■ウィーン・ミュージカル・コンサート2 短期集中連載 vol.10■
【チケットぴあニュース】
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『エリザベート』の大ヒット以降、"ウィーン・ミュージカル"の呼び名で愛されているウィーン生まれのミュージカルの名曲の数々を、本場ウィーンのトップスターたちが歌う「ウィーン・ミュージカル・コンサート2」が7月5日、東京・Bunkamura オーチャードホールにて開幕した。
日本演劇界に深く根付いた"ウィーン・ミュージカル"は、今やヒット作の代名詞。日本ではこれまで『エリザベート』、『モーツァルト!』、『ダンス・オブ・ヴァンパイア』、『レベッカ』、『ルドルフ』などが上演されており、いずれも好評を博している。また、2007年のウィーン版『エリザベート』初来日以降、ウィーンのスターたちの来日も盛んだが、今回は初来日のスターも多く、日本のファンにとっても新鮮なコンサートになった。
コンサートは、前半は『モーツァルト!』、後半は『エリザベート』を中心に構成。『モーツァルト!』では、世界初演でタイトルロールを演じたイングヴェ・ガーソイ・ロムダールが、子どものようにやんちゃで純粋なモーツァルトを生き生きと演じる姿を見ることができる。『エリザベート』では、ヒロイン・エリザベート役を1000回以上演じ、昨年日本で行われた「ウィーン版『エリザベート』20周年記念コンサート」をもってこの役を卒業したウィーンミュージカル界きってのディーバ、マヤ・ハクフォートの歌声が、やはり心に染みる。いずれも本場ウィーンでももう観ることはできない配役。コンサート仕立てではあるが、実際の衣裳を纏い、凝縮されたストーリーを"熱演"する彼らの姿は、もはやミュージカル作品といってもいいくらいの充実度だ。
さらに、『エリザベート』からは、現在ウィーンで上演中の当作品に主演中のエリザベート役アンネミーケ・ファン・ダム、トート役マーク・ザイベルトが揃って初来日。現地でも大好評を博しているこのふたりのニュー・スターは、さすがに華やかなオーラで客席を圧倒する。また、『ダンス・オブ・ヴァンパイア』のクロロック伯爵を1000回以上演じているケヴィン・タートの深い歌声、日本でもおなじみのウィーン・ミュージカル界きっての貴公子ルカス・ペルマンの爽やかな魅力も必見。スペシャルゲストとして韓国のオク・ジュヒョンも出演する(この後の日程では7/14・15のみ)。「ウィーン・ミュージカル・コンサート2」、豪華スターの圧倒的な歌唱力で、ウィーン・ミュージカルの楽曲の美しさを改めて感じることができる、至福の時間だ。
Bunkamura オーチャードホール公演は大盛況のうちに終了したが、このあと7月11日(木)から15日(月)に大阪・梅田芸術劇場メインホール、7月20日(土)から22日(月)に東京・東急シアターオーブでも上演される。チケットは発売中。
以上、ニュースサイトにも出した記事ですが、げきぴあではもう少し詳しくこの作品の素晴らしさをお伝えします!
ケヴィン・タート。
『ダンス・オブ・ヴァンパイア』のクロロック伯爵を1000回以上演じている、
"ミスター・クロロック"です。
クロロックの大ナンバー、「抑えがたい欲望(Die unstillbare Gier)」の熱唱は素晴らしいのひと言!
こちらは『ルドルフ』コーナーより、ルカス・ペルマンと...
アンネミーケ・ファン・ダム。
ルカスは『エリザベート』のルドルフは演じていますが、『ルドルフ』のルドルフは演じていません。
が、こちらの衣裳も、彼の貴公子っぷりが際立って、似合っている!
ふたりのデュエットも、うっとりする美しさ。そのままCDにして欲しい!と思ってしまった担当でした。
そして、照明も綺麗でした。
1幕のハイライト、『モーツァルト!』コーナーより、イングヴェ・ガーソイ・ロムダール。
世界初演、オリジナルのヴォルフガングです。
この役には、イングヴェ自身のキャラクターが反映されているとのことですので...ぴったり、なんて言葉では言い表せません。
ヴォルフガングが、そこにいました。
イングヴェのヴォルフガング、マークのコロレド大司教、ケヴィンのレオポルド、なんて、本場ウィーンでもおそらく観られないであろう豪華配役です!
マヤ・ハクフォートによる「星から降る金(Gold von den Sternen)」。
『モーツァルト!』を代表する、というより、ウィーン・ミュージカルを代表する名曲です。
このナンバー、実はマヤさんのために作曲されたのだとか...。
マヤさんの包容力と説得力のある歌声が染みます。
ウィーン産ではありませんが、ウィーンでも大ヒットした『ロミオ&ジュリエット』のコーナーも。
ルカス・ペルマンと、マーク・ザイベルト。
ルカスのロミオ、マークのティボルトは、ウィーンのオリジナルキャストです。
このふたりが揃って日本の舞台に立っているのは、もはや奇跡です...。
マークはティボルトのソロナンバー「本当の俺じゃない(Ich bin schuldlos)」も披露。
この迫力のビジュアルと、甘い歌声のギャップ、たまりません。
また、スペシャルゲストのオク・ジュヒョンも、愛らしいマリー(『ルドルフ』)から、迫力のダンヴァース夫人(『レベッカ』)、そして凛としたエリザベート...と、様々な顔を見せてくれています。
2幕のハイライトはやっぱりこの作品、『エリザベート』です。
特に今回は、マヤ・ハクフォート、アンネミーケ・ファン・ダム、オク・ジュヒョンと、3人のエリザベートが揃っているのも見どころ!
アンネミーケとマークは、現在進行形でウィーンで上演中の(今は夏休みですが...)『エリザベート』に出演中!
現役のシシィ&エリザベートが来日するのは、実は今回が初です。
マーク&ルカスの同級生コンビによる「闇が広がる(Die Schatten werden laenger)」も、クライマックスポイントです!
(といっても、このコンサート、クライマックスだらけなんですが...!)
そしてマヤさんのエリザベートは、ひたすら深く...。
晩年のシーン、ケヴィン・フランツとのデュエットも泣かせます。
本当は、1曲1曲、こと細かに解説をしていきたいくらいに、どれもこれも素晴らしかったのですが...!
このあたりにしておきます。
ウィーンのスターの圧倒的な歌唱力、そして指揮の塩田さんも仰っていましたが、やはり原語で歌われるメロディの美しさ。
改めて、ウィーンが生んだミュージカルがなぜこんなにも愛されるのか、その魅力というものを感じることができるコンサートです。
改めて、ウィーンが生んだミュージカルがなぜこんなにも愛されるのか、その魅力というものを感じることができるコンサートです。
後半スケジュールでは、歌う人が変わるナンバーもあるようですので、そのあたりもお楽しみに。
公演は、Bunkamura オーチャードホール公演に続き、
7/11(木)~15(月)梅田芸術劇場メインホール、
7/20(土)~22(月)東急シアターオーブ にて上演されます。
チケットはいずれも発売中です。