8月18日(日)・19日(月)、世田谷・シアタートラムにて、伊藤キムさん総合演出によるYOUTH-PERFORMANCE 2013 トバズニハ新作パフォーマンス『コンパス グルグル』を上演!!
世田谷パブリックシアターでは、昨年に引き続き現役中学生・高校生によるユースパフォーマンスグループ"トバズニハ"を結成しました。グループ名の"トバズニハ"は、「飛ばずには(跳ばずには)いられない」という状態を語源にしており、衝動的で、躍動感や疾走感あふれるグループとして活動を行っていきたいという思いから名づけられたものです。
2013年のメンバー
宣伝写真:清水信吾
2年目となる今年は、4月に体験ワークショップを行い、公募によりメンバー10名が決定しました。彼らは、舞台芸術の第一線で活躍するアーティストにふれ、ダンス・演劇・音楽・美術など様々な表現スタイルを体験します。5月19日から週1回のワークショップを重ね、7月下旬からの集中ワークショップ期間を経て、8月18日、19日にシアタートラムのステージに立ちます。
撮影:竹田岳
キムさんのコメント
「トバズニハの稽古では、体の動きだけではなく声や言葉も使います。しかしそれは、例えばバレエやジャズダンス、ストリートダンス、またはミュージカルなど、既成のダンスや演劇・声楽のスタイルからはかけ離れた方法で行われます。そこで必要とされるのは「誰かが作ったものを真似るのではない、自分にしかできない何かを見つけようとする気力」、胆力といってもいいかもしれません。そしてそれを他のメンバーたちと共同で行うのです。当然、他者とコミュニケートする力も必要とされます。頭でっかちにならず常に試行錯誤し、考え、またやってみるという繰り返しです。見本などどこにもありません。そしてそれは、彼ら彼女らが実社会に出てから、どんな局面でも必ず必要とされるものです。トバズニハは、小さな社会なのです。
2週間後に上演を控えた8月4日(日)、とある中学校の格技室にて、このパフォーマンスの公開ワークショップが行われました。講師陣とメンバーとの普段のワークショップの様子が、初めて関係者やメンバーの家族に公開されました。
それぞれ何かの作業を繰り返すメンバーたち。掃除?料理?見ている人の興味がかきたてられます。一人一人全く違う動きをしているのですが、リンクしているようにも見える瞬間に驚きます。
ワークショップの様子-(作業場ダンス)
メンバーの一人が、鉛筆や空き缶などを使って音を出したり、「もしもし」「うん」と声をだす中、他のメンバーが動く場面。
「音が鳴っている時だけ動いてみて」など、キムさんのコメントに合せて動きを試した後集まって、音と動きの関係について「継続して鳴る音は動きやすい」「無音の部分は短いほうがよい」という意見交換していました。試し続けるのではなく、試したことをふりかえる作業の後は、メンバーの動きがさらに面白く変化していくことにも驚きました。
ワークショップの様子-(作業場ダンス)
以前試した内容を思い出してみる"くりかえし"の動き。この時にも動くことを止めて輪になって、「このシーンは何だろうか?」というキムさんからの投げかけに対して話し合っていました。「輪廻転生を表していると思います。」「いろいろな"船"なんですよ...。」「ハチャメチャな郵便やさん!」というバラエティに富んだ解釈が大人にはない発想だと思いました。メンバーからの意見を聞きながらキムさんは「俺達は繰り返しの中で生きているんだよね。1分が60回繰り返されて1時間になり、1時間が24回繰り返されて1日になり、1日が7回繰り返されて...。」と話題を広げたりもします。
ワークショップの様子
講師からのちょっとした提案や、何かにハッと気づかされるようなコメントの後は、メンバーの動きが見違えるように変わる見ごたえたっぷりの2時間でした。メンバーたちはこうした作品づくりのプロセスを体験する事で、表現者としてだけでなく、ひとりの人間として大きく成長しているのではないでしょうか?
静かなシーンづくりのために扇風機を止めることもあるため、じわりと汗のにじむ暑さの中で行われたワークショップ。休憩中も動きをチェックしたりするという気合いも緊張感もありながら、笑い声が絶えない"トバズニハ"。メンバーの躍動感、疾走感あふれるパワーや感情を、総合演出も行う伊藤キムさん、講師の伊豆牧子さん、今井朋彦さん、川瀬浩介さん、杉山至さんはどのように引き出し、どのようなパフォーマンスにまとめあげるのか、とても気になります。
人と同じことは、しない。
カラダ・コトバ・ココロのカケラを拾い集めた、
私たちだけの表現が、ここにある。
"トバズニハ"の柔らかい発想力がもとになり、跳ばずにはいられないほどの有り余るパワー全開のパフォーマンスをぜひ目の当たりにしてください!
2012年公演より 撮影:梶山かつみ
公演は8月18日(日)17:00開演、8月19日(月)15:00開演の2回公演です。
なお、8月19日(月)の公演のあとには、キムさんと"トバズニハ"のメンバー、そして公募した中高生レポーターによるポストトークがあります。(どちらの公演のチケットでも入場可能)作品づくりのプロセスについて知っていただくことのできる機会です。ぜひトークにも足をお運びください。
【公演概要】
YOUTH-PEFORMANCE(ユース パフォーマンス) 2013
トバズニハ 『コンパス グルグル』
[日程] 2013年8月18日(日)17:00開演/8月19日(月)15:00開演+トーク◎
◎公演終了後にポストトーク開催。どちらの公演チケットをお持ちの方でもご参加いただけます。
[会場] シアタートラム
[総合演出] 伊藤キム(振付家・ダンサー)
[講師] 伊豆牧子(振付家・ダンサー)、今井朋彦(俳優)、川瀬浩介(作曲家・美術家)、杉山至(舞台美術家)
[出演]トバズニハ(中学生・高校生メンバー)尾間美千絵、澁谷海藍、寺田凛、坂朋香、廣瀬円華、藤中樹音、丸山紗季、三宅明歌、宮本真那、吉田広大
[チケット料金] 全席指定
一般 : 2,400円
世田谷パブリックシアター友の会会員 : 2,000円 (前売のみ取扱い)
せたがやアーツカード会員 : 2,200円(前売のみ取扱い、世田谷区民対象)
U24:1,200円(要事前登録、枚数限定、18歳~24歳の方対象)
高校生以下:1,000円(店頭・電話のみ取扱い、要年齢確認)
*未就学児童はご入場いただけません。
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