ミュージカル『エリザベート』、東京公演は残すところ1週間ちょっと。
あっという間ですねえ。
でも公演はこのあとまだまだ福岡、愛知、大阪と9月まで続きます。
イベントも盛りだくさんの東京公演、本日は6月14日に行われたルドルフ役・大野拓朗さん握手&サイン会の模様をレポートします。大野さんは今回が初・ミュージカル。
ミュージカル・スターの登竜門と言われる皇太子ルドルフを繊細に演じています。開幕前に敢行したインタビューはコチラ。この日の舞台を終えた大野さん、サイン会会場に爽やかな笑顔で登場。
机と椅子が用意されていましたが、「僕、立ってやります!」。
...でも大野さん、背が高いので、お客さまの目線に合わせるとこういう立ち方になってしまうんですね(笑)。
そしてひとりずつに「こんにちは!」「ありがとうございます!」と声をかけていく大野さん。
元気です。明るいです。
お客さまも、緊張で声が出ない...というような感じではなく、嬉しそうに大野さんに自分の思いを伝えていく方が多いです。
大野さんの人柄のせいか、アットホームな雰囲気のサイン会になっていました。
大野さんもフレッシュですが、お客さま側も制服姿の高校生の姿がたくさんあったりと、なんだか会場自体がフレッシュな雰囲気でした!
そしてげきぴあは大野さんに現在の心境などを伺ってきました。
どうぞ。
--東京公演も折り返しを過ぎました。ルドルフ役、慣れてきましたか?
「すこしずつ、ですね。自分ではプレッシャーを感じていないつもりだったんですが、やっぱり自分では気付かないところでプレッシャーがかかっていたんだなって最近わかってきたので...そういうことがわかるってことは、プレッシャーから少しだけ開放されたのかなって思います。広い劇場の空気感とか、オーケストラにあわせて歌うとか、そういうことにも少し慣れてきました」
--今作がミュージカル初出演ですが、初日の記憶はありますか?
「結構覚えています。初日の自分の映像を見て反省会もしました。反省会は、今でも毎日やっています。毎日『エリザベート』にしっかり浸かっています」
--実際に舞台に上がってみて、稽古場とは違う、新しい発見はありましたか?
「ルドルフの心情としては、ちょっと弱々しく作りすぎたかなと思いました。最近はもう少し強く、芯のあるようにやろうと心がけています。あと、独立運動のシーンから『僕はママの鏡だから』の歌までの間に呼吸を整えるのが、最近になってますます難しくなってきました。ダンスをもっと指先まで、とか、もっと大きく、とかを今までよりさらに意識しするようになったので、息があがりやすくなってしまったのかなと思います。今後はそこが課題だと思っています」
--トートとの関係性をどう捉えていますか?
「ベースはまず『闇が広がる』で"友だちが来てくれた"と思って悩みを打ち明けて、それから翻弄されていく。唯一、信頼できる人だと思っています。その後は、それまでは姿がぼんやりとしか見えなかったけれど、最後、死ぬ時にしっかり見えて、"これは誰だ"とまず恐怖心から逃げるんです。でも銃を見せられて、"これはあの時の銃のおじさんか...友だちだ"って思って安心する、という流れです。基本的にはルドルフはトートのことを友だちと見ています」
--デブレツィンのシーンにも出ていますね。あそこはどういうキャラクターですか?
「普通の青年です。ちょっと鼻の下が伸びているときがあって、「...エリザベートさんって、きれいなんだよね?」みたいな(笑)。陽気なヤツです。...そう、そこも出ているのでぜひ見て欲しいですね!(笑)」
--そういえば、大野さんは野望があるとか?
「...言ってもいいですか(笑)? 将来的にはトート、ルキーニをやりたいです! できるように頑張りたい。『エリザベート』という作品が本当に大好きなので、ずっと関わっていきたいんです。でも、"今、一番やりたい役"はルドルフ。ルドルフとしてきちんと結果を出したいですし、出来ることなら次回もその次も出演させて頂きたいです」
--開幕前にお話を伺った時は、"より純粋で守ってあげたいルドルフ"を目指したいと仰いましたが、今後目指していくルドルフ像は?
「もっと一生懸命さが出せたらいいなと思っています。芯を強くするのも、弱さが出ているところも含め、感情を大きく、何に対しても一生懸命な姿を見せられたら。目指す方向は変わりませんが、もっとグレードアップさせたいですね」
『エリザベート』東京公演は6月27日(水)まで帝国劇場にて。
東京公演のあとは7月5日(木)から26日(木)に福岡・博多座、
8月3日(金)から26日(日)に愛知・中日劇場、
9月1日(土)から28日(金)に大阪・梅田芸術劇場 メインホールでも上演されます。