙なフォロー。
若くして亡くなられた1人目の奥さまへの思い。
実に【ハロルド】らしかった、その最期。
噂話、ということではありません。
「わかりにくい」と言われるピンター劇ですが、実は『昔の日々』には驚くほど作家自身の人間性や人生が読み取れます。『昔の日々』が書かれた時点では作家にまだ起きていなかったはずの出来事までが、この劇の中には凝縮されている__そんな気さえするほどに。
デヴィッドがいきいきと、時に(きっとそっくりなのだろう)物真似なども交えながら話してくれる【ハロルド】のエピソードから、わたしたちは作家の息吹を、そしてこの作品の世界観を、感じ取っています。
過去の時間が思い出話の中からよみがえって、
【過去】と【現在】が今この瞬間、共存する。
いわば『昔の日々』と同じことが、稽古場で毎日、起きているのです。
しかもそれって、まさに【劇場】そのもの!
ここから、新しい【未来】が生まれるのではないか。
そんなことを思いながら毎日、稽古をしています。
★★★
『昔の日々』
【作】ハロルド・ピンター
【演出】デヴィッド・ルヴォー
【出演】堀部圭亮 若村麻由美 麻実れい
《東京公演》
2014年 6月 6日(金)~ 6月15日(日)
【会場】日生劇場
【席種】S席 8,000円 A席 5,000円 (全席指定・税込)
【一般発売】発売中
※6月7日(土)17時公演終演後、演出家デヴィッド・ルヴォーによるアフタートークショー開催。
※6月8日(日)13時公演終演後、演出家デヴィッド・ルヴォーのワークショップ開催。
●焼菓子付きチケット発売中!
マキシム・ド・パリ焼菓子付S席 8000円
【受付期間】5月24日(土)10:00~5/30(金)23:59
【受付公演】6月7日(土)12:00/17:00
6月10日(火)14:00
6月13日(金)14:00
6月14日(土)12:00/17:00
※焼菓子のお渡しは公演当日となります。詳細は、チケット券面にてご確認下さい。
《大阪公演》
2014年 6月19日(木)~ 6月22日(日)
【会場】シアター・ドラマシティ
【席種】S席 8,000円 (全席指定・税込)
【一般発売】発売中