どうも、またまたこちらにお邪魔しちゃいました、池田鉄洋です。
小説を書きました。
『行け!男子高校演劇部』のノベライズを書かせていただいたのです。
これねー、すっごいしんどかったです!
約ひと月、朝までひいひい言いながら書きました。
他の事は、食べる、トイレ行く、風呂入る、寝るっつーだけの生活。
まさに自宅でカンヅメ状態です。
暑くて頭がオーバーヒートしそうだったので、
頭を冷やすグッズを巻いて、すぐに生温かくなるので、冷凍庫にごろごろ転がっている保冷剤を補充して。
それでも汗が、冷や汗が、脂汗が、だだ溢れてくるという生活!
カンヅメはカンヅメでも、なんかオイリーなカンヅメの出来上がりでした。
『行け!男子高校演劇部』で一度ストーリーを書いたというのに、なぜそんなにしんどかったかといいますと、
そうですねえ......
例えば脚本では、
部室にカジ、オガ、田村がいる。
カジ 「いいか、二人とも犬なんだよ? もっと犬の気持ちにならなくちゃだめだ!」
オガ 「犬の気持ち?」
カジ 「そうだ、犬になりきるんだ。...まず普通に話してるのがダメだな。それじゃまるで人間が喋ってるみたいじゃないか。よーし、もう一回、犬の言葉で台本を読んでみよう」
田村 「犬の言葉?」
カジ 「そうだ」
オガ 「それって...ワンワン、ってこと?」
カジ 「そうだ!
よーし行くぞ...はい!」
台本を読む二人。書かれている台詞を全て犬が吠えている感じで読む。
カジは適当に「いいね」とか「上手い!」とか言っている。
オガ 「ワンワン、うーワン、ペルワン(僕はミニチュアダックスのペルだ)。ワワイマ、ワワワンワワにワワワれて、ワンワワン (只今、ご主人様に連れられて散歩中。)。ワワー(ああ)ワワワワワン(楽しいなあ)。ワーウ、ワワワワヲウィ、デンワウにワーワングをワワワワン(よーし、いつも通りあの電柱にマーキングをしてやるぞ)。...わう?(...あれ?)ワワワウウワウにおうがワウ(いつもと違う匂いがする)。バウ!
ウッバウ!(うわ、くっさ! )ワワウこのニワウ!(なんだこの匂い!)ワウワ!(
誰だ!)」
田村 「バウワウ!(俺だよ!)」
これでいいんですよ。
ですが小説だと......
放課後の部室に大和田舵と小笠原元気、そして田村清史郎が集まっていた。
窓からは夕暮れの訪れと共にオレンジ色の陽光が差し込み、カジの顔に意味ありげな陰影を作り出していた。
カジに稽古を中断されたオガと田村は、演出家でもあるカジの次の言葉を待っている。
台本を手に、カジが二人をじいっと見つめていて、その沈黙が面倒くさくなった田村は、雑然とした部室をゆっくりと眺める。
机の上に散らばったゲーム機の数々。スナック菓子は封が開いていて、もはや中身は風味を損ない、食べられるものでは無いだろう。
(でも...食べちゃうか?)と、田村は思った。
(いつの、誰の、ポテチだろう?)
田村はそっと手をスナック菓子に伸ばす。
(ちょっと怖ええな)
演劇部の部室は不潔だ。もしこのスナック菓子の封が三日前に開けられたものだとしたら、沢山の虫が、あの忌々しい黒い光沢をこれ見よがしにぎらつかせる虫が、何度も入ったかも知れないのだ。
(もしかして、ゴキブリトニーがカミングスーン?)
躊躇する田村の思考を遮るように、カジが口を開いた。
「いいか、二人とも犬なんだよ? もっと犬の気持ちにならなくちゃだめだ!」
って、ようやく最初のセリフ!
めんどくさい!
そんな永遠とも思える作業がなんとか終わり、この度! 本になりました!
めんどくさいけど、最高に楽しい!
イエーイ!
嬉しすぎて、普段では絶対使わない言葉を言ってしまいました。
イエーイ!
それではここでCMです......。
読みやすい!
くだらない!
けっこう笑える!
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