【演劇ニュース】
5月に東京・赤坂ACTシアターで上演される伊東四朗一座・熱海五郎一座合同公演『こんにちは赤ちゃん』の製作発表が、2月2日、都内にて行われた。会場には両一座の座長である伊東四朗、三宅裕司をはじめ渡辺正行、小倉久寛、春風亭昇太、東貴博らおなじみのメンバーに加え、ゲスト出演する真矢みきが登壇した。
伊東四朗一座は、東京の喜劇"軽演劇"を上演すべく2004年に旗揚げ、その後2005年、2008年にも上演。また伊東が不在の2006年、2007 年、2010年には三宅裕司が座長を務める熱海五郎一座の公演を行ってきた。毎回違うゲストを迎え、チームワークの良い笑いを見せてきた両一座が、小林幸子をゲストに迎えた2009年に続く2年ぶりの合同公演を実施する。今回は田舎町のさびれた遊園地が舞台。その遊園地を救うため、皆は「売れないアイドルが宇宙人にさらわれて遊園地で発見される」というトンデモ案を練って......。
会見より。写真前列左から、渡辺正行、三宅裕司、真矢みき、伊東四朗。後列左から、河本千明、東貴博、春風亭昇太、小倉久寛、伊東孝明
会見は伊東が「製作発表でこんなに大勢の方にいらしていただきまして、感謝しております。(舞台公演中で渦中の)ラサール石井が来ていれば、もっといらしていただけたのじゃないかと思いますが、申し訳ありません(笑)」と笑いの口火を切ると、丁々発止の楽しいやりとりに。また「(今回のゲストに)真矢さんに出ていただくというこの功績は誰のなの? 三宅ちゃんなの?」と、伊東から振られた三宅は真矢をゲストに招いた理由をこう話す。「3年くらい前に真矢さんとNHKのコメディをやったことがあるのですが、その時に真矢さんがリハーサルが終わるごとに、笑いに関してまっすぐな気持ちでいろいろ質問なさったのですね。その時の笑いに対する姿勢というのが印象に残っていまして。真矢さんが今回ご出演くださるということで、最高傑作ができると思っております」。そして三宅に「これは何か(自分たちと)同じ匂いを感じると言うか、きっと天然のボケの部分があるんだろうな」と言わしめた真矢は司会から今回のオファーを受けた理由を訊かれ、「魔がさしました」と冗談めかして応え、早くも会場を笑わせた。そしてファンとしてこの一座を前から観に行っていたことを明かし、レギュラーメンバーとの空気を「居酒屋のような、親戚の法事のような安堵感」と喩え、三宅が見込んだ通りの笑いのセンスを垣間見せた。
今回は"三宅裕司生誕60周年記念"とも銘打っている。還暦を過ぎてもまだまだ東京の笑いを追求する伊東四朗と三宅裕司が引っ張るこの公演は5月27日(金)から6月12日(日)まで赤坂ACTシアターにて。チケットは3月26日(土)より一般発売。