もうすぐ開幕「スウィーニー・トッド」の稽古場から

●よこやまのステージ千一夜●


なかなかのご無沙汰になってしまった「げきぴあ」ですが、
今回はGW明けの大型公演、
ブロードウェイミュージカル「スウィーニー・トッド~フリート街の悪魔の理髪師~」
ご紹介いたします。

青山劇場で行われるこの舞台、平日夜の公演はチケットにDVDが付くそう。
お買い得ですね。予習教材つき(笑)!いや、復習教材つき?
気になった方は、こちらをクリックしてみてくださいね。

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先月、公開稽古の様子をニュース配信したのですが、
お邪魔した4/18の稽古一週間目で
もう1幕が終了するというスピード進行でした。
(あれから3週間。きっと今はものすごい練られているに違いないですね)

というのも、2007年の宮本亜門版「スウィーニー・トッド」に出演したメンバーが
かなり続投しているので、
(今回、主要メンバーで初登場なのは田代万里生と安崎求)
皆さん、スティーヴン・ソンドハイムのリズムも音程を取るのも一苦労なこの曲に
難なく立ち向かえている様子。
主演の市村正親さんが「稽古初日の日にほとんど譜面を離して稽古がやれている状態」と話されていたので、
これは仕上がりが楽しみです。

 

まずは囲み会見のあった
主演の市村正親さん&大竹しのぶさんのコメントから。

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大竹「前回はミュージカル出演が初めてに近い状態。(ソンドハイムの難曲は)リズムも2拍子だし、音程も何でその音にいくの?という曲なので、必死になって歌を覚えていくだけで精一杯。特に私は前回のときは居残り(特訓)、居残りだったので」
市村「俺も残るわ!なんていってね」
大竹「一緒に(居残り稽古に)付き合ってくれたんです」
市村「デュエットの曲が多いので、互いに助け合っていかないと間に合わない。今回は僕のほうが遅れていて、こっち(大竹さん)のほうが先に進んでいるので、僕が足を引っ張ってる」
大竹「もー、そんなことない!」

と実に息の合った様子。


またこんなシュールなやりとりも。

市村「プロローグから物語が進むに従って、(演じ手の)こちらもわくわくするし、芝居の中身も歌もヒートアップする。1幕最後はふたりでものすごい面白い歌を歌うんですが」
大竹「これ、弁護士の肉だけど、どう?」
市村「硬すぎる!」
大竹「とかね。消防士はどう?とか、曲芸師の肉はやわらかいとか、そういうことをワルツのようなリズムで歌って、(テンションも上がって)キャー!楽しいじゃん!と。その人たちのお肉で作ったパイを売るんですけど、不気味さというより、やってて楽しいですね」
市村「俺はナタを持ってるんだっけ?そっちはかみそりを持ってるんだっけ?」
大竹「そんな感じで(ナタやかみそりを)ふりまわして、イエーイ!みんな(死んだら)同じさー!ってね」

人肉パイの話を大竹さんがとっても楽しそうに話していらっしゃいまして......。
1幕ラストもシュールな展開ながらも大盛り上がりのようです。

 

さて、この日はオープニングのシーンを通して稽古しましたので、
その様子を順を追って。

 ↓左から斉藤暁さん、武田真治さん

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↓このあと、どんどんキャストがパートに分かれて登場します。緊張感があります。

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ソニンさんと山田展弘さん。後ろ奥から市村さん。写真は切れていますがその右に大竹さんもここで登場。

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↓中央、キムラ緑子さん

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武田真治さんのソロパート

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↓中央、福麻むつ美さん、右は阿部裕さん。奥に市村さん、大竹さん

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↓左からソニンさん、山田さん、福麻さん。奥に市村さん、大竹さん

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↓いよいよラスト。出演者全員集合です

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↓オープニング、ラスト。これからはじまる物語にただならぬドラマがありそうな予感。出演者全員の歌声がいっぱいに響き合い、緊張感がみなぎっています。

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最後に演出の宮本亜門さん。

宮本「おかげさまで、市村さん、大竹さん以外のほかのキャストもそうですが、稽古が面白い。いろいろと不安定な時期ですが、稽古場でお互いの顔を見て安心して、何とかやらしていただいている。キャスト皆の集中力がすごい。よし!何かやるぞ!生きてるぞ!という人間の塊。この作品もそうですが、市村さん演じるトッドはこれでも生きる、まだ生きる!チクショー、虐げられても生きる!という人物。生きるエネルギーのある作品なので、そういったドラマや歌が強く出ています。根源的に人間の持っている強さが、このカンパニーにもいい刺激となって伝わっていますね」


東京公演は5月14日(土)から6月5日(日)まで青山劇場にて。
その後、6月9日(木)から12日(日)まで大阪・イオン化粧品 シアターBRAVA!
6月18日(土)・19日(日)広島ALSOKホール
6月25日(土)長崎ブリックホール 大ホール
7月1日(金)から3日(日)まで愛知県芸術劇場 大ホール
7月9日(土)・10日(日)KAAT 神奈川芸術劇場 大ホールと各地を回ります。
チケットは神奈川芸術劇場のみ5月28日(土)より一般発売開始、他公演発売中です。 

チケットはこちらから。

 

 

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