"大ファン"福田監督とのタッグでブロードウェイ・ミュージカル[title of show]に挑む! 浦井健治インタビュー

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8月のシアタークリエに登場する、ブロードウェイ・ミュージカル[title of show]
2004年にNYのフェスティバルで上演され評判となった作品で、2006年にはオフ・ブロードウェイ、さらに2008年にはブロードウェイと、階段を上るように場所を移し、評価を高くしていった作品です。

舞台に登場するのは4人の俳優と1台のピアノのみ。
ミュージカルを3週間で作り上げ、ブロードウェイまで持っていこうとする作家のジェフとハンターが、作品の題材に悩んだあげく、自分たちがミュージカルを作り上げる過程をそのまま作品にしちゃえ!と、キャストであるスーザンとハイディを巻き込み、すったもんだしていく物語。

有名作品も実名でバンバン登場するし、なんだか聞き覚えのあるようなフレーズのパロディが登場するし...と、ミュージカル好きにはたまらない小ネタも満載。
しかも今回はドラマ『勇者ヨシヒコ』シリーズや、映画『HK/変態仮面』など、突き抜けたコメディセンスで独自の世界観を作り上げるコメディ界の雄・福田雄一が演出を手掛け、日本仕様に味付けをするようなので、さらに笑えるものになりそうな予感!

出演者も、浦井健治澤勇人玉置成実佐藤仁美 と、魅力的な顔ぶれが揃いました。

そんなこの注目作で、作家・ジェフを演じる浦井健治さんに作品のみどころや意気込みをじっくり伺ってきました。
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●浦井健治 INTERVIEW●


――まずこの作品への出演を決めた、その理由を教えてください。

「僕、もともと福田監督の大ファンで、ドラマの『勇者ヨシヒコ』シリーズを一視聴者として毎週欠かさず見ていたんです。素敵だなぁ、いつか福田さんの作品に出られたらなぁ、柿澤(勇人)君も出てるしなぁ、いいなあヨシヒコ...って思って見ていた。そんな福田さんが劇団☆新感線の『ZIPANG PUNK~五右衛門ロックⅢ』を観にいらして、僕の演じたシャルルを気に入ってくださったらしくて。次に『二都物語』にいらした時には「あのシャルルが普通の芝居をしてた!」と仰って(笑)。そんなこんなで仲良くさせていただいて、一緒に食事に行ったりと、友だちのように接してくださるようになりました。StarSの日本武道館公演も来てくださいましたよ。「お前ふんどしになってたやん!」と言われましたが(笑)。その憧れの福田監督がこの8月に時間がある、何かやらないか、ということで、僕もちょうどタイミングがあって、奇跡的に決定したのがこの舞台なんです!」
――奇跡、ですか!

「さらに柿澤君にその時期のスケジュールを伺ったところ、彼も福田さんのファンで、ぜひ!ということで、ふたつ目の奇跡が起きました。さらにさらに、佐藤(仁美)さんと玉置(成実)さんが参加してくれて、そこも3つ目の奇跡! だから、きっかけは、と訊かれたら"奇跡"ですね!」

――そんな福田監督の作品としては、ドラマ『新解釈・日本史』も始まっていますね。かなりハジけていらっしゃる印象です。

「ファンだった福田さんに「じゃあ、ミュージカルの前にドラマもやらない? ムロツヨシさん主演なんだけど」って言われたら、やるしかないじゃないですか!いろいろなカツラもつけさせていただきましたが(笑)、でもとても刺激的な現場でした。ドラマの現場でのスピード感、瞬発力の必要性を身をもって体験したことはすごくいい経験でしたし、その場所に残っていくということは、役者さんもスタッフさんも、クリエイティブで実力が伴っている方なんだと実感しました。そんな中で自分が演じられたというのは貴重な経験になりました」
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――福田さんって、どんな方なんですか?

「使う役者をちゃんと見て、自分が面白い、調理したいと思った人を使っている、だからこそ役者ひとりひとりを愛している方、という印象が強いです。そんな福田さんに育てられた俳優さんたちも福田さんを信頼して、福田さんを笑わせるために、あんなことをしよう、こんなことをやってみようと、現場でワザを繰り出しています。ドラマの現場で言えば、すごく場を大事にする方だし、そこにある空気感を切り取ろうという方。しかもすごいスピードで撮影が進むんです。それにムロさんたちはちゃんと応えるし、それ以上のものを紡ぎ出していく。先輩たちのその姿に刺激を受けて僕、その次の撮影で気合いを入れて仕掛けまくったら、この前ラジオで、ムロさんとシソンヌの長谷川忍さんが「自由に役者にやらせる福田監督が、浦井健治には"普通にやって"ってダメ出しをした!」と話していたらしいです(笑)」

――そして、浦井さんがその福田さんと舞台で初タッグを組む作品が[title of show]です。

「福田さんと柿澤君と僕とで、焼肉屋さんで決起集会をしたんですよ。その時に福田さんがなぜ演劇にのめりこんでいったかというお話も伺いました。福田さん、最初にやりたいことがあって、その道を諦めた時に第三舞台を観て、なんて面白い世界があるんだ、って思ったところからこの世界に入っていったんですって。今、時代が求めているコメディを第一線で作り続けているすごい監督の根っこの部分に演劇があるというのを知った時に、僕は改めてこの監督の魅力を感じました」

――福田さん、演劇はもちろんですが、作品から察するにミュージカルもすごく好きですよね?

「僕もそう思います(笑)。『勇者ヨシヒコ』を見ていても、「福田さん、どんだけミュージカル好きなの!?」って思うシーンがたくさんありました。そういうミュージカル愛が福田さんにあるというところも、僕と柿澤君がすごく共鳴した部分。決起集会では、ミュージカルってああだよね、こうだよねということをたくさん話して、3人が同じ方向を向いていることを確かめ合えました。だから"僕らの[title of show]"が作っていけると思います」
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――柿澤さんとは初共演ですよね。

「はい。接点はなかったのですが、僕、NYで『春のめざめ』を観て、すごく作品のファンになって。そのあと日本での上演が決まって、観にいかせていただいたら、その主役の方がまぁ、華もあれば歌もうまく、身体能力も高くて、オールマイティな役者さんだったんです。しかもそれがほぼデビュー作だと聞いて、なんて人がいるんだろうと思いました。そのままごはんに一緒に行くことになって、いろいろ話をしていたら意気投合して、いつか共演したいねって言っていた、それが柿澤君です。でも長らく共演する機会がなくここまで来てしまったので、今回ガッツリ共演できるので楽しみですね」

――[title of show]、作品自体に対しては、現時点ではどんな印象を抱いていますか?

「とても難しい楽曲が多いので、歌いこなすにはハードルが高い作品。でもそれだけミュージカル愛が詰まった作品だなとも思いました。やっぱり僕は、ミュージカルで一番その良さをお客さまに届けられるのは音楽の力だと思うんです。ハードルが高いということは、その武器がふんだんに散りばめられているということ。でもそこをさらにジョークという切り口で見せていたり、コミカルにしていたりもしています。ストーリーは"面白かった"のひと言です。海外作品ならではのわからないギャグがあるかもしれませんが、たぶんそこを、日本人の共通認識として「そうそう、そうだよね!」と思えるように福田さんなりの味付けをしてくれると思います。だから今でも充分面白いんですが、さらに面白くなるんじゃないかな。それぞれのキャラクターも、僕たち俳優の個性寄りになると思う。...ということは、僕の演じるジェフは、ボケになると思います(笑)」

――作者本人たちがミュージカルを作り上げていく姿を、そのままミュージカルにしているという内容ですね。

「そう、だから青春モノであり、バックステージものであり、ミュージカル愛に溢れている作品。アメリカではこの作品が作られて、オフ・ブロードウェイにあがり、さらにブロードウェイで上演されてスマッシュヒットしています。それはミュージカルというものが愛されているゆえだと思う。同時に仲間たちが力を併せてひとつの作品を作る過程を描いているので、福田さんだからこその脚本で、僕ら役者はそれぞれの実体験を交えながら、ああミュージカル作りってこうだよね、という部分を自分たちの解釈を含めて演じていきたいです。最終的には「ミュージカルってこんなに素敵」ということを、お客さんと一緒に笑いながら讃えるような、ハッピーな作品になっていけばいいですね。...いろんな方に観ていただきたいです。もちろんミュージカルが好きな方にはぜひ観に来ていただいて、ミュージカルの良さを改めて感じていただきたいし、例えば福田作品のファンで今までミュージカルを観たことがない方には「ミュージカルってこんな風に作られていくんだ、面白いな」とか、あるいは「そんなわけねーよ!」とツッコミながら観ていただいてもいいし。子どもでもゲラゲラ笑えるようなふざけたシーンも作れたらと僕らは考えているので、観終わったあと、「スッキリしたー!」という感覚になっていただけるくらい笑えて、良かったねって思っていただける作品にしていけたら、と思います」
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撮影:源賀津己 
ヘアメイク:山下由花 スタイリング:宮崎智子
衣裳協力:KATHARINE HAMNETT LONDON(03-5784-3327)/T2(03-3875-3377)




【公演情報】
8月1日(金)~11日(月) シアタークリエ(東京)
8月12日(火) 名鉄ホール(愛知)
8月14日(木) サンケイホールブリーゼ(大阪)

一般発売
(東京・大阪公演)
5/31(土)10:00~
(愛知公演)発売中

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