■集中連載『ウェルテルの恋』第1回■
近年、日本でも「韓国ミュージカル」が来日、もしくは翻訳ミュージカルとして日本で上演される機会も増えていますが、〈韓国オリジナルミュージカル史上最高傑作〉と称される作品がついに来日します。
それが『ウェルテルの恋』。
原題は「若きウェルテルの悩み」、文学史でもおなじみ文豪ゲーテの小説がもとになっています。韓国ミュージカルの来日公演といえば、K-POPスターを主役に配する公演が主流ですが、これはそういったスターシステムに頼らない、本格的ミュージカル。
ミュージカル畑で活躍しているミュージカルスターがガッチリ出演する、ハイクオリティな作品です。
といっても、主役をWキャストで務めるふたり、キム・ダヒョン&チョン・ドンソクは韓流スターらしいキラキラのルックスなので、その点もご安心ください。
そしてこの作品、どれだけスペシャルかと言うと、2000年の初演以来上演を繰り返すこと、なんと13回。
近年の日本ミュージカル界最大のヒットと言っても過言ではない『エリザベート』(東宝版)でも、今年の公演が8度目の上演でしたから、その凄さ、いかほどか...という感じですよね。
現在もまさに、韓国のユニバーサルアートセンターにて13回目の上演が行われている最中です(12月16日千秋楽)。
名のあるミュージカル俳優がこぞって「これに出演したい!」と言う作品らしいですよ。
物語は、中世ヨーロッパを舞台に、婚約者のいる女性に恋をしてしまった青年ウェルテルが、悩み苦しんだ末に拳銃自殺をはかる...という切なく美しい悲恋もの。
ドラマチックな物語ですが、韓流作品にありがちなぐいぐい押してくるアピール度の高さはなく、ウェルテル青年の恋をリリカルにセンシティブに描いています。そして音楽もクラシカルで美しい!
ストリングスの音色が響くタイプの楽曲や、優雅な三拍子などが印象的。
楽曲の一部は公式HPでも聴くことができますので、百聞は一見(聴)にしかず、聴いてみてください。
↑こちら、酒場のシーン。ミュージカルの王道パターンを押さえてるっ!って感じですよね。
『ウェルテルの恋』、公演は1月11日(金)から26日(土)まで、赤坂ACTシアターにて。
チケットは現在発売中です。