本日より始まりました。
はじめまして。
青年座文芸部の伊藤大です。
これから何回かに分けて、演出というお仕事についてお話したいと思います。
もちろん、現在進行中『THAT FACE~その顔』の稽古の様子報告を織り交ぜながら・・・。
「演出家」って、カッコ良さそうですよね。
僕も昔はそう思っていました。
もちろん、現実にカッコイイ演出家もたくさんいらっしゃいます。
でも僕の実感からすると、苦しいこと9割ですね。
一番楽しいのは、最初に台本をワクワクと読んでいる時と演出の仕事は終わった後。
本番の舞台をお客様と一緒に観て、お客様の感動が感じられる時です。
これは幸せ!!
それがあるから、この仕事をやっているみたいなものです。
この作品は、絶対そうなりますから。
期待していてくださいね。
途中、苦しいというのは地道な仕事が山ほどあるのが一つ。
今回で言ったら、セリフを一つ一つ読み解いていく事。
翻訳劇の場合は、必ず原文と照らし合わせながら読んでいきます。
これ、けっこう手間と時間がかかります。
でも、そうしているうちにいろんな事が分かってきます。
そうなってくると楽しい事ですけれどもね。
ポリー・ステナムの書くセリフは、いい意味で若い。
スピード感、あっちこっちに飛び散っていく感じ。
でも、それでいながら、人間をちゃんと見ている。
その辺が大きな魅力ですね。
翻訳劇をやっていてつくづく思うのは、
スタイルはどうあれ、人間の造形がしっかりしている。
簡単に言うと、ちゃんとキャラが立っている。
でもドラマは骨が太い。
やっていて飽きる事がないです。
今回のポリー・ステナムの作品も例外ではない。
最初の読みとる段階を経て、現在に至ります。
そして次はスタッフ・俳優との作業に入ります。
さぁ、ここからだ。
ではまた次回。お楽しみに。