【チケットぴあニュース】
朝海ひかる、石井一孝らの出演で6月に上演されるミュージカル『天翔ける風に』の公開稽古が5月24日、都内にて行われた。
ドストエフスキーの『罪と罰』をもとに、主人公を女性に、時代を幕末に置き換えた野田秀樹の戯曲『贋作・罪と罰』を、謝珠栄がミュージカル化した『天翔ける風に』。2001年に初演、その後2003年、2009年と再演を重ねている、日本オリジナルミュージカルの中でも高い人気を誇る作品だ。演出・振付を手がける謝は「『罪と罰』といえば重くて難解な作品と思われがちですが、スリリングなサスペンスあり、若者たちのエネルギーが渦巻くダイナミズムあり、ロマンティシズムあり、そして野田秀樹さんとドストエフスキーというふたりの作家の温かい人間味が感じられる作品」と見どころを語る。
4度目の上演となる今回はキャストを一新。女ながらに江戸開成所の塾生として学び、理想の実現のためには犯罪を犯すことも是とする思想を持ち、金貸しの老婆を殺害する三条英には朝海ひかるが扮する。朝海は「今まで宝塚の大先輩である香寿たつきさんが演じていた素敵な役を演じることになって、本当に光栄。全身全霊をかけてこの役を演じきりたいと思います。客席からも熱い風を起こして欲しい」とアピール。その英のよき理解者である才谷梅太郎を演じる石井一孝は「稽古場は毎日、熱く、激しく、濃い彩りで進んでいます。とても素晴らしい作品で、キャストも素晴らしい方ばかり。皆さんぜひ観に来てください」と話した。
公開稽古では1幕の後半と、2幕の冒頭のシーンを披露。"ええじゃないか"踊りに埋め尽くされる江戸を舞台に、幕府転覆を目論む志士たち、無益な流血を避けようと奮闘する者、そして英が犯した殺人事件を追う刑事らが入り乱れ、止められない時代のうねりが熱く立ち上がるさまをキャスト一同が熱演。「私たちの熱いエネルギーを感じていただけたのでは。この素晴らしい『天翔ける風に』という作品を、ひとりでも多くの方にご覧になって欲しい」と朝海。共演はほかに彩乃かなみ、伊東弘美、岸祐二、吉野圭吾、浜畑賢吉ら。公演は6月10日(月)から25日(火)まで東京・シアタークリエにて、6月29日(土)・30日(日)に大阪・梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティにて上演。チケットはともに発売中。
ニュースサイトにも掲載した記事ですが、「げきぴあ」では、ニュースサイトとは別の稽古場写真をお届けします!
三条英役、朝海ひかるさん。
英のよき理解者である才谷梅太郎役、石井一孝さん。
才谷は、実は別の顔を持っていて...。
英の妹・智役の彩乃かなみさんと、英の母・清役の伊東弘美さん。
伊東さんは清以外にも「ドストエフスキーの『罪と罰』の中では、これほど有名な役はないかと思います、冒頭で殺される金貸しの老婆もやらせていただきます。老婆役は、もう、楽しい~!! 稽古場でみんなが『あのババア』とか『クソババア』とか言うんですが、ほんとに嬉しい」とハイテンションで話していました。
アンサンブルの皆さんの"熱"も、すごい。
甘井聞太左衛門役の、岸祐二さん。
英の、父親です。
溜水石右衛門役の、吉野圭吾さん。
キャストの皆さん、フォトセッション時に、"ええじゃないか"を踊りだしてしまいました...