ハイバイ vol.23  from 松井周

初日が開きました。

75分くらいの芝居なんだけれど、メチャクチャ疲れます。
歳のせいかなと思いました。でもそれだけじゃないようです。
なんか念力みたいなものをうんうんと念じているような感じです。
その場で何が起こるかわからないところがあって、全神経を集中させながら
しかも全方向に開いているようなそんなイメージです。
こう書くとかっこいいですが
本当は「ビクビクとオドオドの間」と言った方がいいかもしれません。

いや、稽古中はそうじゃありませんでした。
俳優四人(あと、稽古場にいた演出助手や制作も巻き込んで)で絵を描いたり、
大國魂神社に初詣に行ったり、
ゲーセンでメダルゲームをしたりと、
稽古というよりもほとんど遊んでいたようなものです。
なんかサークルの活動みたいな感じ。
岩井君も「稽古やりたくねー」とか「力抜いて、台詞の確認だけしよー」とか言うもんだから
思いっきりリラックスしてやっていたのですが
ゲネプロ(最終リハーサル)になったら岩井君の本気ッぷりが炸裂して
別の芝居かと思うほど密度の濃い空間と時間に変貌したのです。

というか、それまでの遊びが全部ひっくり返って
こちらを突き刺してくるような錯覚に襲われます。
身につまされるというか、
擬似的なモラトリアムが「思い出したくない過去」に変わっていくような感覚です。
そういう意味ではもの凄く高度な稽古方法なのかもしれないです。
ちょっとサンプル(僕の主宰する劇団)でも試してみたいくらいの。

だまされたー。
でも楽しいです。
本番は毎日ちょっとずつ違うと思います。
そういうつくりなので。
何が完成ということでもないですね、多分。

岩井君がスポーツだと言ってました。
なるほどと思いました。
でも僕にとっては、過保護で育てられた後、
突然身ぐるみ剥がされて裸で立って震えている感じです。
そういうプレイ。
でもその状態だからこそ、ぐわっと持ち上がるエネルギーもあるのです。

是非観に来て欲しいです。

hi-bye30.jpg

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