【演劇ニュース】
4月16日、東京・赤坂ACTシアターで幕を開けたWAHAHA本舗全体公演『ワハハの力』。WAHAHAらしい、本気のバカバカしさ、笑い満載の舞台が客席を沸かせている。東京公演は4月23日(土)まで。その後全国各地で公演。
新座長大久保ノブオの気合の入った口上の後、いよいよショーの幕開け。オープニングでは全員がスパンコールのジャケットに身を包み登場。第1部は、『踊るショービジネス・新作版』。会場は巨大なショーパブとなり、次から次へと歌にダンスにチャンバラに、超個性的なショーが繰り広げられる。コントは全て新作。柴田理恵と久本雅美のお姫様コントでは、ふたりが王子様探しをしながら団地の井戸端会議のように有名人を続々と毒舌で切り捨てる。大久保ノブオと正司歌江はお互いにツッコミ合いながら、いや、ボケ合いながらデュエット。副座長の省吾、我善導扮する座頭市と、今回が初舞台となる新メンバー・アジャコングのチャンバラ対決も見どころだ。
客席を巻き込むのはもはや当たり前のWAHAHA本舗だが、今回の柴田理恵と久本雅美は、それぞれとんでもないことを観客にやらせてしまう。目を付けられた人はタジタジ......。それでも。ノンストップでショーナンバーが繰り広げられ、最後は梅ちゃんこと、梅垣義明によるショー。来場時に配られた、これまたとんでもないものを観客全員が投げたり飛ばしたりしながら大盛り上がり。ただし壊れやすいので取り扱いにはご注意を。
そして後半第2部は、大河歌謡ドラマ『幕末伝』。坂本竜馬や西郷隆盛、徳川慶喜や新撰組といった幕末の人物たちが、とあるカラオケパブに集まり、懐かしのフォークソングを次から次へと歌っていく。攘夷志士のコーラス隊や影の薄い孝明天皇、ペリーも登場し、幕末の人物と70年代の歌謡曲を歌うシュールな舞台だが、WAHAHAらしいノリが江戸っぽいのか、フォークソングが江戸っぽいのか、なんとなく合っているような気もしてくる不思議な仕上がり。登場人物のバカバカしい喧嘩やさりげない会話が歴史の大事件だったり、出来事だったりと、さりげなく幕末の時代を追っているのが面白い。「これが世に云う○○事件です」などと間が入ると、客席全体で盛大にツッコみたい気分にさせられる。
WAHAHAならではの、サービス満点の2時間半。開場の際もWAHAHAのメンバーが来場者を迎えるなど、ロビーも客席も大盛り上がり。間に合うならば、開場時間から行くのがおススメ。メンバーと話せるだけでなく、公演中にもちょっと良いことがあるかも......。
東京公演の後は、5月7日(土)・8日(日)の大阪・森ノ宮ピロティホールをはじめ、全国21会場を巡演する。