●よこやまのステージ千一夜●
昨日、埼玉で雨にたたられ、やや風邪気味のよこやまです。
いやあ、豪雨と同じくらい、昨日開幕した
さいたまゴールドシアターの「聖地」(作・松井周さん、演出・蜷川幸雄さん)は
すごかったです。
どうすごいかは、ブログでまた書かせていただきますが......。
映画ネタです。映画ネタ。
映画ファンも楽しめる演劇ネタをふたつほどご紹介します。
ひとつは 岩松了さん作・演出「シダの群れ」。
先日も書かせていただいたのですが、本当はこれがいいたかったのです。
香港映画好きは見るべし。
特に、ジョン・ウー監督好き、
もっと言うと『男たちの挽歌』シリーズ好きは見るべし!!!!
です。
ある雑誌で岩松了さんが香港ノワールに凝っていたというお話しをされていましたが、
まさに曲の入り方、使われている曲などは、『男たちの挽歌』といった香港ノワール作品を彷彿とさせます。
映画では
スローモーションの銃撃戦のバックに歌モノのナンバーが大音量でかかっていたりするのですが、
そんな雰囲気を舞台上でも醸し出しています。
もちろん舞台でスローモーションというわけにはいかないので、
そのあたりをステージでどう見せているかは劇場でぜひ確かめてみてください。
舞台でも迫力ある銃撃戦を展開していますよ。お楽しみに。
舞台は9月29日(水)まで、シアターコクーンにて。中2F立見券も発売中です。
ふたつめは、本日ニュースでもお伝えしましたが、
ナイロン100℃が手がける「黒い十人の女」。
映画ファンならご存知。
1961年に公開後、1997年にはリバイバル再上映。2002年にはテレビドラマとしてリメイクもされた市川昆監督の映画です。
これを、KERAさんが舞台化します。
よくぞ! この作品を。
映画版は岸恵子さん、山本富士子さん、宮城まり子さん、中村玉緒さん、岸田今日子さんと60年代の人気女優がズラリと勢ぞろい。
妻役の山本富士子さん以外は、テレビプロデューサー・風松吉役の船越英二さんの愛人なんですよね。
風松吉をめぐる愛憎劇で、愛人と妻がいがみ合ったり結託したり。
TV局職員の中村玉緒さんはコケティッシュな魅力をふりまいたり、
風松吉が死んだと早合点する宮城まり子さんは、自分も命を絶ったと思ったら、
映画後半は幽霊としてずっと出演していたり......、と、
ユーモア満載のサスペンスです。
しかもひとりひとりの女優さんはすごく綺麗に撮れていて、女優カタログみたいな映画でもあります。
この愛人9人囲う風松吉を、
船越さんに代わって、舞台版ではみのすけさんが演じます。
個性豊かなナイロン100℃の女優陣の心理戦も見ものです。
舞台は、2011年5月20日(金)から6月12日(日)まで青山円形劇場にて上演予定。チケットの発売は3月を予定しています。今からぜひ、楽しみにしていてくださいね。