佃典彦様
昨日、11月11日に「タネも仕掛けも」東京公演千秋楽の幕が降りました。
「ぬけがら」から足掛け7年、再び佃ワールドと出会いたいという望みが叶い、
文学座の老年パワーを結集しての今回の公演でございました。
作品の中でも老いとか死とか、避けては通れない人生の道が描かれていますが、
稽古場もある意味、老いとの戦いの部分がありました。
いやぁー、なんと言っても平均年齢が59,4歳の座組ですからね。
台詞覚えと格闘したのなんのって...。
初日が開いてからも、台詞合わせをしたり、ひとりぶつぶつと繰り返し台詞をつぶやいてみたり
みんな、おのれの記憶力の低下と闘っていたようです。
私はそんな俳優たちのことを、愛おしく誇りに思います。
もちろん、間違えたりすると、「こらぁ!!!!」って怒りますけどね。
佃さんが書いてくれたように、この作品が大ヒットして全国の老若男女を勇気づけ
俳優たちも不屈のパワーで老いを飼いならし、
いつまでも騙し続けていけたらと願うばかりです。
そして、また7年後、その時には私たちも50歳を超えているわけですが
一緒に作品を創っていたいと思っています。
ありがとうございました。
松本祐子
☆このブログは作・佃典彦と演出・松本祐子のふたりによる往復書簡という形で書いています。
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タネも仕掛けもブログ http://ameblo.jp/bungakuza-tanemo/