■『エリザベート』への道 2012 第10回■
4月某日、げきぴあはまたまた『エリザベート』稽古場に伺ってきました。
この日のお稽古は、シシィとフランツを中心にしたシーンをやっていました。
エリザベートと皇帝フランツ・ヨーゼフが結婚したあと、姑のゾフィーとの関係もあり夫婦に諍いが起こっていく...という場面です。
エリザベートは、春野寿美礼さんと瀬奈じゅんさん。
フランツは、石川禅さんと岡田浩暉さんです。
まずは歌稽古から。
稽古ピアノを囲んで、こんなかんじです。
歌唱指導の林アキラさんからポイントを伝えられている春野さん。
と、瀬奈さん。こちらはサラリと通して、早々に立ち稽古に入ります。
その前に、舞台セットの模型を使って、動きの確認も。
さて、実際に動いての稽古は、まずは新キャストである春野シシィ、岡田フランツのコンビからはじまりました。
姑である皇太后ゾフィーに子どもを取り上げられたエリザベートが、「子どもを返して」と訴えるも、夫であるフランツにも「母に任せよう」と言われてしまう...というシーン。
歌に流されずにキャラクターの感情をきちんと掴むためか、演出の小池修一郎さんは、このコンビには「音楽ナシで、歌詞をセリフにしてやってみて」という指示も。
そして春野さんには瀬奈さんが、岡田さんには石川さんがぴったりついて、細かい手順などを教えていました。
「ここの扉は内開きで...」というようなことも春野さんに伝えていく瀬奈さん。
石川さんも岡田さんに、「ここ(の場面転換)は猛ダッシュ!(笑)」など、ユニークな口調で色々なことを伝授(?)していました!
そして、キャストを代えて瀬奈シシィと石川フランツ。こちらは皇太后ゾフィー役の、寿ひずるさんです。ふたりのシシィには、「もっと必死さを」と小池さん。
「子どもがいない、あなたが取ったんでしょう!ではなく、もしかしたらゾフィが取り上げたのかもと思いつつも、まずはいないことによる焦りを」と細かい心情も見返して動きを修正していきます。
そして小池演出は、初演からシングルキャスト、すでに903回演じているルキーニ役の高嶋政宏さんにもどんどん入ります。
ここではルキーニはシーンとシーンの間をつなぎ、解説する歌詞を歌う、という狂言回しの真骨頂というべき働きをするのですが、「ちょっとコミカルすぎる。たしかにコミカルな要素もある曲なんだけど、"さて、どうなるか"という引いた部分も入れて、"味のあるコミカル"に」と少し難しい注文をつけていました...。
そのあとは、コンビネーションを変えてもう一度。
そんなかんじで、皆さんもちろんとっても真剣なのですが、ピリピリした感じはなく、なごやかないい感じの稽古場でした。
稽古の合間はこんな笑顔も。
春野さんと瀬奈さんは本当に仲良いですねえ!ふたりともニコニコ!
瀬奈さんと石川さんの視線の先は、高嶋さんの足元でした。
高嶋さん、妙に可愛いレッグウォーマーを履いていたのです。
公演は5月9日(水)に東京・帝国劇場で開幕です。
チケットは発売中!
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