ピーチャム・カンパニーの川口典成です。
時がたつのは早いもので、幕があけました。賛否両論いただいております。お客様に観ていただいて、感想をいただけるということは大変ありがたいことです。
地上アナログ放送から地上デジタル放送に移行し、中心的な役割を終えることになる東京タワー。その東京タワーへ捧げる演劇を作ろうと思い立ってから、上演のこの日までこぎつけました。
チラシにも書かれている「鎮魂と予祝の演劇」とはなにか。一口にいってしまえば、忘れられゆくものを弔い、いまだ生まれていないものを寿ぐことなのです。わかりづらいですね。実は自分にもまだわかっていないことがたくさんあり、わかりやすく説明することができないでいるのです。演劇をつくりながら、自分がなにをしようとしているのか、もっとわかっていきたいと思っているのです。
「演劇とは儀礼である」。結婚式であり成人式であり、七五三であり、入社式であり、お葬式である。2011年の東京において、そこに生活をしている人々が、どのような儀礼を欲しているのか、いかなることに苦しみ、喜んでおり、それを弔い、それを寿ぐことのできる儀礼とはどのようなものなのか。この「復活」という演劇作品は、そのようなことを考えながら製作しました。
ご来場いただけますと幸いに思います。