ウィーン版『エリザベート』20周年記念コンサート出演 マヤ・ハクフォートさん&マテ・カマラスさんインタビュー

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■『エリザベート』への道 2012 第36回【番外編】■

当連載でも何度か記していますが、
ウィーンでの『エリザベート』初演から20年目のアニバーサリー・イヤーである今年2012年は、

・東宝版『エリザベート』
・ウィーン版ミュージカル エリザベート20周年記念コンサート
・エリザベート スペシャル ガラ・コンサート(宝塚OG版)

と、日本で3バージョンの『エリザベート』関連公演が上演されます。

中でも『ウィーン版ミュージカル エリザベート20周年記念コンサート』は、本場ウィーンから豪華キャストが来日するとあって、ミュージカルファン大注目の公演です。

ヒロイン・エリザベートは1994年以来エリザベートを演じ、出演回数は世界一というマヤ・ハクフォート
トート役は、1998年から母国ハンガリーで、そして2003年から本場ウィーンでトート役を演じ、さらに現在、東宝版で日本語でトート役に挑んでいるマテ・カマラス
皇太子ルドルフは王子様然としたルックスで日本でも人気のルカス・ぺルマン
2007年の初来日公演でも日本を大いに沸かせたこのベストメンバーが再び日本の地に結集します。
特にマヤ・ハクフォートは2007年時にエリザベート役はこれで最後、と言っていただけに、その封印を解く今回の公演は日本のみならず全世界の『エリザベート』ファン垂涎の公演。
20周年のアニバーサリー・イヤーに相応しい、スペシャルな舞台が実現します。

6月下旬、そのマヤ・ハクフォート、マテ・カマラスの取材会が行われました。elisabeth2012_3301.JPG


●マヤ・ハクフォート&マテ・カマラス インタビュー●


――作品が誕生して20年の節目の年に行われる日本公演です。意気込みのほどは

マヤ
「ここ日本で20周年を記念するコンサートを開催できることは私たちにとって大変光栄なことです。それだけ日本のお客さまが『エリザベート』という作品を愛して、支援してくださっている証ですから。これまでも日本ではウィーン・バージョンだけではなく、日本版としても上演を重ねてこられた。その日本の皆さんが一緒にお祝いしてくださることは私たちにとってもとても光栄なことです」

マテ「今回はマヤさんにとっては最後のエリザベートになります。その最後を日本のお客様の前で一緒に歌えることが嬉しい。マヤさんの1000回目のエリザベート公演もここ日本だったんですよ。その時も私は一緒に舞台に立ったので、今回もまた彼女と一緒にトートとして舞台に立てることがとても嬉しく、今から出演者全員楽しみにしています」
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――マヤさんが今回の日本公演を最後のエリザベートにすると思った、その理由は

マヤ「お話があった時に、色々な要素が絡み合って、"もう一度歌おう"と思いました。この秋からウィーンでの公演はキャストが新しい世代に変わるんですね。そういう意味でもちょうどいい区切り、タイミング的に締めくくりとしていい。また『エリザベート』は舞台上でひとりの女性の14歳から61歳という長い人生を演じる作品ですが、私自身も27歳の時から45歳になる今年まで18年間ずっと演じてきて、ちょうどいい区切りだなとも思っています。
今回で最後と思ったのは、エリザベートのテーマである自己実現、自分を見失わないこと、自分が何者であるかを世の中に訴える、というテーマをマヤ・ハクフォートとしてやり遂げた、このテーマに答えを出した、という気持ちがあるからです。もし自分自身がこのテーマに対して衝動のようなものを持っていないのであればこの役を信憑性ある形で舞台で演じることはできなくなります。
もちろんこれで最後、ということは少し悲しい気持ちになりますが、今がこの役と別れを告げる時なのかなと思っています。そして何よりも、以前日本で演じたものがとにかく素晴らしい思い出として私の中に残っていたからこそ、もう一度ここで最後に、と思いました。もし神様のお計らいで50歳になった時に"もう一度エリザベートを"という話があったらどういう決断を下すかわかりませんけれど、今はこれが最後と思っています」

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――マテさんは今まさに東宝版に日本語で出演されていますが、日本版の経験が秋のウィーン版コンサートに何か反映されそうでしょうか

マテ「私が日本の演出でトートを演じるという時にも逆に同じような質問をされました。ウィーン版が日本のトートの中に影響する、それはその通りですし、秋のコンサートバージョンには日本版で得た蓄積が当然何らかの形で反映されます。色んなトートを演じる中で、それが次々と生かされてその時その時の新しいトート像になっていくのだと思っています。そういった意味では今度のドイツ語バージョンでは、例えばDVDにもなっている2005年の私のトート像とも違ってくると思います。
日本で東宝版の舞台に立つにあたって私が心がけていたことは、自分自身のトートのイメージを前面に出さない、ということ。私はあくまでも演出の小池(修一郎)さんが考えていらっしゃるトート像を体現しようと思っていたし、一緒に演じているほかの日本人のトートからなるべくたくさんのものを吸収しよう、とにかく日本版の『エリザベート』の一部になりたいと思ってやっています」
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――マヤさんはマテさんの出演された東宝版をご覧になったそうですね。ご感想は

マヤ「本当に素晴らしい舞台でした。演じられていた女優さんも美しく素晴らしく、説得力ある演技をしていらっしゃった。少女時代も素晴らしかったですし、まだお若い女優さんだと思いますので、最晩年になりますと、もしかしたらまだ年を重ねてから生まれる部分もあるのかなと思いましたが、核の部分ではすべてが素晴らしかった。演出によって、スタイル的には日本版とウィーンとでは違う部分はあるかもしれません。ですが本質の部分では何も変わらないと思っています。エリザベートの持っている激しさや夫との間の葛藤、そういう部分はまったく変わらないと思います。
そして日本の演出も、これまでになかったアイディアが盛り込まれていて、例えばハンガリーをめぐる政治的状況などはむしろ日本の演出の方がより細やかに丁寧に描いていると思いますし、振付もとっても効果的でトートダンサーの存在も大変気に入りました。何よりマテの演じているトートが素晴らしくて、日本語で歌って演じて日本の舞台に立つ、という彼の夢を本当に努力して実現したのだなと思うと、感無量で誇らしい気持ちになりました。彼は自分の限界に挑戦し、限界をこえて夢を実現した。心から感動しましたし、彼を誇りに思いました。
結局はどこの国の演出であっても、そこに語られている物語はなんら変わりはないのだなというのを改めて実感しました。各国でそれぞれの演出においてその国の最高のクリエイターの皆さんが新しいエリザベートを誕生させていることが素晴らしい。どこの文化的側面が入っていても本質的な部分が損なわれずさらに発展していくところにこそ、『エリザベート』という作品の持つポテンシャルがあるんだと思います」


――マヤさんが日本をエリザベートを演じる最後の場所に選んだり、マテさんが日本語でトート選んだりというこの状況、初来日の頃は想像していましたか?

マヤ「2007年の日本ツアー、それに先立ってのプロモーションツアーの時から日本は素晴らしい国だなと私たちは思っていたので、何度も来たい、これで終わりにしたくないという思いは当時からありました。とにかく日本の体験があまりに素晴らしかったので、全員がまたいつか来たいと思っていたと思います。今でもよく覚えているんですが、東京の千秋楽のあと、楽屋口から外に出たらファンの方が2ブロックくらい道路を埋め尽くして待っていてくださって、ボディガードに守られて、もみくちゃにされながら歩いていったんですよ。たった3ヵ月間のあいだにこれだけのファンの方がついてくださったんだ、支えてくださったんだと思うと本当に胸がいっぱいになって、いつか必ず戻ってこなくちゃ!と思っていました」
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――作品ではエリザベートとトートの関係が重要になりますが、マヤさんとマテさんだから出る化学変化をおふたりはどう考えていますか

マテ「私たち、プライベートでも非常に仲がいいので、それは舞台上でも間違いなく意味のある表現に繋がっていると思います。長い間会っていなくても、目をみれば彼女の体調や調子がわかるくらい仲がいい。何度も同じ舞台に立っているということに加えて、個人的にも親しいということが舞台上でも生きていると思います。お互いが抱いてるポジティブな気持ちは舞台でも表れますよ」

マヤ「私がエリザベートという人と共感する部分のひとつに、決して自分を律する力を失わないということがあります。常に自分自身をコントロールできる人なんですね。それがうまくいかなくなりそうになると扇の後ろに隠れるんですが、でも自分を見失わないようにするということを大切にしてる人です。それは私も共感します。一方でマテ自身、そしてトートという役は逆に、限界に挑戦してそれを超えようとします。エリザベートは本当は自分も限界を超えて違う世界へ行ってみたいという気持ちがあるんだけれど、自分を制御する力が働くあまり常に限界を超えずに現実の人生に戻っていってしまうんですね。そこをトートが引っ張って現実を超えさせようとしている。そういう部分で、マテ自身が持っているチャレンジ精神や限界を超えようとする勇気、行動力がいい形で舞台の上でも働いて、だからこそトートとエリザベートの間に非常に緊張感ある関係が生まれているというのは間違いなくあると思います」
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『ウィーン版ミュージカル エリザベート20周年記念コンサート』、公演は10月15日(月)から22日(月)に大阪・梅田芸術劇場 メインホール、10月26日(金)から31日(水)に東急シアターオーブにて行われます。
チケットは発売中です。

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