CDレビュー:石井一孝『Treasures in my life』

ミュージカルで活躍する俳優・石井一孝さんのCD『Treasures in my life』が届きましたので、げきぴあ初(!?)CDレビューです!


石井さんといえば『ミス・サイゴン』でデビュー、『レ・ミゼラブル』ではマリウス、バルジャンと演じ、ミュージカルシーンのど真ん中を歩いてきているような俳優さん。
ミュージカルに詳しくない方でも、ディズニーアニメ『アラジン』のアラジン役の歌の吹き替えをした人、と言えばわかっていただけるかも。そうです、あの名曲「ア・ホール・ニュー・ワールド」の日本語版は石井さんの歌声です!

甘いのにパワフルな歌声は唯一無二。
私も大好きな俳優さんです。
近況としては、まもなく開幕するTango Musical『ロコへのバラード』にご出演。
その後には『CHESS in Concert』の再演が控えています。


ということで、『Treasures in my life』なのですが...。
これ、石井さんファンのみならず、ミュージカルファン必携の1枚になっていますよ!
ishii_Treasures.JPG
収録曲はこちら。


<ACT1>
1 Why God Why? 『ミス・サイゴン』より
2 I Think I Can Play This Part 『グッバイガール』より
3 She's A Woman 『蜘蛛女のキス』より
4 届かぬ想い 『愛と青春の宝塚』より
5 Anthem 『チェス』より

<ACT2>
6 Bui-Doi 『ミス・サイゴン』より
7 Fill In The Words 『デュエット』より
8 So In Love 『キス・ミー・ケイト』より
9 闇が広がる 『エリザベート』より(Duet with 浦井健治)
10 What You Own 『レント』より(Duet with 坂元健児)
11 I've Grown Accustomed To Her Face 『マイ・フェア・レディ』より

<Curtain Call>
12 三銃士メドレー 『三銃士』より(with 井上芳雄、岸祐二、橋本さとし)


1幕、2幕、そしてカーテンコール、とカテゴライズされています。


このCDは「21年の俳優生活で初めて真正面から「ミュージカル」に向き合ったCD」(ブックレットより)とのことですが、その言葉通り、石井さんのデビュー作『ミス・サイゴン』からスタート。
続けて石井さんが過去に演じ、歌ったナンバーが怒涛のように披露され、そのまま石井一孝ヒストリーになるかと思いきや、後半では今まで演じていない役のナンバー(しかも大傑作)が3曲入り、最後は名作『マイ・フェア・レディ』で締め、そしてミュージカルファンへのご褒美のような「三銃士メドレー」でカーテンコールは大盛り上がり!
うーん、憎い構成ですね~。
どうしてこの曲順になっているのかは、石井さんこだわりの理由がありそうですが、確かに通して聴くと、なんだかミュージカルを1本観たような満足感。
そしてやっぱり「Anthem」は1幕の幕切れだし、「Bui-Doi」は2幕の冒頭よねー、うんうん、なんて頷いてしまいました。


そして、ゲストボーカルが、また豪華!!
『エリザベート』屈指の人気ナンバー「闇が広がる」は、浦井健治さんとのデュエット。
今やStarSの一員として飛ぶ鳥を落とす勢いのプリンス浦井さんの懐かしのルドルフです。
石井トートも、『ファウスト』の石井メフィストの麗しく妖しい姿を観た時に「石井トート、見たい...」と思った担当の願望が半分叶った気がして嬉しいです(笑)。
『蜘蛛女のキス』でもガッツリ組んだふたりの、息のあったハーモニーにも注目。

『レント』より、ロジャーとマークのデュエット「What You Own」坂元健児さんと。
日本ミュージカル界1・2位を争う爆音ボーカル、石井さん&坂元さんのデュエット、凄い迫力です。
これはいつか舞台でナマで聴いてみたい!!

そしてカーテンコールは、2011年の暑い夏(節電モードもあり本当に暑い夏でしたね...)を駆け抜けた三銃士+ダルタニャンの"四銃士"が奇跡の再集結!
ダルタニャン=井上芳雄さん、アトス=橋本さとしさん、ポルトス=岸祐二さん、そしてアラミス=石井さんです。
帝国劇場100周年のアニバーサリー・レパートリーとして上演された『三銃士』、本当に楽しい作品でした(→げきぴあで連載もしましたよ!)。
「今日がその日」リプライズ(タイトル、合ってるかな...)とか、手拍子しちゃいましたもんね。
そして100周年に相応しい、豪華キャストでした。
作品も"血沸き肉踊る"ノリのいい冒険活劇な上、日本ミュージカル界を代表するスターの皆さまが、その個性を活かし魅力的なキャラクターを作っていて、リアルタイムで観ながらも"こんな豪華配役、もう二度とないんじゃないか"と惜しむように思っていたことを思い出します。
その興奮が、蘇ります!
残念ながらCD化はされなかったので、このメンバーの歌声が刻まれたのは、ミュージカルファンとしてもすごく嬉しいですね~。


CDは石井さんのHPや全国の山野楽器などで購入できるそうです。ぜひ。
ちなみに担当、石井さんの3rdアルバム『In The Scent Of Love』収録の「Gethsemane」もおススメです。よく聴いています♪


石井一孝さん出演、『ロコへのバラード』は、
 9月19日(木)から28日(土) 東京グローブ座
 10月4日(金)・5日(土) 大阪・サンケイホールブリーゼ
で上演されます。
チケットは発売中です。

チケット情報はこちら

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