2021年5月19日アーカイブ

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平方元基×ウエンツ瑛士×笹本玲奈のトリプル主演で、ブロードウェイミュージカル『メリリー・ウィー・ロール・アロング』が2021年5月17日から新国立劇場・中劇場にて上演される。

merrily_cast_6_2.jpg本作は、ブロードウェイのショービジネス界を舞台に、3人の人生の遍歴を中心に現在から過去へと約20年間を遡っていく群像劇だ。

『スウィーニー・トッド』などで知られるスティーブン・ソンドハイムが作詞・作曲を手掛け、本作のメアリー役を演じ、オリヴィエ賞最優秀リバイバル賞を受賞した経験がある女優のマリア・フリードマンが演出を担う。日本では2013年に初演されており、8年ぶりの上演となるが、今回は「新演出版」という位置づけ。平方、ウエンツ、笹本のほか、昆夏美、今井清隆、朝夏まなとら実力派キャストが顔をそろえている。

今回、げきぴあでは、メインキャストの6名に、文面によるショートインタビューを実施。それぞれの役どころの見どころなどを語ってもらった。

ーーご自身の役どころについて、どんなところが見所になるか教えてください。

平方元基(作曲家・プロデューサーのフランク役):もう少し選択が早ければ、あともう少し出会うタイミングが違えば、など、考えるとキリがないほどの人生の選択。それを一つとして見誤らないで生きていくことなど誰も出来ないでしょう。彼が最後に孤独になった理由、その先にあるものは何か、是非皆様の目で確かめていただきたいです。

ウエンツ瑛士(脚本家のチャーリー役):個人の見所はどこか分かりませんが、前に進む人、とどまる人、それを引き留める人、声をかけない人、それぞれに選択の瞬間があり、それの積み重ねで生きている。そこに誰も成功や失敗のジャッジは必要ないし、見る世代などによって捉え方が変わるのが、全体の見所だと思います。

笹本玲奈(小説家・演劇評論家のメアリー役):私が演じるメアリーは小説家で、演劇評論家。かつてはベストセラー作家でした。この作品は、20年間をフランクの脳内で逆再生で振り返っていくので、シーン毎に年代や状況が変わっています。ひとつひとつの謎が解決されていく所が面白く、見どころです。

昆夏美(女優・フランクの前妻のベス役):フランクの元妻という形から登場しますが、ストーリー全体を通してベスの存在でフランクという人間がより、お客様に鮮明に映る1つになれれば嬉しいです。

今井清隆(BWプロデューサーのジョー役):若い才能を探し出して成功に導くプロデューサーの役。最終的には、自分がスターにしてやった女性に捨てられて、落ちて行くという役どころ。人生は諸行無常!人の心も運命も、常に変化を続ける......。成功したからといって良い気になるな!逆に今ダメだからといって、希望は捨てるなとも言える!

朝夏まなと(女優・フランクの妻のガッシー役):ガッシーはとてつもない野心家で強烈なキャラクターです。ほかのキャラクターの人生を引っ掻き回す竜巻のような存在なのですが、そんな彼女がどうしてそうなったのか遡っていくとわかってくる彼女の半生にも注目していただきたいです。

ーーみなさまが「なぜこうなってしまったのか?」「どこで間違えたのか?」「抗うことのできない運命だったのか?」と感じられた瞬間や出来事を教えてください

平方:役を演じているときに強く思うことがあります。普段生きていて思うこともありますが、舞台で感じるそれは、役とともに感じるので非常に強く感じることが多いです。

ウエンツ:間違えと思うことが無いです。わからないので。少なくともその瞬間は正しい選択だと思っているし、後々に「あれが間違い」と見つけるのは、相当難しいと思います。

笹本:家族には心を許しているからこそ、傷つけるような事を言ってしまったなと、あとで後悔する事は多々あります。だけど人生においては今のところ間違えたと思う事は無いと思ってます。

昆:幼い頃、両親に牛乳飲んでたくさん寝ないと大きくならないよと言われていたのに、それをしませんでした。あの時言うことを聞いていたらもうちょっとだけ背が大きくなっていたかもしれません。

今井:たまたま行った英語学校にミュージカル評論家の先生がいらっしゃって、今の職業に着いたので、運命を感じます!

朝夏:今の状況ですね。コロナがひどい世界にしてしまいました。たらればを言ったらキリがないですが一年たっても変わらない状況に悲しくなりますね。早く収束することを心から願います。



取材・文:五月女菜穂

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平方元基×ウエンツ瑛士×笹本玲奈のトリプル主演で、ブロードウェイミュージカル『メリリー・ウィー・ロール・アロング』が2021年5月17日から新国立劇場・中劇場にて上演される。

本作は、ブロードウェイのショービジネス界を舞台に、3人の人生の遍歴を中心に現在から過去へと約20年間を遡っていく群像劇。『スウィーニー・トッド』などで知られるスティーブン・ソンドハイムが作詞・作曲を手掛け、本作のメアリー役を演じ、オリヴィエ賞最優秀リバイバル賞を受賞した経験がある女優のマリア・フリードマンが演出を担う。日本では2013年に初演されており、8年ぶりの上演となるが、今回は「新演出版」という位置づけ。平方、ウエンツ、笹本のほか、昆夏美、今井清隆、朝夏まなとら実力派キャストが顔をそろえている。

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本番まで1ヶ月を切った、4月下旬。東京都内で行われている稽古場を取材した。新型コロナウイルスの感染予防対策のため、手指の消毒や検温に加え、15分ほどで結果が分かる抗原検査にて「陰性」であることを確認してから取材にあたった。出演者は歌を歌う時であっても、常時マスクを着用し、それぞれの待機場所はシートで仕切りがなされるなど、感染予防対策が徹底されていた。

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平方、ウエンツ、笹本は、意外にも初共演。全員1985年生まれの同い年で、親友同士の役柄ということもあってか、稽古の合間に「SNSで誰が一番ポエティックな投稿をできるか」を争うなど、終始、和気藹々とした雰囲気だった。

この日は、物語の後半、フランク(平方)、チャーリー(ウエンツ)、メアリー(笹本)がまだ21歳だった場面の稽古。若き希望に燃えている3人が歌う楽曲「オープニング・ドアーズ」をはじめ、畳み掛けるようなセリフとメロディの応酬が続く。ソンドハイムらしい難曲で、1つでも何かを間違えば、すべてが上手くいかなくなってしまうような、緻密さと正確さが求められる場面だが、出演者らは、とても自然に、そして、実に楽しそうに(たとえミスをしても、その失敗さえも楽しむほどの余裕を持って)稽古をしている姿が印象的だった。

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海外スタッフと、都内の稽古場をリモートでつなぎ、画面越しにやりとりをする。コロナ禍ならではの風景ではあるが、双方がこの"リモート稽古"に慣れてきたのだろう。スムーズに進行していた。特に、演出のマリアは、リモートながら時に身振り手振りを交えつつ、俳優たちの役づくりのヒントとなるような話を多く展開していた。

人生を「逆再生」で描くという斬新さもありながら、人との絆の大切さやすれ違う恋の切なさが心を打つ、普遍性もあるミュージカル。感染対策が万全にされている劇場で、心の癒しと栄養を受け取りたい。

東京公演は5月17日から31日まで。大阪公演は6月11、12日、梅田芸術劇場メインホール。チケット発売中。

取材・文・撮影:五月女菜穂

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