先日、スチール撮影現場のレポートをお届けしたミュージカル『next to normal』ですが、続いて今回は稽古場の模様をお届けします。
『next to normal』は、ある家族の絆を描いた物語です。
そして、精神障害というものが、大きなキーワードになっています。
もちろんまったくの前知識なくても楽しめると思いますが(それがミュージカルの良さでもあります!)、もし事前に情報を得て、より深く作品を味わいたい場合は、このあたりのキーワードを知っておくといいかもしれません。
双極性障害 - Wikipedia
稽古場の壁にも...。
稽古場全景はこんな感じです。
双極性障害 - Wikipedia
稽古場の壁にも...。
稽古場全景はこんな感じです。
今回は、ブロードウェイで上演されていたバージョンの演出で上演されます。
チラシにもなっている3階建てのセットが印象的な舞台です。
が、取材にお伺いした時点では、2階までのセットで稽古が行われていました。
この日稽古していたシーンは、2幕冒頭です。
まずは男性チームの動きを確認中。
奥に写っているのは振付補のドンティー・キーンさん。
この作品、大半が音楽からできているため、キャラクターの動作も音楽・拍子にあわせています。
すべての動きにダンスの要素が入っている感じ。
ダイアナ役の安蘭けいさんも動きの確認。
2層のフロアをフルに使った動線。
拍をとりながら「ここで立ち上がって」など、細かく指示をしていくドンティーさん。
こちらは日本版リステージの、ローラ・ピエトロピントさん。
「このシーンでは、ここまでで見せていない母親と娘の繋がりが描かれます」とのこと。
真剣な表情の安蘭さん。
ダイアナはダブルキャストで、もうひとりはこちら、シルビア・グラブさん。
まずは安蘭ダイアナで稽古をしていましたが、安蘭さんに演出がつけられている間の、シルビアさんの集中力もハタから見ていてもすごかったです...!
娘のナタリーはクラブにいます。
2階のフロアがクラブになっている模様。
作中では、3階建てのセットが、色んな場所になっていくようですよ。
娘のナタリーは村川絵梨さん。
そのボーイフレンド、ヘンリーは松下洸平さん。
ダイアナ役の安蘭さん、シルビアさんの歌のウマさ、その迫力は、おそらくミュージカル好きの方ならご存知かと思いますが。
村川さん、このふたりの母親に負けていないです!
ちょっとこの母娘のハーモニー、凄いです!!
このシーンでは、治療で混乱しているダイアナが見ている幻、
クラブでドラッグをやっているナタリーが見ている幻、
それがシンクロして、ふたりが幻の中で会話をしている、という感じ。
面白い設定ですねー。
「電気や化学物質がわーっと駆け回るラッシュ状態」とは、ローラさんの弁です。
振付中です。
2層、舞台があるので、本当に動線が複雑!!
上下同時進行で動きを付けています。
しかも本番ではこれにさらに1層加わるんですよね...。
ただ、上下違う場所のはずの人たちの動きがシンクロすると、一種のカタルシスすら感じるカッコよさ!
こちらは、息子・ゲイブ役の小西遼生さんと、
同じくゲイブ役の辛源さん。
ダイアナの担当医ドクター・マッデン役の新納慎也さん。このシーンでは男性陣、ダンスのような動きをしながら、ストレッチャーを運び、さらにコーラスもこなすというハードワーク!
動きについては「もっと時間をかけて。太極拳みたいに」という指示が入っていました。
なお、ここのナンバー名は「Wish I Were Here」。
キャッチーなロックナンバーです。
迫力の女性陣の歌声に、男性コーラスワークがカッコよく重なります。
...というか、ほんと、歌が上手く声量のある方がが揃っています!!
すごく聴き応えがある。
手術のあと、ダイアナは家に戻ってきましたが...。
こちらは夫のダン、岸祐二さん。
...と、ちょっとシリアスなシーンだったのですが、稽古場ではご夫婦揃って楽しそうな笑顔も!
ここまで本番では7・8分のシーンでしょうか?もう少し短いのかな?
それを、2時間半くらいかけて作っていました!
そして、安蘭さんバージョンでひと通りシーンを通し、
シルビアさんダイアナにバトンタッチ。
安蘭ダイアナ、シルビアダイアナ、ともに迫力ありますが、
個性が全然違う!
その個性の違いはぜひ舞台で。
手術後、家に戻ってきたダイアナ。同じシーンです。
見てくださいこの真剣な目。
ふたりでも何か話し合っていました。
テーマも音楽も、とにかく"ガツン"とくる作品です。
作品自体がパワフル。
そのパワフルな作品を、これまたパワフルな実力を持つキャストが演じる、見ごたえある舞台になりそう。
そのパワフルな作品を、これまたパワフルな実力を持つキャストが演じる、見ごたえある舞台になりそう。
皆さんの気迫に圧倒される稽古場でした。
公演は、
9月6日(金)から29日(日)まで、東京・シアタークリエ、
10月4日(金)から6日(日)まで、兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール
にて行われます。
チケットは、ともに発売中です。