●『カム・フライ・アウェイ』の音楽 2●
前回触れたとおり、これまでも、ワン・アーティストの既存曲ばかりでつなぐ"カタログ・ミュージカル"は数多く作られてきました。
ABBAの『マンマ・ミーア!』(2001年)やクイーンの『ウィ・ウィル・ロック・ユー』(2002年)以外にも、バディ・ホリーの『バディ』(1989年)、ピーター・アレンの『ザ・ボーイ・フロム・オズ』(2002年)、マッドネスの『アワ・ハウス』(2002年)、ビリー・ジョエルの『ムーヴィン・アウト』(2003年)、ザ・ビーチ・ボーイズの『グッド・バイブレーションズ』(2005年)などが有名です。ちなみに、意外かもしれませんが、『ダンス・オブ・ヴァンパイア』(1997年)も、『ニューヨークに行きたい!!』(2007年)も"カタログ・ミュージカル"に数えられるのはご存じでしょうか。前者ではアメリカの作曲家ジム・スタインマン、後者ではドイツ語圏で絶大な人気を誇る歌手ウド・ユンゲルスの曲がフィーチャーされているんです。
ところで、上に挙げたアーティストたちと、『カム・フライ・アウェイ』でフィーチャーされているフランク・シナトラは、似ているようで、どこかが違います。さて、それは何でしょう?
前回触れたとおり、これまでも、ワン・アーティストの既存曲ばかりでつなぐ"カタログ・ミュージカル"は数多く作られてきました。
ABBAの『マンマ・ミーア!』(2001年)やクイーンの『ウィ・ウィル・ロック・ユー』(2002年)以外にも、バディ・ホリーの『バディ』(1989年)、ピーター・アレンの『ザ・ボーイ・フロム・オズ』(2002年)、マッドネスの『アワ・ハウス』(2002年)、ビリー・ジョエルの『ムーヴィン・アウト』(2003年)、ザ・ビーチ・ボーイズの『グッド・バイブレーションズ』(2005年)などが有名です。ちなみに、意外かもしれませんが、『ダンス・オブ・ヴァンパイア』(1997年)も、『ニューヨークに行きたい!!』(2007年)も"カタログ・ミュージカル"に数えられるのはご存じでしょうか。前者ではアメリカの作曲家ジム・スタインマン、後者ではドイツ語圏で絶大な人気を誇る歌手ウド・ユンゲルスの曲がフィーチャーされているんです。
ところで、上に挙げたアーティストたちと、『カム・フライ・アウェイ』でフィーチャーされているフランク・シナトラは、似ているようで、どこかが違います。さて、それは何でしょう?
答は、シナトラが作詞・作曲まで手がけるシンガー・ソングライターではなく、純粋に歌手だったということです。
曲調や詞に自らを投影させずに、個性をまるごと歌声に注ぎ込んだシナトラは、それゆえ、古今東西のあらゆるジャンルの楽曲を唯一無二のカラーに染め上げ、自らの"持ち歌"に思わせてしまうほどの、圧倒的な歌唱力を持っていました。
舞台が作られるにあたって、このことがもたらした作用は少なくありません。楽曲を登場人物に扮したキャストが歌う『マンマ・ミーア!』や『ウィ・ウィル・ロック・ユー』のようなわけにはいかないのです。本人の声がなければ、シナトラ・ソングにあらず。結果、この舞台では、全編にシナトラ自身の歌唱による楽曲が流れることになったのです。
音程の正確さはもちろん、歯切れのいい発話、ビロードのようにソフトな声質など、天が彼に与えた歌い手としての才は、ほかに類を見ることがありません。馴染みのない方は、とにかく一度、シナトラの歌声をヘッドフォンで聴くことをおすすめします。
フランク・シナトラ『エッセンシャル』(輸入盤) CD3枚組 1,000円
洒脱で、勇ましく、ロマンにあふれ、孤独で、美しく、洗練されていて、幸せで、悲しく、やさしい。その表現の豊かさに、ただただ圧倒されるはずです。国民的スターとして多くのアメリカ人が今なお誇りに感じるているのも納得できます。
まずは、シナトラに親しんでいただきたい。
ということで、いきなりですが、クイズです。
【第1問】
シナトラは、その類まれな才能から、どんな別名で呼ばれるでしょう。
(1)ザ・サウンド
(2)ザ・ヴォイス
(3)ザ・ソング
【第2問】
シナトラの妻でなかった人は?
(1)エヴァ・ガードナー
(2)グレース・ケリー
(3)ミア・ファロー
【第3問】
シナトラの出身地は、ニュージャージー州のどの町?
(1)ホーボーケン
(2)ニューアーク
(3)ハミルトン
【第4問】
シナトラがソロデビュー前に所属していた楽団は?
(1)カウント・ベイシー楽団
(2)トミー・ドーシー楽団
(3)デューク・エリントン楽団
【第5問】
シナトラが出演した映画は?
(1)『ハスラー』
(2)『慕情』
(3)『オーシャンと十一人の仲間』
↓
↓ 答
↓
↓ は
↓
↓ コ
↓
↓ チ
↓
↓ ラ
↓
【第1問】(2)
【第2問】(2)
【第3問】(1)
【第4問】(2)
【第5問】(3)
何問正解しましたか?
フランク・シナトラについてもっとくわしく知りたい方には、この本がおすすめです。
『シナトラ』 三具保夫著 駒草出版
2,520円
曲調や詞に自らを投影させずに、個性をまるごと歌声に注ぎ込んだシナトラは、それゆえ、古今東西のあらゆるジャンルの楽曲を唯一無二のカラーに染め上げ、自らの"持ち歌"に思わせてしまうほどの、圧倒的な歌唱力を持っていました。
舞台が作られるにあたって、このことがもたらした作用は少なくありません。楽曲を登場人物に扮したキャストが歌う『マンマ・ミーア!』や『ウィ・ウィル・ロック・ユー』のようなわけにはいかないのです。本人の声がなければ、シナトラ・ソングにあらず。結果、この舞台では、全編にシナトラ自身の歌唱による楽曲が流れることになったのです。
音程の正確さはもちろん、歯切れのいい発話、ビロードのようにソフトな声質など、天が彼に与えた歌い手としての才は、ほかに類を見ることがありません。馴染みのない方は、とにかく一度、シナトラの歌声をヘッドフォンで聴くことをおすすめします。
フランク・シナトラ『エッセンシャル』(輸入盤) CD3枚組 1,000円
洒脱で、勇ましく、ロマンにあふれ、孤独で、美しく、洗練されていて、幸せで、悲しく、やさしい。その表現の豊かさに、ただただ圧倒されるはずです。国民的スターとして多くのアメリカ人が今なお誇りに感じるているのも納得できます。
まずは、シナトラに親しんでいただきたい。
ということで、いきなりですが、クイズです。
【第1問】
シナトラは、その類まれな才能から、どんな別名で呼ばれるでしょう。
(1)ザ・サウンド
(2)ザ・ヴォイス
(3)ザ・ソング
【第2問】
シナトラの妻でなかった人は?
(1)エヴァ・ガードナー
(2)グレース・ケリー
(3)ミア・ファロー
【第3問】
シナトラの出身地は、ニュージャージー州のどの町?
(1)ホーボーケン
(2)ニューアーク
(3)ハミルトン
【第4問】
シナトラがソロデビュー前に所属していた楽団は?
(1)カウント・ベイシー楽団
(2)トミー・ドーシー楽団
(3)デューク・エリントン楽団
【第5問】
シナトラが出演した映画は?
(1)『ハスラー』
(2)『慕情』
(3)『オーシャンと十一人の仲間』
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↓ 答
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↓ は
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↓ コ
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↓ チ
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↓ ラ
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【第1問】(2)
【第2問】(2)
【第3問】(1)
【第4問】(2)
【第5問】(3)
何問正解しましたか?
フランク・シナトラについてもっとくわしく知りたい方には、この本がおすすめです。
『シナトラ』 三具保夫著 駒草出版
2,520円