『エリザベート』会見こぼれ話

■『エリザベート』への道 第1回■

ミュージカル『エリザベート』といえば、ウィーン生まれの大ヒットミュージカル。
日本でも非常に愛されている作品で、この作品をきっかけにミュージカルファンになったという人も多いのではないでしょうか。

「げきぴあ」ではこの大人気ミュージカルの魅力を数回にわたってお伝えしていきます!

第一回は、ニュースではお伝えしきれなかった製作発表会見からのこぼれ話です。

今年10周年を迎える東宝版『エリザベート』、その注目はなんといっても新キャスト。
メインキャストだけでも約半数が新顔です。
宣伝写真も一新されて、チラシやポスターを見ただけで「おっ、新しい!」と思いますよね。

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Photo by Leslie Kee

 

タイトルロール・エリザベート役は、朝海ひかると瀬奈じゅん。
朝海さんは前回の2008年公演で初登場されたばかり、一方瀬奈さんは今回が初。
ふたりとも元宝塚男役トップスターなのですが......。なぜそんなに可憐なのか。なぜそんなに細いのか!
(余談ですが、朝海さんと瀬奈さんって、宝塚歌劇88周年記念特別公演『風と共に去りぬ』(2002年)のスカーレット・コンビですね!)

おふたりとも、他の人のコメントにコロコロと笑われてて、とても可愛らしかったです。
朝海さんは笑いながら、扇で顔を隠してしまうのが、エリザベートっぽい!

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東宝版は初登場ながら、宝塚時代にルキーニ、エリザベート、トートの3役を演じている瀬奈さんは、「ポスター撮影の最初に、(カメラマンの)レスリーさんに私がトートをやった時のプログラムを持たされ、いきなり"おまけショット"から撮らされました(笑)」というお話も。

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演出の小池修一郎氏からは、それぞれ「朝海さんは今回は2回目ですから、男優さんと女優として対することに慣れてきていると思うので、ちょっと練れた女ぶり、そこを楽しみにしています。瀬奈さんは宝塚でエリザベート役を一度やっていますが、男優さんと共演するのは初めて。"女優・瀬奈じゅん"の誕生というのを、お客さまと一緒に見守っていきたい。そして女優・瀬奈じゅんのひたむきな姿勢が、シシィがエリザベート皇后になっていく葛藤・戦いと非常にマッチするところがあると思うので、そこがすごく舞台としても面白くなるんじゃないかなと」と、期待する点を話されていました。


トート役は、初演から出演している山口祐一郎に加え、石丸幹二、城田優が加わりトリプルキャストに。

10年間この役を演じている山口さんは、ある先生から「"当たり狂言"に参加しているときに、自分が当たっているという風に思うなと、お前はそういう気質だ、くれぐれも注意しろ」と言われた、と語り、気を引き締めておられた様子。

石丸さんは「すごく好きな作品だったので参加できることがとても嬉しい」と終始ニコニコ顔でした。帝国劇場は初登場ですね!
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 おふたりについての小池先生のコメントはこちら。
「山口さんのトートは本当に完成された芸で、いつも見ていて、ため息をついてしまいます。公演の都度、トートとしてのご自分の魂を燃やしていらっしゃる。また、トートをやっている時は"無我の境地"みたいになられるときがあって、それが面白い。石丸さんとは初めてですが、端整なミュージカル界のプリンスという印象。でもトートという役をやると、どの男優さんもそうなのですが、多分"コスプレ系"が入るからかもしれないんですけど(笑)、ビジュアル面の作りと同時に役が超越的だということもあってか、普段やってらっしゃるのと違う面を見せてくださいます。石丸さんもどういうふうになさるかなと、僕自身すごく楽しみ」

そして御歳24。歴代トート役者の中でもダントツに若い。ルドルフ俳優よりも若い。そんな新トート、城田さん。
「(ポスター撮影時に)メイクをしていただいて、出来上がった姿を自分をみて、海外からキャストが来たな、と(笑)。日本人のかけらもない......。でも逆にそれがトートっぽいと言いますか。("死"ということで)どこの国の人間かわからないというところでいえば、見た目は一番私が合ってるんじゃないかと(笑)」
コメントも適度に笑いを織り交ぜ非常にクリア、大先輩たちに負けず堂々としていました。

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城田さんについては、「2003年にルドルフ役のオーディションを受けにきてくれていたんです。まだ高校生だったんで、ちょっと若すぎるかと思ったんですが、そのときに女性のスタッフたちが「早くあの子が大人になってトートをやるのを観たい」と言って騒いだんです。その後、本格的なミュージカルに2本出て、どちらも拝見しましたがとても良く、もっとミュージカルをやったらいいのにと思っていました。まだ若いですから失敗を恐れずに。山口さんや石丸さんとと同じ役をやることで、きっとものすごく勉強になる。城田優という俳優を形成する上で、何かいいものを残すんじゃないか」と小池先生の期待でした。


公演は8月9日(月)から10月30日(土)まで。3ヵ月のロングランです!
現在チケットぴあでは8月・9月公演分のインターネット先着先行「プリセール」を受付中です。

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